1位作品は“予想からの上振れ度はナンバーワン!” 「冬ドラマ満足度ベスト10」田幸和歌子編

ザテレビジョン

2018/1/27 12:45

話題作ぞろいの1月クールの連続ドラマで、本当に満足度が高いのはどの作品なのか? ライター・田幸和歌子氏に採点を依頼、ベストテンをコメントと共にカウントダウン形式で発表する。

対象作品=2018年1月期の地上波ドラマで、1月18日夜11時59分までにスタートし、1月27日以降の放送がある全国ネットの作品。「西郷どん」(NHK総合ほか)と「越路吹雪物語」(テレビ朝日系ほか)は放送期間、回数が異なるため対象外。

■ 10位(70点)「オー・マイ・ジャンプ!―」

ドラマ24 第50弾特別企画「オー・マイ・ジャンプ!~少年ジャンプが地球を救う~」(毎週金曜夜0:12-0:52ほか、テレビ東京系)…「勇者ヨシヒコ」(2011年ほかテレビ東京系)的な振り切れた作品を期待したが、ベタな哀愁サラリーマンものの印象。ジャンプ黄金期から現在の作品まで取り扱うことで、全体的に薄まる気も。「キン肉マン」編集者の“アデランスの中野さん”が、ハゲだった細かさは◎。

■ 9位(75点)「FINAL CUT」

「FINAL CUT」(毎週火曜夜9:00-9:54、フジ系)…十分面白いが、火曜夜9時カンテレの「復讐劇」として、どうしても草なぎ剛の“戦争シリーズ3部作”と比較されるのは不運なところ。亀梨和也の繊細さや脆さ、哀愁がいかに生かされるか。久しぶりにあやしいニオイを放つ佐々木蔵之介が気になる!

■ 5位(80点)「もみ消して冬―」「海月姫」「BG~身辺警護人~」「リピート―」

「もみ消して冬 ~わが家の問題なかったことに~」(毎週土曜夜10:00-10:54、日本テレビ系)…エリート一家が家庭内の不祥事を全力でもみ消す様は、ドリフのコント状態で、予想を上回るくだらなさ、くどさがじわじわおかしい。みっともなくうろたえる美しくふびんな山田涼介と、美しきドSの波瑠、濃厚な怪人・小澤征悦のバランスが◎。

「海月姫」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジ系)…オタク描写は同局の「電車男」(2005年ほか)、変人大集合のわちゃわちゃ感は「のだめカンタービレ」(2006年ほか、共にフジ系)にも似て、案外楽しい。ただ、芳根京子の演技力は漫画実写化では無用の長物かも?

「BG~身辺警護人~」(毎週木曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系)…木村拓哉の脇を固める主役級の役者陣、井上由美子脚本と、慎重なつくり。ボディーガードと言っても、強さやカッコよさ、派手なアクションはほぼなく、腕力は必要最低限しか使わない“用心棒”像が新鮮。今後は斎藤工との関係が鍵になるか。

「リピート~運命を変える10か月~」(毎週木曜夜11:59-0:54、日本テレビ系)…「LIAR GAME」(2007年ほかフジ系)にも似たテイストの、あやしい雰囲気にワクワク。貫地谷しほり、本郷奏多、六角精児など、実力&個性あふれるキャストも魅力。第1話の展開はちょっとありきたりだったが、冒頭の悲惨な状況にどうたどり着くのか読めない面白さはある。

■ 4位(85点) 「99.9-刑事専門弁護士- SEASONII」

「99.9-刑事専門弁護士- SEASONII」(毎週日曜夜9:00-9:54、TBS系)…安定感ある面白さで、テンポの良さや小ネタ、役者陣の掛け合いはシーズン1よりパワーアップ。現時点では、影のあるクールな新ヒロイン・木村文乃だけが明らかに“異物”だが、かみ合わないところに、新鮮味と、作品の幅の広がりを期待したい。

■ 2位(90点)「anone」「アンナチュラル」

「anone」(毎週水曜夜10:00-11:00、日本テレビ系)…静かなトーンとクセの強い会話劇は、万人受けしない。でも、中盤からファンタジーが地獄の記憶に、優しいうそが残酷な真実に一瞬で切り替わり、さまざまな思いが交錯し、気付いたら夢中になっている。何度も咀嚼したい坂元裕二ワールドは健在!

「アンナチュラル」(毎週金曜夜10:00-10:54、TBS系)…海外ドラマのような怒濤の展開とテンポの良さは、さすが野木亜紀子作品。石原さとみ演じるヒロインがありきたりな“変わり者の天才”像でなく、仕事熱心な普通の女性であるところも好印象。と思ったら、凄惨な過去が…続きが気になる!

■ 1位(95点)「トドメの接吻」

「トドメの接吻」(毎週日曜夜10:30-11:25、日本テレビ系)…イケメンを豪華に集めたおバカドラマかと思ったら…、予想からの上振れ度はナンバーワン! 映像や音楽、演出も凝っているし、門脇麦の怪演ぶり、恐怖に顔を歪ませる山崎賢人らの熱演ぶりも好感が持てる。恐怖と笑いのバランスが絶妙。

■ 「トドメの接吻」佐藤宰子役・門脇麦が気になる!

神出鬼没でサンタコスに身を包み、不敵な笑みを浮かべて襲ってくる門脇麦が、面白こわい。大きな目と真っすぐな背、俊敏な動きは、ホラーなのかギャグなのか、はたまた聖母なのか、あやしい魅力にあふれている。

■ 総評 多数そろったジャニーズ俳優&人気脚本家に注目!

木村拓哉、松本潤、亀梨和也、山田涼介と、ジャニーズが今冬ドラマに20代~40代のエース格を集中的に投入。本気を出してきた。「FINAL CUT」はやや苦戦を強いられているものの、「BG~身辺警護人~」「99.9―」は平均視聴率15%超、「もみ消して冬―」は13%超と、初回視聴率はほぼ独走状態に。

また、「逃げるは恥だが役に立つ」「重版出来!」(共に2016年TBS系)などの野木亜紀子(「アンナチュラル」)、「カルテット」(2017年TBS系)などの坂元裕二(「anone」)に加え、「昼顔―」(2014年フジ系)、「GOOD LUCK!」(2003年TBS系)などの井上由美子(「BG―」)、「世界一難しい恋」(2016年日本テレビ系)などの金子茂樹(「もみ消して冬―」)など、人気脚本家が多数そろうのも大きな見どころだろう。

その一方で、「もみ消して冬―」「海月姫」「リピート―」「トドメの接吻」「きみが心に棲みついた」などで、ダメキャラや変人キャラ、クズキャラなどの濃いキャラが勢ぞろいするキャラドラマが多いのも目立つ。恋愛もの、ホラー、サスペンスなど、まったく異なるテイストがベースにある物語にギャグを入れてくるのも、近年のひとつの流れだろうか。

ちなみに、“人生やり直しもの”(「リピート」「トドメの接吻」)や“仕事の都合で恋人を待たせてフラれるヒロイン”(「リピート」「アンナチュラル」)など、テーマかぶり、設定かぶりがいろいろ見られるという珍事も起こっていた。

【Profile】田幸和歌子…書籍出版社、広告制作会社を経てフリーライターとなる。現在は雑誌、新聞、Webを中心に執筆中。(ザテレビジョン)

https://news.walkerplus.com/article/135287/

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