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注射嫌いは陰謀論を信じてる? ワクチンを接種してもらうために効果的な方法って?

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Image: funnyangel/Shutterstock.com

米GizmodoのEd Cara記者が、科学誌「Health Psychology」に掲載された「反ワクチンという態度の精神学的な根本:24カ国における調査」という研究結果を紹介しています。そのうえで彼はアメリカの反ワクチン論者に関して「これはピンとくる」と、次のような記事を書いています。


反ワクチン論者(もしくはワクチン懐疑論者)は、ほかの陰謀論も信じている傾向にある。

といわれると、彼らと議論をしたことがある人にはピンとくるかもしれません。科学誌「Health Psychology」に掲載された新しい論文によると、反ワクチン論者はガンの「自然療法」を信じていたり、政府が9.11テロの黒幕であるといった説を信じていたりするとのこと。研究者たちはそこから、反ワクチン論者たちを科学的証拠だけで説得する事がどうして困難なのかを説明しています。

欧米諸国でみられる傾向


オーストラリアのクイーンズランド大学の研究委員たちは、24カ国に住む5,000人の成人を対象にオンライン調査を行ないました。参加者はアメリカ、インド、中国といった国が対象に含まれています。調査ではワクチンに対しての彼らの態度にくわえて、世界的に有名な三大事件「JFK大統領の暗殺」「ダイアナ妃の死」「9.11テロ」に対する陰謀論を信じているかどうかも調べたんだそう。また、イルミナティといった秘密結社が世界をコントロールしているという陰謀論を信じているかどうかも聞いたとのこと。

調査結果では、半数近くの回答者がワクチンに対して少なくとも「穏やかに」不信感を抱いている、と回答したようです。そして結果を見ると、どの国でもワクチンを信じていない人々は陰謀論を信じている傾向が強いというパターンが鮮明に浮かびあがってきたようです。

反ワクチン論は東アジアの国において特に顕著。ですが、反ワクチン論とほかの陰謀論を信じていることとの相関関係は、欧米諸国のほうが強いという結果が出ています。計算の結果、アメリカ、オーストラリア、カナダ、ドイツ、ニュージーランド、イギリスといった国において、陰謀論を信じる度合いが反ワクチン傾向に対して17%~27%ほどの影響を与えていることが判明したそう。

これまでも陰謀論と反ワクチン論の相関関係を示す研究は行なわれてきましたが、どれも1つの国だけを対象にした調査でした。そんななか、今回の研究が世界規模での傾向を示す初めての研究であるとチームは考えているようですね。

陰謀論だけでなく抵抗感も?


また、反ワクチン論者に共通しているのは陰謀論を信じる傾向だけではなかったようです。血や針に対する嫌悪感、自分の自由を制限されたと感じた時の反発(心理的リアクタンス)も高い傾向があったそう。

意外なことに、ワクチンを信じるか信じないかに関して、その人が受けた教育レベルはほとんど影響を与えていないこともわかりました。

血や針に対して大きな抵抗を持っている人がワクチンに対する反発を感じるのは自然と理解できますね。何かを強制されることに対する反発が大きい人々(心理的リアクタンスが高い人々)に関しては、「自分は社会規範には囚われない」というアイデンティティを自分と周りの人間にアピールする簡単な方法として、ワクチンに反対している可能性がある、と研究者たちは推論しています。

これらの研究結果からいえるのは、反ワクチン論者に対して事実や論理だけで説得しようとすることには意味がないということです。彼らの主義主張を反駁するために、科学的に間違っていることを指摘することは、かえって彼らの誤った信念を強めてしまうという逆効果につながるかもしれません。このことを指摘する研究結果はほかにも出されてきています。

そして、その代替案として研究者たちが衛生行政に関わる専門家たち(そしてインターネットで議論を展開する人々)に提案するのは次のような方法です。

(反ワクチン論者の)考えの根底にある世界観を認識すること。彼らの信じている陰謀論にも可能性がある、と認めてあげること。そのいっぽうで、何らかの利益団体たちがワクチンの社会的な利益を隠そうと陰謀を企てており、ワクチンの危険性を誇張している、という可能性を示すこと

なるほど…陰謀論を信じる傾向にある人々には「あなたの論もたしかに可能性は否定できない。でもワクチンは本当は意義があるけど、それを防ごうとしている陰謀が働いているかもしれないよね」と語りかけるということですね。政府の役人や啓発活動をしている医者が公式の場でこのアプローチを取るのは難しいでしょう。しかし甥っ子や姪っ子、自分の子どもへのワクチン接種をめぐって家族や友人と議論になったときには有効かもしれませんね。

Image: funnyangel/Shutterstock.com
Source: Health Psychology, はてなキーワード

Ed Cara - Gizmodo US[原文
(塚本 紺)

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