継父に虐待され続けた13歳少年、犬小屋で餓死(米)

捜査にあたった警察官らが「邪悪なモンスター」と呼ぶほどの継父は、13歳少年に激しい暴行を加えただけでなく犬小屋に入れ食べ物や飲み物も与えずに虐待死させ、遺体を土手に遺棄していた。3か月後にようやく遺体が発見され、母親と継父、その息子が逮捕されたが、警察官や近隣住民らは学校にも行かせてもらえず虐待され続けていた少年の死に悲しみを露わにしている。『abc13 News』『santafenewmexican.com』『Metro』などが伝えた。

米ニューメキシコ州サンタフェで1月25日、母親の恋人トーマス・ファーガソン(42歳)から日常的な虐待を受けていたジェレマイア・バレンシア君(13歳)の遺体が発見された。別件で刑務所に収監されていた少年の母トレイシー=アン・ペーニャ(35歳)が囚人仲間にジェレマイア君を殺害したことを口にし、その囚人が警察に報告。トレイシーと警察犬を伴ってジェレマイア君の遺体が埋められた場所を捜索し、遺体発見へと繋がった。

捜査で次第に判明したが、ジェレマイア君は2009年から2016年までサンタフェ内の学校に通っており、最後に通っていたカルロス・ギルバート小学校がある学区では1年以上も生徒としての登録をしていないことがわかった。同校の校長はジェレマイア君についてのコメントを全て拒否している。

近隣住民らはジェレマイア君が学校に通う姿や友達が家を訪ねてくる光景を目にすることはなかったという。その間、ジェレマイア君が家の中で継父に激しい虐待を受けていた事実が、遺体が発見された後の警察の捜査中にジェレマイア君の妹が供述したことで明らかとなった。

ファーガソンは、ジェレマイア君が杖をついたり車椅子を使用したりしなければならないほどまでに殴る蹴るの暴行を加えていたという。またファーガソンは「罰」と称して飲まず食わずの状態で何時間も犬小屋に居させた。そのような虐待を受け続けていたジェレマイア君は、11月に犬小屋の中で終わりを迎えることとなった。

11月のある日、ファーガソンはジェレマイア君の顔と胸を激しく殴って死亡させた。その後は遺体をプラスチックの貯蔵容器に入れ、トレイシーや自分の息子と一緒に自宅からわずか数分の距離にある道路脇の土手まで運び、穴を掘って埋めたのである。

1月29日、ファーガソンと息子ジョーダン・ヌーニェツ(19歳)、トレイシーは児童虐待および児童を死に至らしめた罪、証拠改ざんの罪で逮捕・起訴され、現在は保釈金無しで拘留中である。なおファーガソンは、2014年にもレイプ、誘拐、他の女性への家庭内暴力により逮捕されていた。

ジェレマイア君の祖父リック・タピアさんは、ジェレマイア君の実父に関するコメントは拒否したが、「ジェレマイアは音楽や機械いじりが大好きだった」と語っている。30日の夜には、ジェレマイア君の自宅フェンスに沿って追悼者らがテントを張り、キャンドルを手にして追悼した。また寒空にはマイラーバルーンが飛ばされ、自宅の周囲には造花やぬいぐるみなども並べられた。

この事件を知った近隣住民のマーティネッツさんは、「少年の母親や継父が一般の通勤時間にどこかへ仕事へ行くという姿は見たことがなかった。少年は犬が好きなおとなしい子だった。ピットブルが仔犬を産んだ時も、よく仔犬と遊んでいたよ。きっと犬が一番の親友だったんだろうね」と話し、同じく近所に住むニコル・ペレッツさんは「毎日通っていた道路脇に埋められていたなんて…何も知らずに通っていたのよ。本当に心が痛むわ。小さな町でこんなことが起こると悲しい」と虐待を受け続けた少年を救えなかった悲しみを涙ながらに述べた。

事件の捜査にあたったサンタフェ警察のロバート・ガルシア捜査官は、「この少年がこれまでにどれほどの辛い思いをしてきたのかと思うと、夜も眠れなくなります。私のキャリアを振り返っても、最も残酷な事件のひとつと言っていいでしょう」と声を詰まらせながら話している。

生きていれば14歳になっていたジェレマイア君。虐待という闇の中で孤独と闘ってきた彼の人生は、ガルシア捜査官が言うように「邪悪なモンスター」の手にかかり悲しくも閉ざされてしまった。なお、ジェレマイア君の妹に関しては虐待を受けていたか否かという点は警察では触れていない。

画像は『Metro 2018年2月1日付「‘Evil’ stepdad ‘starved boy, 13, and made him live in dog kennel before killing him’」』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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