Amazonの次の一手は「銀行業」? 当座預金口座提供を検討か

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Image: Eric Broder Van Dyke/Shutterstock.com

またひとつ、Amazon化。

Amazon(アマゾン)はインターネット書店から始まりましたが、今ではあらゆるものの小売業に拡大。音楽や映画の流通プラットフォームともなり、さらにはEchoやFireのようなデバイスも開発しています。そのAmazonが新たに参入するかもしれない業界として、個人向け銀行業が浮上してきました。The Wall Street Journalによれば、Amazonは「若者や銀行口座を持たない人たち」を対象とした「当座預金口座のような商品」を作り出すことに関し、いくつかの大手銀行にアプローチしているようです。

「当座預金口座」とは、日本では会社が使う銀行口座というイメージがありますが、アメリカでは個人向け銀行口座が「日常の買い物とか家賃とか公共料金とかの支払いに使う用」と「貯金用」に分かれていて、前者が「当座預金口座」になります。なので米Amazonにも、クレジットカード払いと並んで当座預金口座から直接支払う方法があり、The Wall Street JournalによればAmazonにはその手数料を減らすねらいがあるようです。また当座預金サービスを通じてユーザーのさまざまな支払いや収入の情報が手に入れば、Amazonにとって単なるコスト削減以上のメリットがあるのではないでしょうか。

ただAmazonは今のところは銀行を目指しているわけではなく、伝統的な金融機関と提携する方向で考えているようです。The Wall Street Journalの記事ではまだ検討の初期段階と言われていますが、Amazonの本気度はある程度高いのではないでしょうか。アプローチされた銀行のひとつはJPMorgan Chase & Co.(JPモルガン・チェース)で、彼らはAmazonとは共同でヘルスケア企業立ち上げを発表するなど、以前から近い関係にあります。

Amazonが金融サービスに興味を示すのはこれが初めてではありません。彼らはすでに、これまたJPMorgan Chase & Co.と提携してAmazonブランドのクレジットカードを(キャッシングの金利は年26.24%と高めの設定で)作っています。また決済サービスのAmazon PayはAmazon以外のECサイトで使えますし、これから増えるであろうAmazon Goや、米国に400カ所以上あるWhole Foods(ホールフーズ)といったリアル店舗にも広がっていくかもしれません。

別の視点からは、これはAmazonとWalmart(ウォルマート)の戦いにおける新たな一手のようにも見えます。Walmartはすでに2014年、Green Dot Bankと提携することで当座預金口座サービスを開始しています。日本では大して存在感のないWalmartですが、世界最大の小売業として最近はオンラインの売上も拡大しており、Amazonとは熾烈な戦いを繰り広げています。

実際Amazonがこのサービスを開始すれば、Amazonユーザーで銀行口座を持っていない人のうちある程度の割合の人が使うようになるんでしょうね。生活のある意味根っこの部分をAmazonに握られることが良いことなのかどうか、よくわかりませんが…。

Image: Eric Broder Van Dyke/Shutterstock.com
Source: The Wall Street Journal
Reference: The New York Times, Amazon, Fortune

Bryan Menegus - Gizmodo US[原文
(福田ミホ)

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