ベルリン国際映画祭のオープニングを飾る『犬ヶ島』でウェス・アンダーソンのセンスが炸裂する!

Movie Walker

2018/2/6 09:00

現地時間2月15日(木)からはじまる第68回ベルリン国際映画祭で、アニメーション映画として史上初めてオープニング上映を飾るウェス・アンダーソン監督の最新作『犬ヶ島』。全編日本を舞台に描かれる本作が、5月から日本で公開されることが決定した。

“犬インフルエンザ”が大流行し、犬たちは“犬ヶ島”と呼ばれる島に隔離されてしまった近未来。愛犬を探すために島にやってきた少年が、個性的な犬たちと冒険を繰り広げるストップモーション・アニメーションだ。

『ライフ・アクアティック』(04)や『グランド・ブダペスト・ホテル』(13)など独自のヴィジュアルセンスで世界中の映画ファンを魅了しているアンダーソン監督。アカデミー賞にノミネートされた『ファンタスティックMr.FOX』(08)以来9年ぶりにアニメーション映画に挑む。

ボイスキャストにはビル・マーレイやジェフ・ゴールドブラム、エドワード・ノートンらアンダーソン作品には欠かせない常連俳優をはじめ、ティルダ・スウィントンやF.マーレイ・エイブラハムといったアカデミー賞受賞俳優。さらに、現在公開中の『スリー・ビルボード』(17)で今年のアカデミー賞主演女優賞の最有力と目されているフランシス・マクドーマンドに、6月公開の『レディ・バード』(17)でアカデミー賞監督賞にノミネートされているグレタ・ガーウィグら、超豪華俳優陣が集結。

また日本からも、一昨年メガヒットを記録した『君の名は。』(16)や、2月24日(金)から公開される『空海―KU-KAI― 美しき王妃の謎』で主題歌を務める人気バンド・RADWIMPSのボーカル&ギターを担当している野田洋次郎をはじめ、夏木マリ、村上虹郎、渡辺謙ら個性豊かな顔ぶれが参戦。いつにも増して豪華なキャスト陣が、アンダーソン監督のイマジネーション溢れる世界に花を添えていく。

このたびそんな本作から到着したのは、世にも珍しい“動くポスター”。日本とアメリカだけで先行解禁されたこのポスターは、主人公の少年とたくさんの犬たちとの集合写真が描かれており、突然一匹の犬がくしゃみをするとたちまち他の犬たちへとそれが感染する。これが劇中のキーワードとなる“犬インフルエンザ”の症状ということなのだろうか。

その病名だけを聞けば深刻な雰囲気が漂うが、終盤の“パンデミック”のシュールさや、落ち着かない様子でかすかに動く犬たちの姿は実にユニーク。思わず笑みがこぼれてしまう出来栄えだ。これを見ているだけで、本作でもアンダーソン監督のユーモアセンスが抜群に発揮されていることがわかるはずだ。

さて、ベルリン国際映画祭ではオープニングを飾るだけではなく、コンペティション部門の一本として、最高賞である金熊賞をかけて世界中から選び抜かれた傑作としのぎをけずる本作。これが4度目のコンペティション部門出品となるアンダーソン監督は、4年前に『グランド・ブダペスト・ホテル』で審査員グランプリを獲得。

2002年には宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』(01)が金熊賞に輝き、世界三大映画祭で唯一アニメーション作品が最高賞を受賞しているベルリン国際映画祭。本作もまた、アニメーション作品の新たな歴史を切り拓く作品となることができるだろうか。期待して結果を待ちたい。(Movie Walker・文/久保田和馬)

https://news.walkerplus.com/article/136470/

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