映画ファンの聖地が85年の歴史に幕…日本のメインシアター“日劇”の足跡

Movie Walker

2018/1/31 15:00

先月の『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』公開時、キャラクターのコスプレをしたファンが一気に集結し、観客席が多数のライトセーバーで照らされ、拍手喝采の大盛り上がりを見せた映画館、TOHOシネマズ 日劇。“『スター・ウォーズ』の聖地”で、“『ゴジラ』の聖地”でもある同劇場では数々の大作が上映され、映画ファンに愛され続けてきたが、2月4日にその長い歴史に幕を下ろす。

■ ゴジラに襲われた“聖地”日劇

TOHOシネマズ 日劇は、戦前から85年の間、有楽町のシンボルかつ娯楽の殿堂として“日劇”の愛称で銀幕ファンに親しまれてきた歴史を持つ。1933年に映画とレビューを上映・上演する「日本劇場」としてオープン。後にミッキー・カーチス、尾藤イサオ、ザ・スパイダース、ザ・タイガースなど多くの歌手やバンドが出演した音楽イベント“日劇ウエスタンカーニバル”で有名になった。

1981年2月、再開発による建物の解体で閉館するが、1984年10月、跡地に建った有楽町センタービル(有楽町マリオン)内に再オープン。日劇の名を継ぎ館名を変えながら、34年間で多くのヒット映画を上映してきた。ちなみに1984年末に公開された『ゴジラ』では、ゴジラが有楽町マリオンに接近するシーンが登場するが、シリーズ第1作『ゴジラ』(54)でもゴジラが日本劇場を襲撃するシーンが存在していた。

■ ここで映画を観ることに、喜びがあった

国内最多の座席数を誇る規模の大きさは日劇ならではで、スクリーン1で1000人近い観客と共に大スクリーンに見入る興奮は、現代のシネコンにはない“これぞ映画館!”という味わいがある。昭和のころには映画鑑賞の象徴的な場所として、都会っ子のデートの思い出の地であった。

平成に時代が移り変わっても日劇は「ぴあ」「東京ウォーカー」といった情報誌で映画館上映スケジュールを調べる際、ほぼ最初に情報が記載されていた。試写会や舞台挨拶に徹夜して列に並んだ映画ファンも多く、“新作は日劇で”“いい映画ほど日劇で”と、あえて日劇に足を運ぶコアな映画ファンがいるという。日劇は日本の映画史に残る、日本を代表する映画館なのだ。

■ 週末には最後のオールナイトを実施

惜しまれつつ閉館するTOHOシネマズ 日劇では、1月27日から9日間の『さよなら日劇ラストショウ』と題した特別上映会イベントを開催中。これまで上映してきた新旧の名作を選りすぐったラインナップは、『ゴジラ』『スター・ウォーズ』シリーズはもちろん、黒澤明監督作、スタジオジブリやディズニーのアニメ作品まで盛りだくさんで、2月2日(金)、3日(土)にはオールナイトイベントも行われる。映画だけでなく映画館の姿を記憶にとどめながら、フィナーレイベントを楽しみたい。(Movie Walker・文/トライワークス)

https://news.walkerplus.com/article/135795/

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