いじめで暴行された少年 学校の対応に母親がSNSで怒り(米)

生徒自身が教師にいじめを訴えていたにもかかわらず、生徒の安全を考慮することを怠った教師と学校側。このほど米テキサス州の中学校で、いじめにより暴行を受けた少年の母親が「学校側の対応は無責任すぎる」とSNSで非難した。『KSAT』『Kens 5』『Metro』など複数の欧米メディアが伝えている。

テキサス州サンアントニオに暮らすヴァレリー=アン・ロザーノさんは1月30日、地元のレズニック中学校に通う息子が受けたいじめについてFacebookに投稿、シェアを呼びかけた。

事の起こりは、1月25日の学校での体育の授業中だった。ロザーノさんの息子はクラスメートから「学校が終わったらお前を叩きのめしてやる」と脅迫されたため、体育教師に救いを求めた。するとその教師は「心配しなくても注意して見ておくから」と少年に伝えた。しかしその日の午後3時頃、学校を出たところで少年はクラスメートから激しい暴行を受け、床に大量の血しぶきが飛ぶ事態となった。

この光景を見た他の生徒らが、口々に教師へと助けを求め叫んだ。学校の外で息子を待っていたロザーノさんは異変に気付いて生徒らが集まっている場所に近付くと、血を流している息子の姿に驚愕したという。

ロザーノさんは翌日、学校長と話をすべくミーティングを願い出た。しかし同席すると思っていた体育教師は、一切姿を見せなかったそうだ。ロザーノさんは学区事務局にも電話でこの件を伝えたが、学区事務局から折り返しの連絡がくることはなかった。

そこで30日、ロザーノさんはこの様子が収められた動画と写真を自身のFacebookに投稿し「体育教師は息子の助けを聞いていたにもかかわらず、守ってくれなかった。いじめられるかもしれないという報告を受けていたのならば、教師は私が迎えに来ている車の場所まで付き添ってくれるぐらいの配慮を示しても良かったはず。そうすれば息子の安全は守ることができたのに」と学校側を非難した。

ロザーノさんの投稿は拡散し、27万近いシェアとなった。地元メディア『KSAT』がこの事件について学区事務局へ問い合わせたところ、以下のようなメールが届いたという。

「1月25日の木曜、午後3時頃、2人の生徒が口論を始めたため直ちに警察が制止しました。争いは6秒ほどとされており、1人は鼻を殴られ、もう1人は目を殴られたとのことです。両者は軽傷ですぐに手当てを受けております。家庭教育の権利とプライバシーに関する法(Family Educational Rights and Privacy Act、FERPA)により生徒に対しての処分を公表できませんが、我々は警察の指示に従事する所存です。この件については調査をしていますが、事態を深刻に受け止め、いじめや嫌がらせの報告を受け次第、すぐに監視する方針を予定しております。」

学区事務局からのメールでは“口論”という表現が使われており、少年へのいじめという見方は薄いようだ。しかしながらロザーノさんは、「息子が助けを求めていたのは、理由があるからなんです。生徒の救いを求める声を聞いたなら、それを守ってあげるのが教師ではないでしょうか。それなのに、何の対応もしないなんて」と学校側に憤りを露わにしている。

「息子はADHD(注意欠陥多動性障害)だけでなく、不安症状やうつも抱えています。この事件があってからは、ほとんど眠ることもできなくなったようです。」

少年自身も「気を失ってしまいたかった。怖いし、生きることに恐怖を感じる」とメディアの取材に明かしている。ロザーノさんの投稿には、多くのユーザーらから「体育教師を解雇すべき」「大量の血が出ているじゃないの! 命の危険があったかも知れないのに、どうして学校側は事前に防ごうとしなかったのか」「なんて酷いの。学校側を訴えてやりたいよね」「体育教師は逃げただけ。学校側や行政側も責任を取るべき」「この様子からして、どう見てもただの喧嘩じゃなく暴行だろう」「こういうことが起こっても、揃って知らん顔をする教師や学校の多いこと…情けない」「ここまでする生徒は逮捕されて然るべきでは?」といった声があがっている。

画像は『Kens 5 2018年1月31日付「Mother of child in viral video of bloody fight aftermath speaks out」』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

あなたにおすすめ