「わろてんか」109話。松尾諭がぜんざい食べて「落ち着く」夫婦漫才もみごとに「オチ着く」

エキレビ!

2018/2/12 08:30

連続テレビ小説「わろてんか」(NHK 総合 月~土 朝8時~、BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~)
第19週「最高のコンビ」第109回 2月10日(土)放送より。 
脚本:吉田智子 演出:鈴木 航


109話はこんな話
リリコ(広瀬アリス)とシロー(松尾諭)の「しゃべらん漫才」がお披露目され、大好評を博す!

土曜名物、名演披露
これまで、42話、笹野高史の「時うどん」、66話の、北村有起哉の「崇徳院」、 91話の波岡一喜の「死神」が土曜日に披露された。
唯一、96話の大野拓朗と前野朋哉のしゃべくり漫才だけは金曜日。

役名ではなく俳優名で書いているのは、役が演じる体とはいえ、俳優たちが専門ではない落語や漫才を短い時間で習得して演じていることがすばらしく、俳優に敬意を表したいから。

109話は、広瀬アリスと松尾諭のしゃべらん漫才。
最初は、漫才大会のときと同じ内容で、シローがうまくしゃべれないのを、リリコがカバーしていく流れだが、じょじょに、シローのいいところがでてくる。
「まさかあんたわざとセリフ忘れたふりしてる?」とリリコが言いだし、シローがアコーディオンの名演奏を披露して、観客の心をつかむ。そこからのオチが見事。もったいないのでここには書かないから、万が一、見てない方がいたら、オンデマンドなどでご確認ください。

ハデで押し出しが強いリリコは、その華をちゃんと使って客を釘付けにしながら、結果的に、シローが良く見えるようにもっていく。すばらしい夫婦漫才(夫婦じゃないけど)。それもこれも、シローの演奏の腕を見込んでいるからで、お互いが、才能を信頼しているからこそである。理想のパートナーだ。
これは構成作家・楓(岡本玲)が良い台本を書いたといえるわけだが、すべてのシナリオは、吉田智子師匠の手によるもの。今日ばかりは心から拍手を贈りたい。

そして、朝ドラ名物、幽霊も
隼也(成田凌)の物販も売れて、興行は大成功。
藤吉(松坂桃李)の仏壇に参るてん。少々の期待をこめて鈴を鳴らすが、藤吉は出てこない。
でも、眠っているとき、藤吉が枕元に現れて、「ようやった」とねぎらってくれた。

なんか、ほっこりした。
ひとり大阪で暮らしながら、懸命に座長をつとめている葵わかなと、てんが重なって見えてくる。
ほんとうに大変だと思うから、最後まで「明るく、元気に、さわやかに」(朝ドラヒロインのそもそもの三原則。そこにひねりが加えられることもある)つとめあげてほしい。

今日の、わろ点
いよいよ高座にあがる、その前に、夫婦漫才の先輩・万丈目夫婦(藤井隆、枝元萌)から夫婦ぜんざいを差し入れしてもらって「落ち着く」と一息入れるシロー。
ここで、「まずは君が落ち着け」(「シン・ゴジラ」の松尾諭の名セリフ)を思い出した視聴者も多いだろう。
つぎの大阪制作「まんぷく」(10月放送)は、松尾がそう言って水を差し出した長谷川博己が、ヒロイン(安藤サクラ)の相手役として控えている。楽しみだ。
(木俣冬)

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