生理の経血「量が多い・少ない」の違い、妊娠との関係性って?

It Mama

2018/1/28 21:45

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生理(月経)とは、妊娠するために必要な卵子を放出させるために必要な周期のことを言います。

生理は女性にとって他人に相談しにくいこともあり、「これって自分だけなのでは?」と不安に感じてしまうことも多いですよね。

そこで、今回は医学博士である筆者が、生理中のギモン・不安である「経血量の多い・少ないの差」をご紹介します。


▼生理中の出血は「子宮内膜の厚み」に関係している!


生理中、ナプキンの量が人より明らかに多かったり、人より短い期間で終わったりなど、個人差を感じたことはありませんか?

生理中の経血量の違いは、普段の月経周期の中で「どれくらい子宮内膜が厚くなったかどうか」によって異なります。

そもそも、生理中の出血は子宮内膜が剥がれてしまったという状態なので、それに伴って出血を呈するものを言います。

子宮内膜は時期によってその厚さは0.5mm~7mmまで変化すると言われています。(※1)

月経周期における子宮内膜は増殖期・分泌期・月経期に分けられ、増殖期のときには非常に薄く、月経期になる頃には女性ホルモンの影響を受けて十分に厚くなります。(※2)

子宮内膜は大きく分けて2つの部位に分けられます。

1つが「基底層」で、こちらは月経周期に関係なく厚くなったりすることはありません。よく子宮内膜のことを“ふかふかベッド”と表現することがありますが、このベッドのうちの土台となるものが基底層となります。

それに対してベッドのマットレスに相当するものが子宮内膜の「機能層」です。

この機能層が剥がれる際に出血を伴いますが、経血量が多い場合はこの機能層が十分に厚くなっている、少ない場合は薄い状態であるということが言えます。

▼出血の多い・少ないには女性ホルモンが関係している!


この子宮内膜の厚さは女性ホルモンが関係していますので(※2)、この女性ホルモンの分泌量によって左右されることになります。

すなわち、女性ホルモンの分泌量の変化によって経血量にも差が出て来るということが考えられます。

もちろん、これは基礎疾患がないと言う前提となります。

女性ホルモンの分泌量が少ないと、「十分に子宮内膜が厚くならない=経血量が少ない」という可能性が考えられます。

女性ホルモンの分泌量が少なくなってしまう原因として、生活習慣が乱れていることが挙げられます。

無理なダイエットやストレスによってホルモンバランスが崩れてしまうことで、月経不順が起こり、子宮内膜に影響を与えてしまうと考えられますので、(※3)一度ご自身の生活習慣を見直してみると良いでしょう。

関連記事:※ 生理の経血「色の濃さ」の違い、気をつけたい症状って?

▼生理中の経血量は「妊娠」に関係ある?


妊娠とは、一般的に精子と卵子が出会って受精卵となり、それが子宮内膜に定着して“着床”することを言います。(※4)

通常、妊娠するために必要な子宮内膜の厚さは8mm以上が理想とされておりますので、子宮内膜が6mm以下になってしまうと着床しにくい、すなわち妊娠率が低くなると考えられています。(※5)

様々な原因があると考えられますが、普段の生活の中で経血量が少ないということは、子宮内膜が着床できるほど十分に厚くなっていない可能性も考えられます。

もし心配な方は、一度婦人科に相談してみることをオススメします。

▼妊娠も視野に入れて…日常でできる対策は?

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月経不順がある場合には、月経不順を解消するということが重要になります。

そのために、生活習慣の見直しやストレスの解消などが必要です。(※6)

生活習慣やストレスを整え、ホルモンバランスを整えることで正常な月経周期になれば、子宮内膜に良い影響を与えることが出来ると考えられます。

その結果、5日程度生理が続くようになり、経血量も増えると考えられます。(※7)

しかし、極端に月経痛があるようなときや経血が8日以上だらだらと続いてしまう場合には、何かしらの基礎疾患や無排卵月経である可能性も否定できません。

経血が多すぎる場合にも、一度婦人科へ受診して基礎疾患の有無を確認してみましょう。(※8)

関連記事: アナタの「生理不順」はどのタイプ?タイプ別原因と改善方法とは

もし今何か生理に関して不安がある場合は、まず生活習慣とストレスを見つめ直してみましょう。

量が多すぎても少なすぎても、ご自身ではわからないことが多い場合もございますので、早めに婦人科を受診することをオススメします。

【参考・画像】
※1坂井建雄・河原克雅(2012)『カラー図解 人体の正常構造と機能 全10巻縮刷版 生殖器 女の生殖器<改訂第2版>』p444日本医事新報社
※2坂井建雄・河原克雅(2012)『カラー図解 人体の正常構造と機能 全10巻縮刷版 生殖器 女の生殖器<改訂第2版>』p445日本医事新報社
※3石川県医師会, 女性の健康ハンドブック 守りたい自分の体, 月経異常
※4坂井建雄・河原克雅(2012)『カラー図解 人体の正常構造と機能 全10巻縮刷版 生殖器 妊娠・分娩<改訂第2版>』p458日本医事新報社
※5東口篤司(2008), 薄い子宮内膜の原因と対策, 日産婦誌60巻9号N-386-387
※6厚生労働省, 平成 24 年厚生労働科学研究費補助金(成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業)「母子保健事業の効果的実施のための妊婦健診、乳幼児健診データの利活用に関する研究」 p2
※7坂井建雄・岡田隆夫(2016)『系統看護学講座 解剖生理学 人体の構造と機能① 第10章 生殖・発生と老化のしくみ 月経周期<第9版第3刷』p494 –医学書院
※8日本産科婦人科学会, 研修コーナー, 『症候論(その1)2)月経異常』63巻1号(2011)N-4, 日本産科婦人科学会雑誌
※ Marcos Mesa Sam Wordley、g-stockstudio / Shutterstock

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