【D23 Expo Japan 2018】ディズニーソングのレジェンドの極意は共感力? 「アラン・メンケン ソロコンサート」レポート

ウレぴあ総研

2018/2/13 00:00

『リトルマーメイド』や『アラジン』など数々のディズニー音楽を作曲した巨匠アラン・メンケンが来日。

今回は2018年2月10日~12日に開催された日本最大のディズニーファンイベント「D23 Expo Japan 2018」の目玉プログラム「アランメンケン・ソロコンサート」をご紹介します。

アラン・メンケンは「Disney on CLASSIC Premium『リトル・マーメイド』イン・コンサート」でもディズニーソングを披露しました。

■気さくな巨匠 アランメンケン

コンサートのオープニングで登場したのは、プレゼンターの海宝直人。

ミュージカル俳優の海宝は、自身もディズニーファンであることと、劇団四季『美女と野獣』のチップ役で子役デビュー、その後も『アラジン』アラジン役、『ノートルダムの鐘』カジモド役を演じるなど、数々のアラン・メンケン作品に出演した自身の経歴を語り、「メンケンさんがいなければ、初舞台も今の僕もないです」「僕の夢がかなった時間」とアラン・メンケンをステージに呼び込みました。

ディズニーレジェンドの演奏を待ち望むファンの前に現れたアラン・メンケンは、『アラジン』の人気ナンバー「Prince Ali(アリ王子のお通り)」を演奏。

そして『リトル・マーメイド』「Part of your World(パート・オブ・ユア・ワールド)」の歌詞をなぞりながら「みて?20個もあるの」とこれまで手に入れたオスカーのトロフィーなどがうつった写真を披露して、ニコリ。

巨匠アラン・メンケンのチャーミングなジョークで、客席の緊張がほぐれていきました。

■サボって作曲をしていた子ども時代

「どんなディズニー音楽が何曲演奏されるのか」その場に集まった多くのファンはそう考えていたことでしょう。

意外にも「アランメンケン・ソロコンサート」は、アラン・メンケンの生い立ちから現在までを関連した楽曲を演奏しながら語っていくスタイルでした。

子ども時代の思い出、医学部に進学するも作曲家の道へ、除草剤CMの制作、盟友ハワード・アッシュマンと出会い。

成功と失敗の繰り返し、アラン・メンケンの人生は「その時一緒に過ごした人との思い出」を主語に語られていきました。

両親、妻、ハワード・アッシュマン、娘たち、ハワード・アッシュマン、ハワード・アッシュマン、ハワード・アッシュマン…。

ハワード・アッシュマンは、アラン・メンケンとともにディズニー音楽を築いてきた作詞家で、若くして亡くなっています。

恐らく「このコンサートでファンが聞きたい話」もハワード・アッシュマンとの制作秘話でしょう。

しかし、そこにはリップサービスだけではない「ハワードとアラン」の姿がありました。

■盟友ハワード・アッシュマンとの制作と別れ

『美女と野獣』の公開前に亡くなったハワード・アッシュマン。

アラン・メンケンが「カセットって知ってる?」とおどけながら流した「1時間探して見つけたカセット」には、ピアノの前で寄り添って曲をつくるハワード・アッシュマンとアラン・メンケンの映像が記録されていました。

指をほぐしながら映像を見ていたアラン・メンケンは、せつなさや懐かしさが練りこまれたような表情でうつむき、ほほえんだ後、過去の演奏にあわせてそっと鍵盤にふれた指。

映像と重なり聞こえるか聞こえないかわからないその優しい音に導かれて、観客はさらにアラン・メンケンの世界へとひきこまれていきました。

■動けない幕間

幕間の休憩時間、多くのファンが客席に座ったままでした。

その様子は一種の放心状態といってもよいでしょう。

全身が音楽に包まれている感覚、否、巨匠アラン・メンケンのコンサートに訪れたゲストは「音楽だけではない何か」を感じ取っていたのだと思います。

■メンケンの圧倒的な共感力

今回のコンサートを通じて、アラン・メンケンの人生は音楽で、その音楽は分かち合うことでつくられ、受け入れられてきたと感じました。

「諦めずに続けていくこと」「隣人を愛すること」、コンサート中に語られたエピソードから力強いメッセージも受け取りました。

ですが、アラン・メンケンが発信していたものは言葉や音楽だけではありません。

三方を観客に囲まれたステージで、より多くの観客を楽しませようとあちこちを向いてお話をしたアラン・メンケン。

コンサート終了後は、「D23 EXPO JAPAN」オープニングセレモニー(朝)で演奏した際には開いていたグランドピアノの屋根が、ソロコンサート(夜)では閉じられており、アラン・メンケンの顔が見えやすくなってたとSNSで話題に。

観客の反応を見ながら柔軟にコンサートをつくっていく姿勢が随所に見られ、相手を思いやる共感力の高さがディズニー・レジェンド「アラン・メンケン」の持つ魅力なのでしょう。

現在は実写映画『アラジン』や実写映画『リトル・マーメイド』の開発にたずさわっているとのコメントもあり、今後もディズニー映画・音楽から目が離せませんね。

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