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芝翫、橋之助、福之助のスタートライン『四国こんぴら歌舞伎大芝居』製作発表で、梅玉もエールを贈る

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春の風物詩『第三十四回 四国こんぴら歌舞伎大芝居』が、2018年4月7日から22日まで旧金毘羅大芝居(金丸座)で上演される。2月24日には都内で製作発表記者会見が開催された。登壇者は、歌舞伎役者の中村芝翫、中村橋之助、中村福之助、そして中村梅玉。さらに琴平町長の小野正人氏、松竹株式会社副社長の安孫子正氏も登壇した。

昭和60年にはじまった「こんぴら歌舞伎」は、今年で34回目を数える。中村橋之助改め八代目中村芝翫、国生改め四代目中村橋之助、宗生改め三代目中村福之助の襲名披露興行となることから、第一部「鞘當」では、襲名口上も行われる。琴平町長の小野氏によれば、「こんぴら歌舞伎で劇中口上は初めて」とのこと。「桜満開の中、心よりお待ちしております」とアピールした。

『第三十四回 四国こんぴら歌舞伎大芝居』演目

第一部
一、江島生島
二、其俤対編笠 鞘當
三、新皿屋鋪月雨暈 魚屋宗五郎

第二部
一、義経千本桜 鳥居前
二、鎌倉三代記 絹川村閑居の場
三、石橋

左から、松竹株式会社副社長の安孫子正氏、福之助、橋之助、芝翫、梅玉。そして琴平町長の小野正人氏。
左から、松竹株式会社副社長の安孫子正氏、福之助、橋之助、芝翫、梅玉。そして琴平町長の小野正人氏。

19年ぶりの芝翫、佐々木高綱は芝翫型で


芝翫がこんぴら歌舞伎に出演するのは、19年ぶりのこと。

「こんぴら歌舞伎には、ご縁のようなものを感じます。串田和美さんより『コクーン歌舞伎というものをやってみないか』と初めてお話を伺ったのも、こんぴら歌舞伎に出演している時でした。芝居が終わった後の夜、勘三郎をはじめ皆で集まり『あんな芝居をしよう。こんな芝居をしよう』と、熱く語ったのも思い出します。それから19年ぶりのこんぴら歌舞伎、ありがたく芝翫という大きなお名前を頂戴し、息子ともども襲名をご披露できることを感謝申し上げます」


第一部『魚屋宗五郎』については、安孫子氏が「芝翫さんは時代物のイメージが強い俳優さんですが、世話物についても研究熱心で、非常に素晴らしい舞台を演じています。新しい芝翫さんの魅力が大いに発揮されることと思います」と紹介した。

第二部『鎌倉三代記』は、芝翫型での上演を予定しているという。衣装も通常の佐々木高綱役と異なり、仁王襷(におうだすき。荒事の登場人物にみる、巨大ちょうちょ結びのような襷)になることから、「(劇中の重要なシーンで)井戸から出られないんじゃないかなぁ」「ご相談しようと思っていたのですが、空井戸を使ったらどうかなと」など構想を明かし、梅玉も思わず「大変だ」とこぼす一幕もあった。


梅玉の名古屋山三に、橋之助の不破


こんぴら歌舞伎初お目見えとなる、橋之助。第一部『鞘当』では、梅玉が名古屋山三を、橋之助が不破伴左衛門を演じる。

「(この配役は)夢のようなことです。舞台の上では憧れの、プライベートでも大変可愛がってくださっている梅玉のおじさまのお胸を拝借し、芸や声の出し方を盗み勉強させていただきます」「父からも『梅玉のおじさまと花道で向かい合わせていただけることは本当に幸せなこと。1カ月心して務めるように』と厳しく言われております」

第二部『義経千本桜 鳥居前』では、源九郎狐役をつとめる。この役はお芝居の最後、舞台の幕も閉まった後に、花道でひとり、狐の動きを織り交ぜた六方を披露しながら退場する。「幕外で六方をさせていただくのは人生で初めて。楽しんで勤めたい」と橋之助は笑顔で語った。

さらに第二部『石橋』については「一日の最後の幕。皆さまに気持ちよく帰っていただけますよう、松也兄さんの力を借り、福之助と三人、若手のフレッシュさを売りに精一杯務めさせていただきます」とコメント。ちなみに『石橋』の舞台美術には、襲名披露口上の美術も手掛けた日本画家の朝倉隆文氏が参加する。


福之助は念願のリベンジ戦


「江戸時代の雰囲気の残る芝居小屋に出させていただくのは初めて」と声を弾ませる一方で、第一部の『魚屋宗五郎』奴三吉役については「リベンジ」という言葉に気合を滲ませた。

「この役(三吉)は、大学生になって最初の舞台で演じさせていただいた役ですが、当時は手も足も出ませんでした。それ以降、父に『襲名が終わり何年かしたら、もう1回リベンジをさせていだきたい』とお願いをしてきた役です。また演じるチャンスをいただけたことがうれしいです。先輩の雰囲気や息遣いを学ばせていただきながら、務めてまいります」「皆さんに喜んでお帰りいただけるよう、皆さまの話題に福之助の名前がでるよう、がんばって務めさせていただきます」


大好きな金丸座、大好きな琴平町


「今からワクワクしております」と切り出したのは、7年ぶりに出演する中村梅玉。

「大好きな金丸座、大好きな琴平町です。いつもお芝居が終わった後、夕食の前に琴電にのり散歩をします。都会で暮らす者にとって、夕暮れの田園風景がすごくいいんです。ゆっくりひと月、楽しみたいと思います」と、終始笑顔で琴平町への思いを語った。

芝翫親子の襲名披露興行を長くともにしてきた梅玉は、橋之助、福之助、歌之助の成長を質問されると「私の父もよく言っておりましたが、襲名は周りの皆さんの応援があってこそできるもの。襲名が終わったからといって、そこでお仕舞いではありません。大事なのは襲名の後の舞台をちゃんとできるかです。祭りの後のようになってはいけません。三人とも、とても勉強家ですから、将来は絶対にいい役者になってくれると思っています。大丈夫です!」とエールを贈った。


歌舞伎界の素晴らしいところ


今回、芝翫の三男・歌之助は、学業を優先し、こんぴら歌舞伎への出演はないが、三人の息子の成長を問われた芝翫は、「親として大したことは教えていないのですが」と笑いを誘いつつ、「肉体、精神的にも、一回りも二回りも大きくなりました」と目を細める。そして2016年10月からの襲名披露興行の中で、あらためて“歌舞伎界の素晴らしいと感じるところ”があったという。

「襲名興行で大きい役を演じる息子たちに、先輩方が稽古をつけてくださいます。橋之助の場合ですと、梅王丸の役を(中村)吉右衛門のお兄さんに、勉強会の『熊谷陣屋』では松嶋屋のお兄さん(片岡仁左衛門)。福之助の場合は(尾上)菊之助さん。歌之助の場合は染五郎さん(新・松本幸四郎)。先輩方が本当によく育ててくださいました。とは言いましても、まだまだスタートラインに立ったところです。これからの精進が大事だと思っております」


芝翫が現地で行きたいラーメン屋さんや焼き肉店の話で梅玉と盛り上がるなど、出演者たちがこの公演をどれだけ楽しみにしているかが、伝わってくる会見だった。

芝翫、橋之助、福之助、そして梅玉の他、中村魁春、坂東秀調、尾上松也、中村児太郎等の出演も発表されている。江戸時代のような雰囲気の中、一流の歌舞伎役者の芝居を贅沢すぎる距離感で楽しめる『第三十四回 四国こんぴら歌舞伎大芝居』は、2018年4月7日から22日まで。


「勘九郎のお兄さんが石段を走るのをTVで見ました。僕もやろうと思います」(橋之助)、「それはぜひやったほうがいい」(梅玉)。
「勘九郎のお兄さんが石段を走るのをTVで見ました。僕もやろうと思います」(橋之助)、「それはぜひやったほうがいい」(梅玉)。

取材・文・撮影=塚田史香

公演情報
『第三十四回 四国こんぴら歌舞伎大芝居』

■日時:2018年4月7日~4月22日
■会場:旧金毘羅大芝居(金丸座)
■出演:
中村芝翫、中村橋之助、中村福之助
中村梅玉、中村魁春、坂東秀調、尾上松也、中村児太郎、市川橘太郎、中村梅花
■公式サイト:http://www.kabuki-bito.jp/theaters/other/play/557

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