「自撮りで映えない」 黒猫ばかりが捨てられる理由に保護センターも嘆く(英)

イギリスには古くから「黒猫を見ると幸運が訪れる」という迷信がある。しかし英ブリストルにある猫の保護センターでは、過去20年で例がないほど黒猫の引き取り手がないという。その原因は「自撮り」だというが…。英メディア『real fix』『Metro』などが伝えている。

ブリストルのビショップストンにある猫の保護施設「The Moggery Rehoming Centre(モガリー・リホーミングセンター」を今から21年前に設立した創設者のクリスティーン・ベイカーさん(67歳)は、この20年で黒猫の引き取り手がかなり減ってしまったことを嘆いている。

「20年前はこんなふうではなかった。ですが最近は特に状況が悪化しました。黒猫の引き取り手を探すのが本当に大変なんです。私はいつも、猫の新しい飼い主となる人たちに『色はどんなのでも構わない?』と尋ねるのですが、大抵『黒じゃなければ構いません』という返事が返ってきます。彼らは『色の黒い猫は自撮りをすると写真映えしない』と言って黒猫を拒絶するのです。最近は誰もが自撮りをしてFacebookなどに投稿するでしょう? ソーシャルメディアに写真をアップして自分に酔いしれる人たちが増えているのではないかしら。」

現在、同施設には40匹の猫が保護されているが、14年いる“ベルベット”という黒猫をはじめ全てが黒猫なのだという。クリスティーンさんだけでなく、RSPCA(英国王立動物虐待防止協会)でも「ジンジャーや三毛猫、トラ猫と比べると、黒や黒っぽい猫、黒と白の猫が施設によく連れて来られます。貰い手を探すのにも、他の色の猫よりも少なくとも10日間は長くかかってしまいます」と話している。RSPCAのジューン・タイソン医師は、「猫が人間に与えてくれる愛情は毛の色とは関係ありません。見た目にこだわらないでほしい」と言う。

また、ロンドンの「Battersea Dogs&Cats Home(バタシー・犬猫保護施設)」の責任者レイチェル・サンダースさんは「猫はソーシャルメディアのための道具以上の存在価値があります。いつもそばにいてくれて、親友になれます。色は関係ないのです」と言い、ケント州ニュー・ロムニーの「Last Chance Animal Rescue Centre(ラストチャンス・アニマルレスキューセンター)」のエイミー・バックルさんも現在、同施設が保護している12匹の猫のうち5匹が黒だと言い、「たいてい、黒猫の新しい飼い主を見つけるのは他の色の猫よりも時間がかかります。黒の仔猫でも同じです。もしフワフワしたジンジャー色の仔猫を見たら、黒猫を欲しがる人はいません。猫が欲しいとこの施設に見に来る人でも、ほとんど黒猫は素通りして他の色の猫のところへ行きます。写り映えがあまり良くないからという理由で黒猫の引き取り手がなかなか見つからないのかどうかはわかりませんが、もし本当にそうだとしたらとても悲しいし残念です」と話している。

「The Moggery Rehoming Centre」のクリスティーンさんは、4月~9月は仔猫が生まれる繁殖シーズンであるために黒猫の飼い主には「慈善団体が費用を負担するので2月に去勢をするように」と呼び掛けているそうだ。

このニュースを知った人からは「自撮りのために、黒猫はいらないとかいう人は愚か。黒猫って本当に可愛いんだから」「黒猫って美しいから私は大好き」「黒猫を欲しがらない理由が自撮りって…そこまで酷い猫への差別は聞いたことない」「了見の狭い愚かな人は存在するんだね。猫はどんな猫でも素晴らしいのに」といった声があがっている。

画像は『real fix 2018年1月29日付「Are Black Cats Discriminated Against Because They Don’t Show Up Well In Selfies?」』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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