中村仁美アナ、さまぁ~ず大竹と仕掛ける“鬼嫁キャラ”がまったく成功しそうにない理由


羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の有名人>
「面倒くさ~い」中村仁美
『ホンマでっか!?』(フジテレビ系、2月28日)

元フジテレビアナウンサー・中村仁美がフリーとなり、本格的にバラエティ進出を始めた。バラエティに出演するには、キャラという“お土産”がいる。夫である、さまぁ~ず大竹一樹は、多数の番組で、「中村に『夕飯は餃子がいい』とリクエストすると、『家はレストランじゃないんだから』といわれる」など、“自分の願いを聞き入れてくれない”といった嫁エピソードを披露している。そのことから、中村はお土産として、とりあえず“鬼嫁”キャラを受け入れ、“自分は鬼嫁ではない”“大竹のこだわりが強すぎるだけだ”と、それを弁明する形を取ることにしたらしい。

しかし、中村の“鬼嫁”エピソードを聞いていると、どっちもどっちだなというのが私の感想である。

2月28日放送の『ホンマでっか!?』(フジテレビ系)に出演した中村は、トーストの焼き加減に対する大竹のこだわりを嘆く。中村は、“トーストに焦げはいらない”という考えで、子どもにもほぼ白いままの焼き加減のトーストを出しているが、“トーストは茶褐色になるまで焼きたい”大竹は、それを見て「かわいそう」と言うらしい。

中村は、“白いままでも焦げ色がつくまで焼いても、バターやジャムを塗ったら変わらない”と主張し続け(個人的には、味は変わると思う)、白いままのトースト状態ではバターが溶けないという意見には、「溶けないままの方が、バターそのものの味を感じられる」と譲らない。また、白いままのトーストを焼き直すことについては、「面倒くさ~い」と言っていた。確かに手間がかかるという意味では面倒くさいが、自分の主張の方が正しいとしつこく繰り返す中村も、負けず劣らず面倒くさいというのが、私の印象である。食の好みに“正しい”はないのだから、白黒つけずに、大竹には自分でパンを焼いてもらえばいいのではないだろうか。

中村といえば、入社直後、同期であった中野美奈子に「10年後の美奈子へ」と書いた手紙を忍ばせていたと、中野の自著『ミナモトノミナモト』(幻冬舎)に書かれていたことがある。「22歳の美奈子は今日も元気だよ。そして、大分滑舌が良くなってきたけど、まだまだかな。未来の美奈子はちゃんと濁音と鼻濁音の区別がついている!これからアナウンス人生が始まるわけだけど、今わたしの横にいる美奈子は、何も知らないで笑っています」と、中野のマウントを取った形で手紙を送っているのだ。こういう、一言言わないと気が済まないタイプの性格は、タレントとしては損なのではないだろうか。

鬼嫁キャラといえば、昨年末に亡くなった野村克也元監督夫人・沙知代さんが思い出されるが、そもそも中村が鬼嫁キャラを名乗るのには、無理があると思う。

4月号の「STORY」(光文社)に“夫を出世させるあげまん風水”なるものが掲載されている。夫を褒めて、ネガティブな言葉は使わない、自分自身もボディークリームをつけていい匂いをさせていろといった、どこかで聞いたことがある、まるでコピペのような話だが、風水に限らず、日本の女性は「男性は立てるもの」と刷り込まれ育つ。しかし、鬼嫁たちはそれをしないどころか、平気で夫を罵り、盾突く。常識で考えれば、このような行動は夫婦不仲につながっていくが、夫は公然と妻への愛を口にし、また夫もどんどん出世していくのだ。

野村元監督と沙知代夫人を例に挙げてみよう。元監督と沙知代夫人が知り合ったとき、両者は不倫の関係だった。元監督が南海ホークスでプレーイング・マネージャーを務めていたとき、球場にやって来ては、仕事にまで口を出す沙知代夫人と球団が衝突。“仕事を取るか沙知代夫人を取るか”と迫られた元監督は、「仕事はいくらでもあるが、沙知代は世界に1人しかいない」と答えて、解任されることに。しかしその後、ヤクルトスワローズの監督に就任し、万年Bクラスだった球団を優勝に導く。つまり、鬼嫁とは「夫にきついこと言っているのに、夫は成功し、愛情表現を惜しまれない」存在なのである。ひょうひょうとしたキャラで売っている大竹が中村に対して、テレビの前で愛情表現をするとは考えにくいだけに、彼女はこうした鬼嫁キャラとしては不完全である。

鬼嫁キャラの必要な要素に“成功”は不可欠。いっそのこと、成功を息子の受験に求めてみたらどうだろう。4人の子どもを全員、東大理三に入学“させた”といわれる佐藤ママのように、中村も子どもを2人とも名門に合格させ、それをキャラにするのだ。夫を“主人”と呼び、立てているふうを装うより、よっぽど中村には向いていると思うのだが。

仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。
ブログ「もさ子の女たるもの

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