STU48 初東京単独公演大熱狂 ”水先人”岡田奈々が導いた最高の船出

dwango.jp news

2018/1/27 21:00

48グループ恒例、新春のTOKYO DOME CITY HALLコンサートDayも最終日を迎えた1月21日。コンサートとしてはオオトリ、結びの一番を務めることになったのはSTU48。昨年、5月3日のお披露目から約9か月、船長・岡田奈々を筆頭に、初の東京ライブとなったTokyo Idol Festival、瀬戸内7県ツアー、AKB48劇場での出張公演……と数々の舞台で研鑽を重ねてきた彼女たち。待ちに待った初東京単独公演、題して「ファンになってください」。STU48史上最大キャパでのライブが幕を明ける。
今公演にかける気概はオープン前の、瀧野由美子による影ナレから炸裂していた。朝9時半開場ということもあり、場内の注意案内を眠気眼で聞くファン。すると瀧野は「聞こえてますか!?朝だからって返事がないのはよくないと思います!!」と一喝。この一言に奮起して大歓声でファンは応えるも「声が小さいですねぇ」と責め気タップリに煽る。さらに大声で応えるファン。「ヨシッ!」と満足気な瀧野。場内に勢いの火を灯した。
暗転すると場内中を照らすブルーのライト。暗闇の中から登場した瀧野がステージのど真ん中へと突き進む。この日はメンバー全員によるダンスリレーで幕を明けた。全員のキレもノビも十分以上、いかにこの9か月で“アイドル・STU48”へと成長してきたのかが一目でわかる。中でも、石田千穂、一岡愛弓のダイナミズム溢れる踊りが印象的だった。
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音が鳴り止み「私たちが!」と瀧野の一言を発する。「STU48!!」と全メンバーが叫ぶ。心を一つにした後、「STU48、行くぞ~!」の岡田の掛け声で、『STU参上!』が始まる。昨年夏に見せた、初々しくもどこか弱々しい印象はこの1曲で覆された。勢いよく高々と掲げられた拳に、彼女たちの気持ちの全てが伝わってくる。
続くは『STU48 瀬戸内ver』。瀬戸内の名所を巡る歌詞と共に目まぐるしくフォーメーションを変えていくメンバーたち、薮下楓は転がる曲に合わせて笑顔から真剣な表情を使い分けていく。3曲目は『NEW SHIP』、爽やかに新たな船出を高らかに謳うこの楽曲は、まさにSTU48のために作られたのでは?と思う程、彼女らのコンセプトにピタリと当てはまる。センターを務めた岩田陽菜の可憐さ、要所で見せるコミカルでありながらバシッと決まったダンスが魅力的な今村美月の存在が光った。
MCが始まると、メンバーは「ファンになってください」というタイトルの通り、それぞれがおもいおもいの方法で客席へとアピール。中でも、デカイ声でまくしたてる磯貝花音、常に大きなリアクションと大ジャンプを見せた三島遥香、ニコニコ笑顔の榊美優は強烈なインパクトを与えていた。パフォーマンスだけでない、喋りに関しても彼女たちの成長が伺えた。
磯貝の元気いっぱいな掛け声で、ここからはユニットコーナーがスタート。昨年、クリスマス特別公演で実施されたロシアンシュークリームの勝者を軸にし、くじ引きでユニット人数、楽曲、使用アイテムを決めるという遊び心満載な形式で組むことに。
最初は門脇実優菜をセンターに迎えた『片想いよりも思い出を…』。田中皓子、張織慧、大谷満理奈、塩井日奈子らと共に、可愛らしさ満点のステージを作り上げていく。先日のリクアワで山本彩ら大先輩を相手に元気印!ぶりを炸裂させた甲斐心愛がセンターを務めた『気になる転校生』では、曲中に椅子取りゲームに興じる一幕が。可愛らしい2曲から一転『純情U-19』はセンターの藤原、榊、矢野帆夏、佐野遥がスタンドマイクを使った妖艶なダンスを披露、異質な空気を生み出す。中でも最年長の佐野は終始“大人”の香りを漂わせる。彼女の存在は良いアクセントになっている。続く『RUN RUN RUN』のセンターは薮下、溌剌とした可愛さを届けた。
そしてこのユニットコーナーのハイライトとなったのは森香穂と石田みなみによる『昔の彼氏のお兄ちゃんとつき合うということ』。なんと彼女たちが使用することになったアイテムは“たわし”……。さて、どう使うのか?と誰もが期待する中、たわしをマイク代わりに持ち歌い続ける2人。マイナー調の曲のカッコよさとのあまりのギャップがシュールすぎる光景を生み出した。最後はイリュージョン(!?)を駆使し、増やしたたわしをサインボールよろしくフロアへ投げ入れる!場内が爆笑の渦に巻き込まれた。岩田と今村美月による『生意気リップス』の鮮烈な愛らしさ、瀧野、土路生優里、谷口茉妃菜による『seventeen』の蒼さ……、どのユニットも実にSTU48らしさが光る素晴らしい時間であった。
MCでは非選抜メンバーたちによる自己・他己アピール大会が始まる。「100キロ持ち上げられる!」という三島はその証明に新谷野々花を軽々とヒョイッ!と抱え上げ、アッと驚かせた。続く張は、ツンデレ!とのタレコミから、ツンデレ萌えフレーズを投下。場内を蕩けさせた。最後はメンバー最年少の森下舞羽。ウルサイ!変態!というあんまりな紹介が飛び交い場内は苦笑い。それでも特技の体の柔らかさをシッカリアピール。紹介されなかったメンバーたちもそれぞれグイグイと前へと出て、必死に自分を売り込み続けた。まだ見ぬ強豪が眠っていることを示す一幕、まさに末恐ろしい。
続くは選抜メンバーによる『風は吹いている』『RIVER』という力強さを携えた楽曲を立て続けに披露。石田千穂、今村といったパフォーマンス巧者が輝く。中でも門脇の存在感が目を惹いた。小さい身体ながら常に大らかさを感じさせるダンスを見せた、しかもキレも表現力も十分。どの瞬間、どのポジションでもその存在感を自らの身体をもって示し続けた。
続くMCでは岡田曰く“キャラの濃い”メンバーが登壇。HKT48松岡菜摘が好きなあまり福岡の大学へと進学した田中、島崎遥香狂の土路生、「今度お仕事のない日に入場券買って一日中東京駅で写真撮りたい」と驚異的な撮り鉄ぶりを暴露した瀧野、一人「おじゃる丸」モノマネを披露した今村、マニアックなモノマネで暴走しメンバーはおろかファンすら置いてけぼりにした福田朱里…岡田の言う通り、口を開けば誰もが個性がぶつかり合う。
終盤戦はハイライトの連続。まず『永遠より続くように』『LOVE修行』を披露した非選抜メンバーたちのステージ。まだパフォーマンス面で言えば卓越の域には遠いが、全身で“楽しさ”を伝える姿には思わず胸を打たれた。選抜と形では分けられてしまってはいるものの、ここにはSTU48の持つキラキラとした空気がたんと詰めこまれていた。そして選抜の面々は『フライングゲット』『大声ダイヤモンド』と、タイトなパフォーマンスで魅せる。ラストの48名曲メドレーはまさに、彼女たちの全力の汗が光る素晴らしい瞬間だった。
「全力を出しました!今日ドラフト会議があって、これから大切な仲間、一緒に頑張るライバルが増えるということなので、これは敗けてられないなあと思って頑張りました」という石田みなみの素晴らしいな言葉を経て、本編を飾るのは2曲目のオリジナル曲『思いだせてよかった』。涼やかで真っ直ぐな歌声が場内に響き渡った。
「STU48‼」の大歓声に導かれアンコールがスタート。仄暗いステージにスポットライトのみが点る中、1月31日発売のデビューシングル『暗闇』が始まる。先の見えない中でもがき苦しんでも、いつか希望を掴もうという前向きな言葉を、30人全員で届けた。『メロンジュース』『君のことが好きだから』と、アッパーチューンで再び場内の盛り上がりに火をつける。さすがの長丁場で疲れも見えたが、それでも全ての力を振り絞り盛り上げていくメンバーたち。ファンも声を枯らし声援を送る。
MCで、この日のためにメンバー一丸となり進んできたと語り始めた岡田。様々な想いが去来したのか途中涙で言葉に詰まる。それでも涙をグッとこらえ、「みんなと一緒だったら、どんなことでも乗り越えられる」という一言を述べた。真実一路の彼女がいたからこそ、STU48はここまで真っ直ぐ進めたのだろう。彼女の言葉を聞き、メンバーの瞳にも涙が光る。田中にいたっては岡田以上の大粒の涙をこぼし、逆に岡田に慰められるという微笑ましい場面も。
温かい空気が流れる中この日の最後を飾ったのは初のオリジナル曲『瀬戸内の声』。サイリウムの青色が揺れる中、嫋やかな歌声を届けるメンバーたち。すると瀧野の掛け声で場内中がサビを大合唱。感動的な空間が支配し、初の単独公演に幕を降ろした。
最後、送り出しの岡田の「本当にステキなグループと出逢えて幸せです」という言葉を、ソックリそのままSTU48へとお返ししたくなるほどの素晴らしいライブだった。2018年最高の船出となったのは間違いない。
取材・文/田口俊輔
写真/ⓒSTU48

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