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旧長岡藩主・牧野家の酒蔵を受け継ぐ柏露酒造 果実リキュールなど新たな挑戦も

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(©ニュースサイトしらべぇ)

柏露酒造が蔵を構える長岡市は、昔から長岡藩の城下町として栄えてきた地。また越後平野の中央に位置し、良質な米の集散地としても賑わってきた。市内には現在も新潟県内で最多の16もの日本酒蔵があり、技を競っている。

■目指すは芳醇で味わい深く上品で奥深い酒


「当社の出荷先は県内よりも首都圏が圧倒的に多いんです。都内の百貨店などでの取り扱いが主となっています」

と、取締役社長の尾坂茂さんは柏露酒造の販路について紹介する。 主な銘柄は『越乃柏露』。贈答品によく選ばれているという。

「酒質は、芳醇で味わい深く上品で奥深い酒を目指しています」というが、 なるほど、三つ柏の紋をあしらった『越乃柏露』のラベルには高級感が漂い、誰かに贈りたくなる趣がある。

■紋は旧長岡藩主の家紋から


(©ニュースサイトしらべぇ)

この三つ柏、じつは旧長岡藩主牧野家の家紋。牧野家は江戸時代から明治維新までの250年余り、長岡の地を統治した大名家だ。

1882年、その牧野家から酒造蔵を譲り受け、三つ柏紋の使用と商品名「柏露」を継承したという経緯が『越乃柏露』にはあった。

もともとこの蔵の創業者は長岡藩の御用商人。江戸時代の1751年に「越中屋」として造り酒屋を開業した。『越乃柏露』には、そうした関わりから生まれた背景を持つ由緒ある銘柄。贈答品に選ばれる品格も頷ける。

■新しく立ち上げた『氵』シリーズ


(©ニュースサイトしらべぇ)

柏露酒造が蔵を構える長岡市は、昔から長岡藩の城下町として栄えてきた。長岡駅から車で10分、「長岡藩主牧野家資料館」には牧野家の繁栄の跡が残され、300分の1のスケールで再現された長岡城の偉容も見ることができる。

また越後平野の中央に位置し、越後の良質米の集散地としても賑わってきた。市内には、現在も新潟県内で最多である16の日本酒蔵が点在する。

こうした激戦地にあって埋もれないためには、個性ある商品の開発も課題となる。新しく立ち上げた『氵』(さんずい)シリーズはその一例。

「さんずい偏は水を表し、他の漢字につけられて意味を成します。蔵の命ともいえる水と、伝統的な技術が出合うことで醸される清酒造りの原点を表現しました。なんだろうと思ってもらえたら、それだけで第一段階クリアです」

ラベルには筆で大書された「氵」。たしかに初めて目にすると一瞬、意表をつかれる。

酸度やや高めで白ワインのよう、と評価されるこのシリーズ。淡麗辛口の新潟酒と全くかけ離れているわけではないが、旨みも重視しつつ飲み口の良さを実現しているという。

■地酒蔵として地元密着の新たな動き


(©ニュースサイトしらべぇ)

柏露酒造の酒は多くが県外に出てしまうが、近年は地元密着志向が顕著。2017年には長岡を本拠地とするプロバスケットチーム『アルビレックスBB』の選手を迎え、ファンと共に蔵人の田んぼで田植え。従業員を引き連れ、社長も自ら泥にまみれた。

また中越地震で大きな被害を受けた長岡の蓬平温泉では、「女将の会」を中心に復興のシンボルとして花桃を植栽しているが、温泉旅館とのコラボで桃のリキュールを開発。

イメージキャラクター「よももちゃん」をあしらった『桃のお酒』が誕生し、温泉宿では食前酒として提供されている。

「清酒ベースの白桃リキュールで、甘すぎずさっぱりとして爽やかと好評のようです」と、尾坂さん。 アルコール度8%、桃ジュースのような香りというのも女将たちに人気の秘密らしい。

もうひとつ、女性のハートをつかんでいるリキュールが『W柚子』。大分産と宮崎産の2種のユズを使っている。 甘みと香りの2種のユズを贅沢にブレンドし、深みある味わいに仕上がった。香りと味わいをダブルで楽しめる柚子酒というわけだ。

さらには『朱鷺の舞』という吟醸酒、純米酒を発売し、新潟県トキ保護募金推進委員会の一員として、この商品の売上金の一部をトキ保護募金に寄付し、野性復帰のための取り組みを支援している。

■製造比率は特定名称酒94%、普通酒6%


(©ニュースサイトしらべぇ)

製造体制は社員9名に季節雇用の蔵人が4名。30代から70代までの蔵人はいずれも地元の稲作農家で、五百万石などの米作りに携わる。

こうした兼業農家の蔵人は、米本来の旨みを大切にする柏露酒造にとって欠かせない存在となっている。

製造比率は特定名称酒94%、普通酒6%で主力は純米酒。将来的には全量純米蔵も視野に入れているようだが、現状は純米比率3割。製造工程で重視していることを尋ねた。

「なんといっても麹造りでしょう。自動機での乾燥ではなく、酒種によって棚、箱、蓋を使い分けています。また半仕舞に日仕舞を取り込み、酒造期間をできる限り寒冷期に集中させるようにしています」

地元越後杜氏の円熟した技と若手パワーの連携で、近代的設備も導入しながら、手造りの良さを活かした酒造り。

季節限定商品や蔵でしか味わえない生酒などを、敷地内の試飲直売所でゆっくり試飲できるのも消費者にはありがたい。 また年間を通じて、杜氏自ら酒造りを説明する蔵見学も実施している。 以下は蔵元お勧めの商品。

(1)『氵 純米吟醸 無濾過生原酒』


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使用米は新潟県産五百万石、精米歩合50%。新鮮でありながら濃厚な深みがあり、華やかな香り、キレの良い後味、米の旨みが特徴。米本来の旨みがそのまま生かされている(冬季限定品)。

(2)『氵 純米吟醸 生囲い』


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厳寒期に搾った純米吟醸酒を生で貯蔵し、加水調整後、瓶詰直前に一度だけ火入れ。香り華やかで軽やかな旨みのある味わいに仕上がっている。心地よい飲みやすさはとりわけ夏の暑い季節にぴったり(初夏限定品)。

『氵』シリーズは他にも季節限定のお酒が数種類ある。どれもそれぞれの個性があり、お勧めだ。

(3)『越乃柏露 特別栽培米 純米酒』


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精米歩合60%の五百万石を100%使用。厳選した米と米麹だけを使い、低温でじっくり時間をかけて醸し出した。米本来の旨みを残し、甘味と酸味の調和のとれたコクのある酒。

・合わせて読みたい→長岡三島ならではの個性にこだわる 地酒蔵としての使命を語る『想天坊』の蔵

(取材・文/八田信江

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