世界遺産なのに旅行者が素通りするモロッコの首都、ラバトに行くべき7つの理由

GOTRIP!

2018/2/9 14:42

北アフリカの国・モロッコの首都は大西洋に面した港町、ラバト。

・・・なのですが、モロッコといえば最大の都市で商業の中心であるカサブランカ、あるいは世界遺産のメディナ(旧市街)で知られるマラケシュやフェズを思い浮かべる人が多く、ラバトは首都のわりにどうも存在感が薄いといわざるを得ません。

多くの外国人旅行者が素通りしがちなラバトですが、実は行った人にしかわからない魅力を秘めた町。



実のところ、筆者自身南部のアル・ジャディーダから中北部のメクネスに行く途中、どこか中継地で一泊したいという動機からラバトを訪れました。「カサブランカは前に一度行ったし、町の規模が大きくて移動が大変そうだから、今回はラバトにしよう」、そんな具合です。

大して期待せずに向かったラバトでしたが、実際にラバトの町を歩いてみると思いのほか魅力ある都市だということが判明。しかし、カサブランカやマラケシュ、フェズに比べると、ラバトを訪れる外国人旅行者は圧倒的に少ない・・・「なぜみんなラバトに来ないんだ!」と思ったものです。

そこで、「単なる行政の中心でこれといった見どころはない」と思われがちな、ラバトの知られざる魅力をお伝えしたいと思います。

・メディナ(旧市街)と新市街がともに世界遺産



ラバトは「ラバト:近代都市と歴史都市が共存する首都」として、メディナ(旧市街)と新市街がともに世界遺産に登録されています。旧市街がまるごと世界遺産に登録されている例は数あれど、新市街もあわせて登録されているのは珍しいといえるでしょう。

実際に、モロッコにはマラケシュやフェズなど、ラバト以外にも世界遺産の町がありますが、いずれも登録範囲は旧市街のみです。

世界遺産の登録名称が示しているように、ラバトの新市街にはヨーロッパの影響を受けて近代的に整備された整然とした町並みが広がり、メディナにはイスラム情緒漂う昔ながらの混沌とした風景が広がっています。



まったく異なる2つの顔が共存しながら発展してきたところに、ラバトならではの魅力があるのです。

・メディナのスークは買い物がしやすい穴場



城壁に囲まれたラバトのメディナは、マラケシュやフェズといった有名観光地に比べると地元の人々の割合が多いメディナです。それだけに、スーク(市場)には、観光化の影響を受けていないローカルな景色が随所に残り、モロッコの都市で生活する庶民の日常が垣間見えます。

一方、メディナの東側には観光客向けのお店が並ぶ通りがあり、テキスタイルや木工製品、革製品、ランプ、陶器などのお土産にぴったりなモロッコ雑貨を手に入れることもできるのです。



ラバトのメディナでは、観光客向けの品物が並ぶ通りでも激しい呼び込みがなく、落ち着いて買い物ができるのが嬉しいところ。

基本的に価格は交渉制となりますが、有名観光地に比べるとはじめから比較的低い価格を提示してくれる売り手が多いので、モロッコの物価水準がよくわからない人や、手ごわいモロッコ商人との交渉に慣れていない初心者にもおすすめの穴場スークです。

・メルヘンチックなウダイヤのカスバ



メディナの北側に広がる城塞地区、ウダイヤのカスバは、白と青で統一されたメルヘンチックな町並みが広がるエリア。

モロッコのメルヘンチックな町といえば青の町・シャウエンが有名ですが、ラバトにこんな場所があるなんて、意外ではありませんか?どこを切り取っても絵になる風景の数々は、写真好きにはたまりません。



海に面したカスバの先端には展望台があり、そこから大西洋やブーレグレグ川をはさんでラバトの対岸に位置する町・サレなどを見渡す最高の景色が楽しめます。

・豪華さに圧倒されるムハンマド5世の霊廟



新市街きっての見どころが、フランスからモロッコの独立を勝ち取った元国王・ムハンマド5世の霊廟。緑の三角屋根をもつ白亜の建物が、青い空によく映えます。



外観も美しいのですが、なんといっても圧巻なのがその内装。装飾を抑えたすっきりとした外観に比べ、内部には気が遠くなるほど手の込んだ豪華な装飾が施されています。

霊廟の出入り口を守る守衛の衣装とあいまって、とてもフォトジェニック。ラバトでしか見られない、瞼に焼き付けたくなる風景です。

・トラムが通っていて移動しやすい



モロッコで市内移動をするときに使う機会が多いのがバスとタクシー。

モロッコのバスは、旅行者にはルートや停留所がわかりにくいうえ目的地まで遠回りになることが多いのが難点で、タクシーは外国人とみると交渉制になり、通常より高い料金を払う羽目になることが少なくないのがネックです。しかし、ラバトにはトラムが通っているので、市内中心部だけの移動ならバスやタクシーを使う必要がありません。

料金はどこまで乗っても1回6ディルハムと手ごろで、ルートや停留所もわかりやすいので、勝手がわからない旅行者でも簡単に乗りこなせます。

・落ち着いたたたずまいと開放的な空気



ラバトは、モロッコのなかでも気持ち良く歩ける町のひとつ。ヤシの並木が続く通りや緑豊かな公園など、緑が多いことから「庭園都市」の異名をとっていて、道幅は広く、モロッコにしては歩道もよく整備されています。

行政を担う首都らしい落ち着いたたたずまいと、港町ならではの開放的な空気が共存するラバトは、とても居心地の良いところ。教育水準や経済水準が比較的高く、モロッコの都市のなかでは治安も良いとされています。

・フレンドリーなのに煩わしい声かけは少ない



モロッコは日本人バックパッカーのあいだで「世界3大ウザい国」と呼ばれる国のひとつ。それについては賛否両論色々ありますが、モロッコでの強引な客引きや煩わしい声かけ、ボッタクリなどに辟易してしまう旅行者が少なくないのは事実です。

ところがラバトでは人気観光地に比べ、面倒な客引きや声かけなどが圧倒的に少なく、穏やかな気持ちで町を歩くことができます。

それでいて、地図を見ていると誰かが”May I help you?”と声をかけてくれたり、すれ違った人と目が合うと微笑んでくれたり”Hello”と挨拶してくれたりします。

無理やり自分のペースに巻き込もうとするような人は少ないものの、旅行者を温かく受け入れてくれるのがラバトの人々なのです。



首都だけあって、ラバトは交通アクセスも便利。カサブランカやマラケシュからフェズに行く前など、素通りせずにラバトの魅力を確かめてみてはいかがでしょうか。

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