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味噌、空前の世界的ブーム…フランスからカタールまで世界中に輸出激増

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 日本の農産物や食品の人気が海外で高まっている。

農林水産省のまとめによると、2016年の農林水産物・食品の輸出額は7502億円となり、4年連続で増加した。12年は4497億円だったので、それから1.7倍になった。

いったい、どんな農林水産物・食品が人気になっているのか。個別に探ってみた。今回は、まず日本の食卓に欠かせない「味噌」についての調査を報告する。

経済産業省の工業統計(14年)によると、国内にはおよそ800の事業所があり、市場規模は出荷額ベースで1276億円。人口減少の影響もあって国内の出荷・消費はここ数年、微減か横ばいが続いている。一方で、それを補うかたちで輸出が伸び続けている。

味噌の輸出実績の推移は40年前の1977年が1012トン。金額にして2億6000万円だった。それから22年後の99年になると輸出量は5175トン、金額は10億8000万円にまで伸びた。そして2010年に初めて輸出量が1万トンを超え、16年には1万4759トン、金額も30億6102万円と過去最高を記録した。

その勢いは止まる気配がない。最新のデータである17年11月までの実績は前年同期を1049トン上回る1万4298トン。金額ベースでは同8.6%増の29億7590万円。12月分を加えれば、通年で数量、金額ともに5年連続過去最高となる見込みだ。

●背景に海外での和食人気

国内消費が伸び悩むなか、なぜ輸出が伸び続けているのか。全国味噌工業協同組合連合会(全味工連)の担当者に聞いた。

「ここ数年の海外での和食ブームで、日本食のレストランの数が増え続けています。それにつれて味噌の輸出が伸びました。この流れはまだ続くとみています」

農林水産省の資料によると、海外の日本食レストランの数は06年に2万4000店だったが、13年には5万5000店、17年には11万8000店へと急増した。10年余りで5倍近くになっている。もっとも多いのがアジアで6万9300店、次いで北米が2万5300店、欧州が1万2200店などとなっている。

これだけ日本食レストランが増えれば、醤油や味噌の輸出が増えるのも当然だろう。

「和食ブームの背景には、健康志向の高まりとともに、13年に和食がユネスコ無形文化遺産に選ばれたことや、年間2600万人超のインバウンド(訪日外国人)の日本国内での和食体験が影響しているとみられます。またEU域内では、チーズやワインなど発酵食品になじみがあり、味噌を受け入れやすい土壌がある。こうした和食ブームに乗り、政府は農林水産物・食品の輸出額を19年に1兆円にする目標を掲げています」(経済ジャーナリスト)

17年の味噌の輸出先は、北米とアジア地域が全体の7割を占め、次いでEUとなっている。1月から11月の累計で、輸出量がもっとも多いのは米国で3818トン。以下、韓国1385トン、タイ949トン、中国858トン、台湾801トンとなっている。EU域内では、フランス599トン、英国550トン、オランダ368トンなどが目立つ。意外なところではサウジアラビア、カタールなど中東諸国の名前も出てくる。味噌は今や世界各地に、その味を広めているのだ。

●しのぎを削る味噌メーカー…オーガニックやハラール認証商品も

味噌メーカーは輸出商品の開発に余念がない。積極的な海外戦略を仕掛けるのは、売り上げで業界3位の「ひかり味噌」だ。同社は、長野県下諏訪町に本社を置き、1993年に米国で有機大豆の契約栽培を始め、2003年にロサンゼルスに営業所を開設。林善博社長自ら世界中を飛び回り、今では世界60カ国以上に輸出している。イスラム圏向けの輸出にも着目し12年、業界初のハラール認証を取得した。

「海外で多くの支持を集めているのはオーガニック味噌です。赤、白、減塩、西京、だし、玄米、豆味噌とバラエティ豊かに揃え、パッケージは英語表記です、白・赤味噌は7カ国語のラベルがあります。アジアや欧米諸国でロングセラー商品となっており、ハラール認証を取得した無添加味噌や、わかめ入りの即席みそ汁も好調です」(広報担当者)

ひかり味噌のオーガニック味噌の輸出量は、前期比20%増だという。17年10月、幕張メッセで開かれた「第1回日本の食品輸出EXPO」にも出展し、ドイツ、フランス、トルコ、セルビアなど海外のバイヤーの関心を集めた。

業界最大手のマルコメの輸出先は、北米や東南アジアなど48カ国。米ロサンゼルスの工場で現地生産を行っている。

そのほかのメーカーも、国産大豆を原料とした高級品の輸出に力を入れるなど、差別化を図る。“MISO”は着実に世界中の人々の味覚になりつつある。

「次の課題は、海外の一般家庭の食卓に受け入れられること」(前出・全味工連担当者)

味噌の世界進出はこれからが本番だ。 
(文=山田稔/ジャーナリスト) 

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