「FINAL CUT」亀梨和也の奇行がもっとみたい。1話のあの衝撃を振り返ってしまった6話

エキレビ!

2018/2/27 09:45

亀梨和也主演のドラマ、フジテレビ系「FINAL CUT」(関西テレビ制作、毎週火曜21時~)第6話。

12年前、主人公の中村慶介(亀梨和也)は、ワイドショー「ザ・プレミアワイド」の情報操作によって、保育園の園長を務めていた母親の早川恭子(裕木奈江)を女児殺害事件の犯人扱いされて失ってしまう。時を経て慶介は、幼なじみの野田大地(高木雄也)と共に、番組関係者に復讐を企てる。


中村倫也が濡れてるんだから良いに決まってる
美人料理研究家・柴みちる(今野杏南)の彼女を殺したとして、「ザ・プレミアワイド」の報道のせいで世間から疑われるようになったIT社長の矢口(中村倫也)。矢口は、その知識と技術を駆使して、「MP.info.net」管理人である慶介の元へ。

矢口は、雨も降っていないのに濡れていた。これは、世間の目を過剰に気にして洗車中の車から飛び出してしまうというコントのような行動が原因なのだが、これがとても良い。捨てられている子犬と一緒で、濡れていることで、中村倫也がもともと持ち合わせている悲壮感がまして見えるのだ。わざわざコントさせてまで濡れさせたのがわかる。

そして矢口は、濡れたまま語尾が消え入りそうな喋り方で状況を説明。そしてお茶を淹れてもらい号泣。慶介は、同じく「ザ・プレミアワイド」のせいで世間に人殺し扱いされた自分の母親を思い出して、同情する。

今思うと、第1話の慶介が面白かった
そして慶介は矢口を守るため、世間に自分の正体を明かしてしまうことになる。今まで「ファイナルカット」で手ごまにしてきた「ザ・プレミアワイド」の番組スタッフや、最大の敵・百々瀬(藤木直人)にもだ。戦況は完全に不利になってしまった。

主人公が弱い者を守るために立場を悪くするというのは、すごく王道な展開だ。昔からドラマでも映画でも少年ジャンプでもこの展開はたくさん見てきた。ただ、慶介の場合は復讐者。復讐者にはなりふり構わず目的を達成するために冷徹でいて欲しい気持ちもある。悪に徹底して徹底して、それでも過去の思い出やら本当の優しさやらで、弱者を守って立場を悪くしてしまう。それなら納得も出来るが、ずっとうっすら良い奴の慶介を見ていると、とてもじゃないが、巨悪である警察や「ザ・プレミアワイド」に勝てる気がしない。
まず、慶介は設定として「天才的な頭脳を持つ復讐者」なのか、「温かみのある凡人が努力で復讐を目指す」なのか、そこがハッキリしない。たぶん前者という体で話は進み、そのギャップとして後者を出しているのだろうが、“すごみ”を演出するシーンが少なすぎて、天才感が足りてない気がする。

慶介に唯一“すごみ”を感じたのは、第1話のパルクール直後、通勤ラッシュの人混みに向かって、「いってらっしゃーい!!」と突然叫び手を振ったシーンだ。止めに来た大地の耳元で「おはよう、大地君」と意味ありげに呟いた。おお!なんか変な主人公来たぞ!とワクワクしたものだが、あれ以来、慶介はああいった奇行に走っていない。

あの訳のわからん謎の魅力を持った慶介のシーンをもっとたくさん作って欲しい。ちょっと話のボリュームを減らしてでも、亀梨くんの奇行が見たい。じゃないと、ここからの大逆転劇に納得が行き辛い。

(沢野奈津夫)

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