最新ニュース、芸能、ネットの話題をまとめ読み

 

映画「リバーズ・エッジ」音楽・世武裕子が明かす制作秘話

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
ミュージシャン、デザイナー、作家、俳優、職人など、異なるフィールドを舞台に活躍する“ふたり”が語らう「三井ホーム presents キュレーターズ~マイスタイル×ユアスタイル~」。今回は、映画監督の諏訪敦彦さんと、映画音楽作曲家でシンガーソングライターの世武裕子/sébuhirokoさんの、映画と音楽の関係についての対談をお届けします。


世武裕子/sébuhirokoさん(左)と、諏訪敦彦さん

定型のシナリオを作らずに撮影される手法が、国内外で絶賛されている諏訪監督。三浦友和さんが主演した作品「M/OTHER」では、カンヌ国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞されました。一方、世武さんは、NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」など、数々のドラマや映画などの音楽を手掛けると同時に、ご自身もシンガーソングライターとして、作品を発表されています。

多くの映画には、音楽の存在が欠かせませんが、実際に創作する方たちは、映画と音楽の関係をどのように感じているのでしょうか?

◆依存関係にはなりたくない

世界的評価の高い諏訪監督。近年では、フランスで撮影した作品を発表しています。一方、世武さんはフランス・パリにある音楽院で映画音楽を学んだ経験を持ちます。

諏訪:世武さんは、いろんなタイプの映画監督をご存知だと思いますが、僕の場合は自分が計算して作り上げる世界にあまり関心がないんですよね。基本、人まかせ。撮影は撮影監督に任せる、音楽は音楽の人に任せる。今回、実は音楽を世武さんにお願いしようと思ったけど、フランスのシステムの問題で物理的な条件が整わずで。僕以外の人が、日本人だと外国映画になってしまうというフランスのルールがあり。

世武:フランスは映画を作ることにお金を出してくれる国なので、そういうところありますね。

諏訪:日本人がスタッフに入れないので、どうしても実現できなかったんですけど、実現していたらお任せですね。

世武:最高ですね。そんなこと、なかなかないんで。

諏訪:僕ね、映画を作って編集しているときに音楽のことを考えていないんですよね。音楽を想定して、こういう編集にしようと考える余裕がなく、撮ったもので作り上げてしまう。なので、ほぼ音楽の隙間がない状態で編集してしまうんです。「M/OTHER」を撮ったときも、ぼぼ編集で作り上げて隙間がない。これを鈴木治行さんという現代音楽の作曲家の方に「音楽入りますか?」と聞いたら「なくてもいいけど、入れる可能性もある」と言われ、「では、やってください」と投げて音楽をつけてもらいました。僕は、音楽は映画にとってとても大きいから、依存関係にはなりたくないというのがありますね。こっちはこっちで音楽に依存しないで独り立ちできるようにがんばるんです。独り立ちさせて、かつ音楽がそこにあるのであれば、それはいい関係になるんじゃないかと。依存すると心地いいけど、そうしたくないのがどっかにあったと思うんですね。でも最近は少し依存してもいいのかという気もしないでもないですけど。

世武:どういう依存かにもよるんですけど、「音楽でなんとかしてください」となっているときは、映画音楽作曲家にとって、それはバレるというか……。例えば、「ここで泣かしたいからもう少し盛ってほしい」とか簡単なんです。どうやったら人が泣くかなんて、ほとんどの作曲家はわかっているんです。それをやるのは簡単だけど、やり続けてどうなるの?というジレンマと戦うことになるんです。わたしは商業映画も否定していないので全然いいんですけど、そうでないところで映画ファンとしては、キラキラしたようなものがある映画であって欲しいというのがあり。結局、毎年、ベスト映画をあげているのはだいたい音楽も入っていないんですよ。わたしは映画音楽をやりたいけど、それ以前に映画というものを好きだから。

◆映画音楽にかける思い

これまで、「ストロボ・エッジ」や「お父さんと伊藤さん」など数々の映画音楽を手掛けたてきた世武さん。監督たちからのオファーも絶えず、すでに今年だけでも公開待機作として、大人気コミックの映画化「プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~」や本屋大賞を受賞した宮下奈都さんによる小説の実写映画化「羊と鋼の森」があります。そして、2月には、話題作「リバーズ・エッジ」の公開を控えています。

諏訪:世武さんの音楽は、ひとりで立っているという感じがしますね。

世武:映画と音楽は対等でありたいと思っています。アンサンブルだけど、対等でそれが同時進行にいるみたいなことであってほしいと。

諏訪:僕が映画をやっているのはそれだけですね。自分の世界を実現したいのではなくて、いろんな世界を持った人たちがいる、それを表現できる場だから映画をやるんです。ところで、世武さんの最新のお仕事は?

世武:2月16日(金)公開で岡崎京子さん原作、行定勲監督の「リバーズ・エッジ」の音楽を担当しました。かなり攻めている作品です。

諏訪:行定さんとはどうでした?

世武:行定さんは、「ピンクとグレー」がおもしろくて、その前から有名な作品があるので知っていましたけど一緒に仕事できたらいいなみたいなことを言っていたら、「トライアルしてみますか?」となり、それを気に入ってくださって。「この映画には第3の亡霊がいる気がしていたけどそれは音楽だった」みたいなことを言ってくれて。行定さんはエンドレスに細かいんですけど、「この時間の中でやってます」みたいな人ではないから、それは好きです。

諏訪:わりと自由に?

世武:一応付けどころもあったんですけど、監督が付けていたのと関係ないのを付けました。

諏訪:最初に行定さんのほうからアイデアがあったんだ?

世武:それを聞いて、それだと80年代くらいのフランス映画っぽい、よくある感じだと思ったので、思いついたことを提案したら、その方向で進むことになりました。チェロとノイズギターとピアノの3本だけでやっている音楽です。

諏訪:僕の作品も世武さんに頼んだらどうなったのか聞いてみたいですね。今回、オリビエという若いアーティストに頼んで、彼には世界があり、アーティストとして自分の音楽活動がメインにあるんです。そういう人に頼みたかったし、出来上がったときは「え!」と意外性があって、でも、それが楽しいですよね。「あ、なるほど」という音楽ではつまらないですもんね。

世武:受け入れてくれる監督がいるのは幸せなことですね。

諏訪敦彦監督最新作「ライオンは今夜死ぬ」は、1月20日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMAほかにて全国順次公開中。

世武裕子さんが音楽を手掛けた映画「リバーズ・エッジ」は、2月16日(金)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国ロードショー。

----------------------------------------------------
【▷▷この記事の放送回をradikoタイムフリーで聴く◁◁】
聴取期限 2018年2月5日AM 4:59 まで

スマートフォンでは「radiko」アプリ(無料)が必要です。⇒詳しくはコチラ
※放送エリア外の方は、プレミアム会員に登録の上ご利用ください。
----------------------------------------------------

2月4日(日)の放送では、引き続き、諏訪敦彦さんと、世武裕子さんの対談をお届けします。お楽しみに!

<番組概要>
番組名:三井ホーム presents キュレーターズ~マイスタイル×ユアスタイル~
放送日時:毎週日曜 8:00~8:25
ナビゲーター:土岐麻子
番組ホームページ::http://www.tfm.co.jp/curators/

外部リンク(TOKYO FM+)

Yomerumoをフォローする

Yomerumoから人気記事をお知らせします!

Twitter

芸能ニュース最新記事

記事一覧

注目ニュース

> もっと見る


掲載情報の著作権はニュース提供元企業等またはGMOアドマーケティング株式会社に帰属します。記事の無断転用を禁じます。
すべての人にインターネット
関連サービス