Google、Nestを取りこむ。スマートホームのハードウェア作りへ本腰

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Photo: Adam Clark Estes/Gizmodo US

親戚くらいの距離から、直の親子に。

Google(グーグル)が、Nest(ネスト)を本格的に取り込もうとしています。スマートなサーモスタットやユーザーフレンドリーなセキュリティカメラで知られるNestは2014年、Googleに32億ドル(約3500億円)で買収されたんですが、経営的にはちょっと距離を置いてたんですね。その後Googleは、持株会社のAlphabetと事業会社のGoogleにわかれたんですが、NestはAlphabetのなかの「Other Bets(その他の試み)」っていうくくりに入れられてました。

でもCNETによれば、Nestは「その他」を脱却し、Googleのコンシューマー向けハードウェア部門に統合されることになったそう。この部門にはGoogle HomeやPixel、ChromecastといったGoogleの戦略ハードウェア製品がみっちり詰まっています。

Geekwireによると、買収されてからも成長を続けたNestは社員が4倍以上となり、製品もカメラにアラームシステム、スマートインターフォンなどと拡大していきました。CEOのMarwan Fawaz氏によれば、彼らが販売したデバイスはこれまで1100万台にのぼります。そのNestが、Googleに再び取り込まれようとしているのです。

つまりGoogleは、まるで冬場の野生動物みたいに、私たちの家に入りこもうと必死なんです。Android TVやGoogle Homeといった製品の存在理由も、まさにそこです。それによって彼らは、我々が何気なく話題にする好きな車とか体に良い食べ物とか、そんなことに聞き耳を立てたいのです。多分。

だからGoogleがNestを買収すると聞いたとき、警戒する人は少なくありませんでした。でもその時点では、創業者でチーフ・プロダクト・オフィサーのMatt Rogers氏が書いていたように、Nestのプライバシーポリシーには「顧客情報の利用目的は、製品・サービスの提供と改善のためだけ」だと明記されていました。

でも今我々は、ソファでくつろいでいる隣にGoogleがいることに慣れてしまいました。CNETによるFawaz氏への40分に及ぶインタビューでも、セキュリティについての質問が忘れられていたほどです。CNETはセキュリティよりもっと実用的なこと、たとえばNestはこれからもAmazon製品と連携するのかとか(するそうです)、今回の契約でNest製品がもっと良くなるのかとか、そういうことを伝えています。またFawaz氏は、NestがGoogleの人工知能に関するノウハウを利用しており、今後同じ傘の下に入ることでそれがもっとやりやすくなると強調しています。

Googleが大好きで、家のエコシステムも全部Googleで統一したいくらいの人にとっては、これは朗報でしょう。でもGoogle Homeで家中にGoogleにつながるマイクが設置できるのに加えて、セキュリティカメラで家の中も外も撮影できる…って、人によっては気持ち悪さがあるかもしれません。おまけにGoogleは、LenovoやソニーやLGやJBLを通じて、カメラ付きのSmart Displayをすでに打ち出しています。

ともあれハードウェア領域に再び力を入れているGoogleにとって、Nest取り込みは大きな一歩となります。今のところGoogleからすごいハードが出てきた感じはまだありませんが、少なくともより幅広くかつ焦点の定まったGoogleハードウェア環境を作っていこうという意気込みは感じられます。

この件に関して米GizmodoからGoogleにコメントを求めていますが、記事翻訳時点でまだ回答はない模様です。

Image: Adam Clark Estes/Gizmodo US
Source: CNET, Geekwire

Alex Cranz - Gizmodo US[原文
(福田ミホ)

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