人種差別主義・トランプ大統領がアメリカへの移民を歓迎する国

まいじつ

2018/1/28 19:00


画/彩賀ゆう (C)まいじつ

アメリカのドナルド・トランプ大統領は人種差別発言をたびたび口にする。気を付けようとしてもつい言ってしまうのは、それこそ本心だからだろう。

1月11日、移民問題を巡る超党派会合で、アフリカやハイチなど南米出身国を「クソをためておく価値のない場所」(英語でShit hole=シットホール)と指摘し、侮辱された関係国ばかりか世界各地から最高レベルの批判の声が上がった。

「実はトランプ大統領自身も移民の子孫です。父方はドイツ人で、祖父のフレデリック・トランプは1885年にドイツからアメリカへ移住しています。その割には過去にも人種差別的発言を繰り返しています。バラク・オバマ前大統領への発言は特に強烈で、2011年には『オバマ大統領はハワイ生まれではなく、アフリカのケニア生まれだ』と指摘し、アメリカ大統領にはふさわしくなく、そもそも資格がないと糾弾したことがありました。当時、このオバマ氏の出生問題でもトランプ氏は『人種差別主義者だ』という批判を受けています。つまり“札付き”なのです」(在米日本人ジャーナリスト)

トランプ大統領の“シットホール発言”には続きがあり、「アメリカはノルウェーのような国からこそ移民を受け入れるべきだ」と説明したという。なぜ突然、“ノルウェー”が出てきたのだろうか。

「差別発言の前日にノルウェーのエルナ・ソルベルグ首相と会談しており、ソルベルク首相から『ノルウェーはすべてのエネルギーを水力発電で充足させている』と聞き、地球温暖化防止などで理想的な対応しているノルウェーに感銘を受けたのです。ですから翌11日に前日頭に“刷り込んだ”ノルウェーという国名が飛び出してきたのでしょう。トランプ大統領の記憶メカニズムは、それくらい単純なのです」(同・ジャーナリスト)

「次期大統領が誕生したら移民を考えてもいい」


ところで、ノルウェーからアメリカへの移民の歴史はあるのだろうか。

「1882年に約2万9000人のノルウェー人がアメリカへ移住したという記録が残っています。最近のデータでは、2016年に1114人のノルウェー人がアメリカへ移民していますが、同時に1603人のアメリカ人がノルウェーへ移っています。トランプ大統領の『ノルウェーからなら』発言に関するノルウェー人の反応をAP通信が伝えていますが、そこであるひとりが『アメリカに次期大統領が誕生したらアメリカに移民を考えてもいい』と皮肉な回答をしていました」(同・ジャーナリスト)

教育水準が高く、社会福祉や生活水準など『人間開発指数』で常にデンマークと共にトップを争っているノルウェーに対し、トランプ大統領が「アメリカに移民してほしい」と呼び掛けても、応じるノルウェー人は少数だろう。

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