1歳半「言葉が遅い」と言われてからの苦悩−−『ママ大好き』が聞きたくて(前編)【第62話マンガ連載:鈴木さんちの子育て通信】

ウレぴあ総研

2018/2/9 11:00

皆さんこんにちは、Chaccoです!

ムスコが1歳を過ぎ、喃語を喋るようになった頃からずっと、

「は~っ、いつ『ママ大好き☆』って言ってくれるのかな~!」と楽しみにしていたワタシ。

しかし、実は2歳半になった今でも、ムスコは『ママ』と呼ぶのが精一杯。

『ゴハンおいしい』とか『ダッコして』などの2語文は全く出ていません。

■「言葉が遅い」と言われて

約1年前の1歳半検診の時、

保健士さんに「同年代の子に比べるときんちゃんは少し言葉が遅い感じですね。」と言われていました。

ワタシはその一言にかなりショックを受けましたが、気を落ち着けて話をよくよく聞いてみると、

「家族とはしっかりコミュニケーションが取れていますし、のんびりでも確実に成長している部分があるので、焦らずこのまま様子をみて大丈夫だと思いますよ。」とのこと。

旦那とも時間をかけて話し合い、「心配だけど、親として出来る限りのことをしながらゆっくり見守っていこう」という着地点に辿り着きました。

それからというもの、

ムスコに話しかける時には

「これはね、てーれーびー」

「ほら、大好きな、で・ん・しゃーだよ!」

「ごちそうさまでしたーおててパチンしよ!」

「お~ちゃ!今飲んでるのはお~ちゃ!」など、

なるべく言葉を覚えてもらえるように意識して、単語をたくさん教える努力をしました。

また、寝る前には毎日かかさず旦那が読み聞かせをし、

絵本を指をさしては

「これはカメさん!お風呂にあったおもちゃもカメさんだったよね?」

「クマくんはどこに隠れてるのかな~?きんちゃん教えて~?」

「おてて~!おはな~!おくち~!さてココはな~んだ~!」など、

答えを言いやすいように問いかけてみたり、話しかたを工夫したり…。

毎日の家事や仕事でバッタバタで、いつもムスコにかかりっきりとはいきませんが、自分たちなりにできる限りのコミュニケーションを取るよう努力をしていました。

それでも、返ってくるのは

「お~~っ」「んっんっ!」「がじょおがこがこ~」などの喃語ばかり。

無言でポ~~っと眺めていることもしばしば。

そんな状態で数ヶ月はなんとか耐えていましたが、半年が経ち、2歳の誕生日を迎えた頃。

期待した変化の無い現実を目の前に、ワタシは背中にひんやりとしたものを感じるようになっていました。

■目を背けられない、同級生たちとの差

そんな中でも、ムスコをどんどん追い越して着実に成長していっている保育園のクラスメイトたち。

2ヵ月前には「ブーブー」としか喋らなかった子が「コレきゅうきゅうしゃ~、あい、あげる~」と話しかけてきたり、ムスコより6カ月も月齢の低い子が「きんちゃんのママぁ~!」と声をかけてくるようになっていたり。

暇さえあればいつの間にか輪になって「おはなやさんやるの~」「アタシはくるまやさん~!」「ひとちゅちょおだ~い!」「いや~!」と、オママゴトでわいわいと賑わっています。

そんなみんなに背をむけてひとり黙々とミニカーで遊ぶムスコ。

「きんちゃんソレか~し~てっ!」と話しかけてくれた子にも、「?」といった顔で返事の言葉は出ません。

言葉が出ない、会話ができない、人に気持ちを伝えられない。

このまま一生話しをしなかったらどうしよう?

この先お友達と上手く付き合えなくなったらどうすればいい?

自分の育児が間違ってたせいでこうなっちゃったの?

ワタシは毎日フトンの中で自問自答し、やるせなさと徒労感がどんどん心を蝕んでいきました。

■言葉じゃなくても伝わるもの

そんなとき、ムスコが些細な問題でイライラする事が以前に増して目立つようになりました。

ちょっと注意するとギャン泣きされ、嫌なことには全力でエビ反りし、お腹が空いただけで怒り狂う。

「きんちゃん何が嫌なの!?ママに教えて?ちゃんと聞くから!」とワタシが言うと、

「いぎゃあああ~!わぁぁあん!!」とひたすら泣くばかり。

あぁ、こんな時に言葉が通じたら、気持ちを言ってくれたらもう少し楽なのに…何に怒っていて、何が不快なのかを想像だけで当てなきゃならないなんて…

「もういい加減、言ってくれなきゃ分からないよ!赤ちゃんじゃないんだから!」

ハッと気が付くと、大声に『ビクっ!』っとしたムスコが急に泣き止み、睨みつけるワタシの顔からおずおずと目を背けていたのです。

そう、ムスコはちゃんとわかっている。

ワタシが何を言ったのかも、どう思ってるのかもちゃんと全部伝わってる。

なのに自分の気持ちをうまく返せなくて、それで苦しんでいるんだ。

言葉が出ないことにイライラしているのはワタシじゃなくてムスコ本人だ。

「…ごめんねきんちゃん、きんちゃんが一番辛いよね…」

その時からワタシは、他の子と比べて遅いとか早いとか羨ましいとか思うことをやめました。

これ以上ムスコにプレッシャーをかけるのはやめて、ありのままを受け入れようと心から思うことが出来たのです。

言葉で伝えてくれなくても、ムスコは全身をつかって必死に感情表現しているので、まずはそこをキッチリ汲み取ればいい。

返事が無くても伝わってると信じて、ワタシと旦那はきちんと言葉で話しかけ続けよう。

そして、言葉だけにこだわらず、前よりも成長した部分があったらそこを褒めて伸ばしてあげよう。

そんなふうに思えるようになってから、だいぶ肩の力が抜けたような気がします。

その後、保育園でもよくよく観察してみると、お友達と一緒にニコニコしながら走り回ったり、おもちゃの奪い合いでケンカになったり、号泣して別の子に慰められたりと、意外にコミュニケーションできている姿を見つけました。

「なんだ~きんちゃん、仲良くやってるじゃ~ん!」

ホッとして声をかけると、みんながワーっと集まり、

「きんちゃん、ママ来たよ~!」

「きんちゃんバイバーイ!」

「きんちゃーん!」「きんちゃんまたね~!」

と、なんだかエライ好かれっぷりにビックリ。

本人はワタシを見つけると満面の笑みで「わわ~ぁぶぅ~~!!」と叫び駆け寄ってきます。

腕の中でギュ~~っとワタシに抱き着くムスコの体から『ママ大好き』という言葉があふれているように思えました。

ずっとずっとワタシが欲しかった言葉をこの子は伝え続けてくれていたんだな。

そう感じることで、明日も頑張れる気がしました。

つづく

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