【日産オールラインアップ雪上試乗】EVは寒さに弱い!? けど、新型リーフは雪と氷に強いと断言できるワケは?

clicccar

2018/2/5 12:10


自動車媒体関係者にとってこの時期、恒例となった「日産オールラインアップ雪上試乗会」が今年も開催されました。

この試乗会はマイナス10℃以上の寒さにより氷上がカチコチに凍った長野県北佐久郡女神湖や、雪が積もった周辺の道路で、リーフ、ノートe-power、ジューク、はたまたGT-R など日産車が雪上&氷上でどのような走行性を発揮するのか確認するのが目的の試乗会です。

氷上走行でも走る楽しさを味わえるGT-R、氷上&雪上でのコントロールや安定した走りが際立っていたインテリジェント4×4システムと搭載したエクストレイル、など滑りやすい路面で日産車が持つ高い走行性能に感心しましたが、それら以上に感心…いや、驚いたのがリーフの氷上・雪上性能。

先代モデルから雪上性能の良さをメーカー自体がアピールしていましたが、e-Pedal(イーペダル)を搭載した新型リーフの走りは雪上で際だっていました。

■スムーズな加速や発進を可能としたトルク制御

リーフを圧雪した雪上でスタートさせた瞬間、まず感じたのが一般的な路面と同様になんら気を使わず走り出すことができること。大げさではなく、雪上とは思えないほどのスムーズさです。
また、坂道でもズルズルと後退することなく一般道と同じく“普通”に登っていくのです。同じ路面で某ミニバン(リーフと同じFF)はガッツリとアクセルを踏み込まないと坂を登らないことに比べると、同じFFとは思えないほどのトラクションが備わっていたことに驚きました。

日産によると、これは1万分の1秒単位で行うモーターのトルク制御がなせるもので、EVが持つメリットのひとつなのだそうです。モーターの出力を制御するインバーターが制振制御などにより、タイヤの空転を検知してモーターの回転数を適切におさえるようをモーターを素早く制御。低μ路でも大トルクを誇る駆動モーターからの適切なパワーが駆動輪に伝わりスムーズに走行できるのです。

このEVが持つ雪上性能については先代リーフび開発テスト中、雪上テストを行ったときはじめて確認できたそうですが、いまやリーフの大きな特長となっているようです。

■雪道での安心感を与えるe-Pedalのワンペダルドライブ

また、新型リーフに搭載されたe-Pedalが雪道や氷上での運転時、大きな安心感を与えてくれます。
e-Pedalはご存じのように、減速をアクセル操作だけでカバーするシステム。エンジンブレーキより高い減速度を発生するのが特長です。

このe-Pedalを新型リーフが装備したことにより、雪道のコーナリング時や下りなどとくに神経を使う減速時、アクセルを戻すだけで車体がスリップすることなく減速できるので、それこそ雪のない道路を走行しているかのごとく運転できます。モーターとブレーキを併用しながら高い制動力を備えることがここまで雪道での走行に安心感を得ることができるのかと感心を通り越して、驚いたのは、けして大げさな表現ではありません。
モーター制御やe-Pedalなどによる雪上での走行は、そうとう無茶な運転をしないかぎり、危険や怖さを感じることはないでしょう。

と、冬期雪が降る地域で普段使いに使用するお勧めのクルマとして新型リーフをとくに押したい理由を述べてきましたが、「冬場」「EV」をキーワードにすると問題視されるのが電費。エアコンをガンガン使用せず走行できない冬場、多くの電力が必要となることで走行距離が問題になるのではないかということです。

確かに筆者も冬場同様、エアコンが必須な夏場に先代リーフの走行テストをしたとき、残りどれくらい走行できるかをびくびくしながら走った経験があります。

ただ、日常クルマを使う場合、買い物で5~10km、通勤でさえ長くても1日数十キロという方が大半なのではないでしょうか。これくらいの走行距離であればエアコンやその他、暖房装備をガンガン使ったところでまったく問題なく、例え自宅に充電設備がなくとも1週間に一度、日産ディーラーやその他の充電スポットで充電するくらいの面倒ではない頻度ですますことができるでしょう。

冬場にどうしても長距離を走らなくてはいけないという条件がある場合など、(そもそも、リーフが購入する候補に挙がるケースは少ないとは思いつつ)どうしてもデメリットは出てきますが、優れたモーター制御や、雪道でも安心して車体をコントロールできる機能やe-Pedalを備えたリーフの走行性能は、従来のクルマとはまったく違います。
モーター制御や各種機能・技術が集約し雪国で優れた性能を発揮するリーフ。そんな未来的な技術を意識せず雪国での日常使いで“普通”に使えること、これがこのクルマの凄さなのではと感じた試乗会でした。

(文:テヅカ・ツヨシ/写真:小林 和久)

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