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25年ぶりの舞台に立つ片岡鶴太郎に聞く 「糠床とヨガマットは必携」

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宅間孝行が作・演出する人気の舞台“タクフェス”シリーズ。秋は切ない系、春はお笑い系で年に2回全国を巡演する。今回は「タクフェス 春のコメディ祭!」、作品は「笑う巨塔」。宅間の主宰する劇団、東京セレソンデラックスが12年の幕を閉じた最後の作品だ。

物語の舞台は東京近郊の病院。総選挙を控えた代議士が運び込まれ、健康問題を隠そうとする秘書たち。同じくその病院に検査入院していたのが頑固で意地っ張りのとび職の親方・花田浩美。そこへ、とんでもない迷惑者の元弟子・富雄が見舞いにやって来る。平穏な病院は、そこから大騒動に巻き込まれることに…。

富雄はもちろん宅間孝行。そして花田を演じるのは片岡鶴太郎。2人は昔から親交があり、花田の役は宅間が鶴太郎をイメージして書いたものだった。「よもやご本人に出演いただけるとは」と喜ぶ宅間。もともと芸人でスタートを切った鶴太郎、テレビのバラエティ番組からシリアスドラマの俳優として活躍し、今は画家としても、また日常のヨガ生活が注目されている多才な人。今回の舞台は、なんと25年ぶりの出演だ。

3月末の東京から、愛知、兵庫、愛媛とツアーで公演するが、ヨガマットとパジャマと糠(ぬか)床(どこ)は必ず持参するという鶴太郎が来阪会見。今回の舞台と今の生活について話を聞いた。

【25年ぶりの舞台】

25年の月日が開いたのは、僕が23、4年前に絵を描き始めて20年間毎年新作の展覧会をやってたもので、撮影以外は絵の方に情熱と時間と労力を費やしていました。芝居をやると1、2か月絵を描けなくなるのがものすごく怖くて。でも、一昨年に20周年を迎えてからは、過去の作品と新作を併せた展覧会にしたので、前みたいに年間100作以上描かなくてすむので余裕が出来たんです。で、そろそろ新しいことをいろいろやってみたいな、バラエティもやろうって思ってたところに今回のお話をいただいて。渡りに船でした。

宅間さんの芝居は、10年ぐらい前から1人の客として拝見してて、とてもおもしろいなぁと思ってました。けど、昔から親しかったから「ウチの芝居出てくださいよ」とか、宅間さんに「オレさ、舞台やりたいな」ってことは、一切、お互い言ったことなんです。だから、よもや私がやるなんてことは思ってもみなかったですね。で、役は下町のとびの親方。私自身も下町の人間だし、この親父の感じはおもしろそうだなと思って、久々に舞台でちょっと遊ぼうかと今回の出演になりました。やはり根はお笑い好きですからね。なんか、だんだんバラエティの感覚とかも甦ってきて、タイミング的には今だからこそ、またはち切れてできる状況かなって思ってます。

【宅間孝行の芝居と「笑う巨塔」】

宅間さんの芝居は、笑いとペーソスと、そしてちょっと胸がキュンとするようなエンターテインメントの世界。それと、ノスタルジックなところもあると思う。宅間さん自身の根底に「男はつらいよ」のような世界を非常に持っていて、落語的な部分もあって。

現代の“寅”みたいな、ちょっと堅気じゃない宅間さんがいて、“さくら”っぽい娘がいたり、愛すべき人たちが出てくる。その中で一つの勘違いから騒動になって、最終的にハッピーエンドにもっていくという筋です。だから、大筋の中できちっと演じるところと、遊びの部分を使い分けながら、芝居があっちこっちぶつかりながらも最終的に港へたどり着くような、そんな感じになればいいなと思っておりますけど。

【芝居の中の笑い】

宅間さんの芝居での笑いは、アドリブだったりコント芝居のようなところもあって。毎日どういうアドリブでいくか…宅間さんもけっこうやりますからね。「ひょうきん族」の時のように本番で隠し持っててぶつけ合うみたいに、互いにどう出るのか楽しみながら出来るんじゃないかな。台本を見ても、完璧に「よろしく」という部分もあるんですよね(笑)。でも芝居の役柄は、結果として笑ってしまう人物。本人はもう大マジな男ですので、それを一生懸命やろうと。

【役柄について】

下町の、頑固で意地っ張りのとびの親方で、落語の世界に出てくるような男。渥美清さん、立川談志さんが亡くなってから、江戸弁を使う人が少なくなりましたんでね。そう言った意味では、たっぷり江戸弁をしゃべろうかなと思いますね。

【お笑い好きの原点は?】

僕は日暮里の生まれですからね。父親も神田の生まれで、母親も下町の出で、両親とも芝居、演芸、寄席好きで。特に父親はいまだに10日に1回ぐらいは行ってるぐらい寄席好きで、子どもの時からよく連れて行かれました。落語、漫才、モノマネとか、ほんとに寄席の中で育ってきたところがあるもんですから、演芸が私の原点でしょうね。

舞台は生き物な感じがするんです。その日の役者自身のコンディションやお客さんのムードなど、その時のいろんなものがかみ合って、同じ芝居でも2度と同じことができない。一期一会というか、そんな生きた空間、ライブと感じています。芸人として板の上でお客さん前にして、その呼吸を感じながら今までやって来ましたので、そういう呼吸やその日の流れ、空気や風などを感じながら共演者と一緒に作っていけたらと思っています。

【一番楽しみにしていることは?】

宅間さんともそうですし、かとうかずこさんとは過去に夫婦役もあって、なんとなく夫婦の感じはわかりますしね。で、篠田麻里子ちゃんとは、この芝居で初めてご一緒するんですが、親父として娘に対する気持ちとかを演じることが出来るのがちょっと楽しみですね。

【今後の活動は?】

生の舞台を踏んでないと感覚が鈍るっていうこともあったもんですから、講演や落語とか、極力お客様の前で身をさらしてなんかやるということは、務めてやるようにしてきました。講演と言えども、楽しんでいただくために少しモノマネもやったりなんかして、お客さんの反応を見たりしておりましたんで。ですから、まったく25年遠ざかっていたわけではないので、その辺の感覚はまだ大丈夫だという風には思ってるんですよ。

ですからこれを機会に、あ、鶴太郎、また舞台に帰って来たんだ、だったらこういう芝居どうかな、こんな役やらせてみたらどうかなって、また新たな可能性と道を付けていただける機会がいただけたらウレシイですね。ほんとにその役が刺激的でやりたかったら、多分やるでしょうね。

【芸人・鶴太郎を知らない若い人に】

絵とかヨガとか、最近の話はそっちの方が多いですね。だから若い人には芸人・鶴太郎を知っていただくチャンスですね。鶴ちゃんてこんなことやるの?っていう。「そうだよお前、鶴ちゃんはもともとはこうなんだよ」って、お父さんと一緒に観に来たりとか。私の若かりし頃を知ってる人はそうやって若い人に説明してくれるかもわからないし。親子で来たり、不倫で来たりとかね(笑)。吉本の若い人たちにも、是非是非来ていただきたいですよね。昔の鶴ちゃん見れるぜって。

【絵とヨガのこと】

やり始めたら、自分が納得するまでやりたいんですよね。途中で止めちゃったら何もなんないじゃないですか。芸能界の仕事はオファーいただいて初めて成立するんで、なければ無職なんですよね。でも、絵は自分が描きたいと思ったものを描いて、ずうっと表現できる。ですから、オファーいただいてやりたい仕事はやるけども、そうでなかったら好きな絵描いてますもん。

で、自分の生活の中で、自分の肉体も精神も整えるっていうことがヨガなわけで。このひとつの核としたものがあって初めて、絵や役者や、お笑い、バラエティということにどんどん広がっていってる感じですね。ヨガをやめちゃうことは、僕にとっては死ぬことと同じです。ヨガは僕の生活の基盤、自分の生きる哲学。食事も呼吸法もすべて精神と肉体を整える作業。これがまずベーシックにあるので、どんなに朝早くても、どんなに場所が変わっても、やらないってことはないんですよね。早起きしてヨガをやる方が楽、かな。

【新しいことをやりたい?】

僕の中で、出合い頭でバーンと来た時に、あ、これやりたいと思ったらすぐ出来るような状態にしておくんですよ。今、頭の中でこれやりたいあれやりたいっていうことはあんまり思ってないんですよね。

ヨガも、やるつもりなかった。瞑想やりたいって思ってて、瞑想やった先輩に先生を紹介していただいたら、瞑想は瞑想だけやるわけにはいかないんです、と。瞑想っていうのは実はヨガの最終ブロックで、呼吸法や浄化法とかがあって最後に瞑想になるので、それを全部やらないと瞑想にならないんです、鶴太郎さんどうですか?って言われて。あぁ、そういうもんですか、じゃわかりました、ヨガやりますって。で、やってみたら4時間ぐらいかかるプログラムになっちゃった。そういうふうに、やりたいことを優先して今があるんですよね。

◆プロフィール

かたおかつるたろう●1954年、東京都生まれ。片岡鶴八に師事した後、芸人として浅草演芸場などに出演。23歳の頃からテレビに進出し、「オレたちひょうきん族」などバラエティを中心にモノマネなどで人気を博す。ドラマの分野も開拓し、33歳でプロボクシングライセンスを取得。その頃初出演した映画「異人たちとの夏」で第12回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞などを受賞するなど多数受賞、役者としての地位を確立。40歳で墨彩画を描き始め、1995年に初個展を開催、画家の道も歩み始める。2017年5月、インド政府公認プロフェッショナルヨガ検定に合格し、インド政府よりヨガマスター、ヨガインストラクターの称号を授与され、第1回ヨガ親善大使に任命される。日常のヨガ生活も注目されながら、多芸・多才に活躍中。(関西ウォーカー・高橋晴代)

https://news.walkerplus.com/article/136411/

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