凍える池に友人が転落 助けようとした11歳少年が死亡(米)

氷の張った池に落ちてしまった友人を助けようと躊躇うことなく池に入った11歳少年は、自らの命を落としてしまった。突然の悲劇を聞いた近隣住民らは「正義感に溢れたとても良い子だった」と少年の死を悼んだ。『Inside Edition』『New York Post』『ABC7 Eyewitness News』などが伝えている。

2月6日の午後4時5分頃、米ニューヨークのクイーンズ区にあるフォレスト・パーク内ストラック池の周りを散歩していたアントニー・ペレス君(11歳)とフワン・ウンピエレス君(12歳)を悲劇が襲った。フワン君が氷の張った池に落ちてしまったのである。

アントニー君は氷の隙間から水中に落ちた友人を救おうと、躊躇うことなく池に入った。なんとかフワン君を水中から引き上げたものの、力尽きたアントニー君はそのまま沈んでしまった。

フワン君は助けを呼びに行き、911通報をした人によって数分で救急隊が到着した。2人の消防隊員は水位が胸元まである池の中に入り、水中にある厚い氷を素手でかき分けながら懸命にアントニー君を捜索した。やがて陸地から15メートル先の地点で水中に沈んでいたアントニー君を発見、隊員らは陸地へ引き上げてCPR(心肺蘇生法)を施した後すぐにジャマイカ病院へ搬送したが、アントニー君は病院で死亡が確認された。

アントニー君が住むミドル・ビレッジで、彼の突然の死を知った近隣住民らはその事実に驚きショックを受けた。しかしアントニー君が友人を救おうとした行為に対しては、誰も驚く人はいなかったようだ。

近所のドナマリー・コランドロ=パーラトールさんは、「アントニー君はよく家に来て孫たちと遊んでいた。亡くなったことが信じられない。本当に良い子だった」と自身のFacebookでその死を悼んだ。またアントニー君一家の階下に住むカルメン・リベラさんは、「あの子は物おじせずに人を助けるのが大好きなとても良い子だったわ。ヒーローよ」と語っている。さらに近隣住民のレオナルド・コラチさんは「素晴らしい子供だったのに、こんな悲しいことが起こるなんて残念で仕方ない。あの池はもともと野球広場になっていたんだ。池など作らずにあのまま子供たちが野球ができる草地にしておけばよかったんだ」と不運な悲劇を嘆いた。

半袖、半ズボン、素足でアントニー君の救出にあたった2人の消防署員も、低体温症で病院に搬送されたという。ニューヨーク市消防署長のジョージ・ヒーリーさんは、事故のあった6日に下記のような声明文を発表し、子供を持つ親たちへ注意を促している。

「親御さんたちにお願いです。市内で警告の看板が立てかけられている池や湖に近付くのは危険だということを、子供たちによく教えてください。今日は、0度をわずかに上回るだけの寒い気温でした。氷はとても厚く一見安全なように見えますが、体重を支えることはできないので危険であり、このような悲劇を生む結果となることがあるのです。」

画像は『Inside Edition 2018年2月7日付「Anthony Perez, 11, Dies While Saving Friend Who Fell Through Ice on Frozen Pond」(Facebook)』『FDNY 2018年2月6日付Twitter「We implore parents - make sure your kids know the ice in the city of New York, on these lakes and ponds, is not safe」』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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