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30代に部長職を奪われた50代の嘆き「20年以上働き、やっと昇進したのに」

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給料泥棒、ガハハおじさん、名誉副部長etc. 存在自体が目障りな50代社員はどの会社にもいるが、彼らとて望んで“負け組”になったわけではない。負け組50代の主張と打算に耳を傾けつつ、誰もが通る“加齢”の恐怖にどう抗うか、その中から学んでいこうではないか。

◆職場環境の変化で努力が美徳のモーレツ社員が淘汰される

…堀内靖樹さん(仮名・50歳)/中堅印刷会社/年収700万円(退職前)/勤続28年

半年前、新卒から勤め上げた印刷会社を解雇に近い形で退職した堀内さん。

「朝から晩まで馬車馬のごとく働いて、帰りは終電で帰るという毎日でした。20年以上勤め上げて、ようやく部長に昇進……というところで、不況の煽りを受け、社外取締役の銀行役員から『なぜ売り上げが上がらないの?』と、極度のプレッシャーがかけられるようになったのです」

改革案を迫られるものの、打開策は見つからずストレスはたまる一方。そんな中、社長交代劇で部長職を解任され、後任には新社長の息が掛かった30代の若手が就くことになった。

「先代の社長は家族的というか浪花節なところがあって、がむしゃらに働けば、必ずその忠義に応えてくれる会社でした。だからこそ、僕みたいに努力しかできない不器用人間でも出世することができた。が、その価値観が根底から崩されたとき、これまでの人生を全否定されたような、どうしようもない無力感に襲われたのです」

苦労の末、やっと掴んだポストが早々に会社に奪われたのでは、モーレツ社員として鳴らしたかつてのモチベーションが蘇ることはない。

「もう自分は会社に必要とされてないんだな」と悟った堀内さん。気づいたときには、若手部長の前で辞表を持って立っていた。特に引き留められることもなく退職した今は、田舎での自給自足暮らしを求めて、地方の物件探しを続けている。

「働き方改革やら長時間労働の是正やら言ってるけど、それが当たり前だった人間にはツラい話ですよね。正直、よその会社で働き続ける自信もやり方もわからないから、転職する気はありません」

遅すぎる自分探しをスタートさせた堀内さんは、今日もまた、田舎の物件探しに出掛けるのであった。

― 負け組50代の背中 ―


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