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【漢字トリビア】「信」の成り立ち物語

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「漢字」、一文字一文字には、先人たちのどんな想いが込められているのか。時空を超えて、その成り立ちを探るTOKYO FMの「感じて、漢字の世界」。今回の漢字は「信じる」「信頼する」の「信」。神に誓いをたてた上で、人との間に約束した「まこと」を意味し、「しるし・たより・つかい」という意味でも使われる漢字です。



にんべんに「言」と書いて「信」。
「言」という漢字は象形文字で、「辛抱する」の「辛」「辛い」の下に「口」を描いたもの。
「辛・辛い」という字は、刑罰としての入れ墨を彫る鋭い針を意味しています。
その下の「口」は、「サイ( )」と呼ばれる四角い箱。
神への誓いの言葉である祝詞を入れる器を表しています。
その二文字をあわせた「言」という漢字は、「約束を守れなければ入れ墨の罰を受けてもかまいません」という神との誓い。
そこににんべん、つまり「人」を添えた「信」という字は、神に誓いを立て、互いを信じて交わされる約束のことを示しています。
そこから「まこと」という意味のほか、「しるし」「たより・つかい」といった意味ももつようになったのです。

当時、「言葉」とはすべてが神への誓い。
人と人が神の前で交わす約束にも、同じくらいの重みがありました。
決め事を記録しておく手段のなかったいにしえの人々は、神の前で交わした言葉に絶対の信頼を寄せ、信義を重んじて様々な関係を築いてきたのです。
あれから三千年余りを経て、言葉はずいぶんと軽いものになりました。
信用ならないその場しのぎの発言、発信者不明の無責任な文字。
そこには、「信」という漢字にこめられた覚悟と潔さはありません。
「信」という漢字の成り立ちを知ると、信念や自信にあふれたまことの言葉を聞いてみたい、そう願わずにはいられません。

ではここで、もう一度「信」という字を感じてみてください。

人の心は日々ゆらぎ、想定外の出来事が起こるもの。
そのため、たとえ神前で誓って交わした約束でも、何らかの事情で守られないこともあったはずです。
それでも人がこの世を信じて生きてこられたのは、季節だけが確実に巡り、律儀に約束を果たしてくれたからです。
「春」を「信じる」と書いて「春信」。
春の訪れを知らせる便りのことを意味します。
芽吹きを促し、花を咲かせ、恵みのよろこびを予感させる新しい季節。
今年も必ずやってくる、そう信じて春を待ちわびる今こそ、一年で最も心はずむ時期かもしれません。

漢字は、三千年以上前の人々からのメッセージ。
その想いを受けとって、感じてみたら……、
ほら、今日一日が違って見えるはず。

*参考文献
『常用字解 第二版』(白川静/著 平凡社)

2月17日(土)の放送では「包」に込められた物語を紹介します。お楽しみに。


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<番組概要>
番組名:感じて、漢字の世界
放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国38局ネット
放送日時 :TOKYO FMは毎週土曜7:20~7:30(JFN各局の放送時間は番組Webサイトでご確認ください)
パーソナリティ:山根基世
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/kanji/

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