最新ニュース、芸能、ネットの話題をまとめ読み

 

草津白根山の噴火、見えない今後の見通し "雪の津波"「融雪型火山泥流」の恐れも

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 昨日噴火した群馬県の草津白根山。会見で「ハザードマップのこの噴火警戒レベルは想定の範囲内か」と尋ねられた気象庁の担当者は「想定というのは難しいところだが、一応、今回噴火したところも火山としては扱っているところだと考えている。特に地震が活発化しているというようなデータはなかった。それでカメラなどでの観測監視は鏡池の方には向いていなかった。今回のケースでは残念ながら噴火速報は発表できなかったし、出すチャンスはなかったと考えている」と答えた。

今回発表されなかった「噴火速報」とは、2014年に死者・行方不明者63人を出した御嶽山の噴火被害を受けて導入されたものだ。しかし草津白根山では主な火口である「湯釜火口」に観測体制を集中させており、3000年ぶりに噴火した今回の火口には注意が払われていなかったのだ。このため爆発的な噴火の発生時に観測される「空振」も確認することができず、発生直後に火山の噴火だと断定することができなかったという。

23日放送のAbemaTV『AbemaPrime』に出演した東京大学地震研究所の青木陽介助教は「火山の観測は大学や研究機関、気象庁など色々組み合わさっている。基本的には予算は国だが県の場合もあるきちんと観測している場合にはほぼ100%前兆がある。(観測体制を)置いていたらと思うが、マンパワー、おカネの限界もある」と話す。

 草津白根山を研究している東京工業大学教授の野上健治氏も「本白根山でああいう形で噴火が起こるというのは想定してなかった。温泉活動は非常に活発だが噴火に結びつくようなアクティビティは誰も想定していなかった」と説明した。

 また、マグマ総量が増えているわけではなく、噴火の規模もさほど大きくはなかったが、噴石がどの方向に飛ぶかなど、災害の想定がなかったと指摘する専門家もいる。

気象庁は噴火のあと、警戒レベルを1から入山規制の3に引き上げた。噴火ポイントからロープウェイなどを含む半径2km範囲が警戒エリアになっている。

有名な観光地である草津温泉からもほど近い草津白根山の噴火に、地元の人も「町でも情報が流れていないのでまだ詳しい情報が分からない。去年、レベルが1に下がって安心だったので、その矢先だったのでどうなのかと…」と戸惑う。草津町長も「なんでだろうと思った。全く想定できなかった。日本には110の火山があると言われているが、常時観測が49から50とそのくらい。その中には草津白根山も当然入っている。しかし本白根山は私の記憶では入っていない」と話している。

今後について青木氏は「今の時点ではどのように火山活動が推移していくのか見通すのは難しい。23日の噴火がマグマが直接出てきたようなものだったのか、それとも御嶽山のようにマグマが外に出てきていない水蒸気噴火だったのかによっても見通しは変わってくる。一回で終わる可能性もあるし、しばらく続く可能性もある。地震の場合は余震の方が本震よりも大抵小さいが、火山の場合はそういう明確な傾向がなく、最初だから一番大きいというわけではない場合もある。ただ今回の噴火が、マグマが地下水を温めて、地下水が沸騰して膨張することによって爆発したような水蒸気噴火の場合、その地下水がなくなると噴火の原動力がなくなる。そうすると活動としては短い」と説明した。

 冬山の噴火ではさらに恐ろしいことも想定されている。それが"雪の津波"とも言われる「融雪型火山泥流」だ。山に降り積もった雪が噴火による熱で溶け、雪崩となり泥流が襲いかかるものだ。被害は短時間で広範囲に及ぶ。

草津町民からは「活火山と前から知っていたが実際に被害が起きると怖い。(どこに避難するか)正直分からない。一般的に言えば学校とか大きな施設の中に逃げ込むのが一番だが」と、不安の声も聞かれる。

青木氏は「雪が積もっているところに熱い噴出物が来ると、一瞬で雪が溶かされて雪崩の原因になる。そして一気に斜面を駆け下りてくるところに怖さがある。しかもそういう雪崩は長い距離を下ってしまうので、火山から遠いところでも被害を受ける可能性がある」と説明。「1926年の冬に北海道の十勝岳が噴火した時にも、融雪型の泥流が起きて多くの方が亡くなったた。今回はそこまで大きな噴火ではなかったので融雪型の泥流にはならなかったが、今後もっと大きな噴火が起こった場合にはそういう危険性はある」と指摘した。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

▶『AbemaPrime』は月~金、21時から放送中!

外部リンク(AbemaTIMES)

Yomerumoをフォローする

Yomerumoから人気記事をお知らせします!

Twitter

ライフ最新記事

記事一覧

注目ニュース

> もっと見る


掲載情報の著作権はニュース提供元企業等またはGMOアドマーケティング株式会社に帰属します。記事の無断転用を禁じます。
すべての人にインターネット
関連サービス