受験応援お菓子のダジャレ集めて勝手に評価してみた。名作ウカール亡き後を制するのはキットあのお菓子か

エキレビ!

2018/1/17 09:45

受験シーズン真っ只中。昔から「カツカレー」や「かつおぶし」などで縁起をかつぐ風潮はあったが、現代はそんな「受験ゲン担ぎフード」も百花繚乱。様々な商品が高らかにゲンを担ぎまくっている。味はどこも精鋭だらけだが、あえて言い切らせてもらうならゲン担ぎとは詰まるところおめでたいダジャレ。

ここではそのダジャレっぷりを中心に、オーソドックスなものからドーピングスレスレのものまで、いくつかご紹介させていただきたい。さて、筆者が勝手に決めたMVP(権威一切なし)を手にするのは?

ちなみに受験シーズンにゲン担ぎを取り入れ発売し始めたのは2001年の「ウカール」が元祖だが、ご存知の通りオリジナルのカール(明治)が昨年全国発売を終了してしまったので(関西のみ発売中)今年はウカールの発売もない模様。残念。


定番
おなじみキットカットを中心にわかりやすいダジャレやそもそもがおめでたい名前のものなど。

●キットカット(ネスレ日本)


定番中の定番。ウカール発売の2年後から応援キャンペーンを開始、現時点での最古参。九州の方言「きっと勝つとぉ(きっと勝つよ!)」から消費者がゲンを担ぎだしたのが始まりとのこと。
クセを排除したデザインにも英国紳士の余裕を感じる。「キット、サクラサクよ」は「サク(ラ)サク=桜咲く」ということでしょう。




個別パッケージでも「大丈夫!心配ないよ!」「夢は叶う!」など逐一励ましてくださるありがたさ。プレッシャーになど感じてはいけない。手書きメッセージを書く専用の欄ももちろん完備。ここに後藤久美子と宮沢りえのサインをもらいたい。


裏面のQRコードから送信すると、近くを通過する流星に願いを唱えてくれるという銀河を股にかけた壮大な願掛けも。


●すぱっと合格!ハッピーターン(亀田製菓)


こちらもゲン担ぎ歴10年を数える定番。ほっといても「ハッピー」が「ターン」してくださるわけだからもうこれ以上何を望もうか。もともと第一次オイルショックの不景気を吹き飛ばそうと名付けられたそうで、今季はあのオリジナルの味に加え「すっぱい梅味」が混ざり「すぱっと合格!」ということらしい。酸味はリフレッシュにもよさげ。


イメージキャラクターのターン王子も、今回は「やっ」ターン王子と改名し合格度を水増し。


こちらも「大丈夫!」「自分を信じて」など個別包装でも応援。「ひとやすみひとやすみ」など一休さん以来のねぎらいも。

●合格プチ揚げ ばかうけ勝つカレー味(栗山米菓)


同じく開運企画12年を数える定番。受験に「馬鹿」ってどうなんだ?と思わなくもないが、にぎやかなパッケージに「勝つカレー」味で有無を言わせぬパワーあり。ちなみに新潟の方言で「ばか」=「とても、すごく」という意味らしい。



封入されてる絵馬を送ると「ばかうけ稲荷」に奉納してくださるという企画あり。QRコードとかではなく郵便で受付けるところが米菓会社らしく古風。しかも「合格祈願」だけでなく「商売繁盛」「長寿祈願」とその威力はとどまるところを知らない。

付け足し型
元の商品名に一文字足したり変えたりして運気を増強する手口。

●ココ勝ッツサブレ(日清シスコ)


ご存知、ココナッツサブレの受験仕様。発売は1年前から。ダルマを生かしたつつもポップなパッケージ。
「※中身は通常のココナッツサブレです。」という正直さも好感触。


個別包装には「超集中」「あなたなら大丈夫」など洗脳系多し。


「いつでも咲く咲く!」と狂い咲きサンダーロード状態。「サク=咲く」はビスケット系には定番。「いつでも」咲くのは怖いので、時と場所を選んで咲きたい。

●勝ちーズアーモンド(三幸製菓)
●突破りんこ (三幸製菓)


おなじみ「チーズアーモンド」と「ぱりんこ」に一文字足して。いささかとってつけた感が否めないものの、2つで紅白ダルマになるシンプルながら粋なデザイン。隻眼のダルマが吉報を待つ。


念のため、特に願いも叶ってないのに目を入れてみたが、もちろん何も起こらず。合格した方は是非やってみて欲しい。
「チーズ」の「ず」まで生かすなら「落ちーずアーモンド」も文法的にアリかと思ったが、否定形というのはあまりよろしくないのだろうか。

●桜咲く受かルックアソート(不二家)


こちらも「とってつけた」路線ながら、定番の味にくわえ他にない「桜味」が。デザインは多々あれど、桜を味覚化してるのはこの中で唯一。「合格に王手!」と話題の将棋を使うなどこだわりも。ペコちゃんが袴を着てるバリエーションもあり。


見えにくいが「受かるックで一休み」などカラフルな個包装。気分でゴールデンハーベスト社の形に置いてみました。不二家は、紅白の粒が楽しめる「桜咲くミルキー」も発売中だが、こちらは特にダジャレなし。

●マルちゃん がんばれ!受験生 とろみかきたま風うどん (東洋水産)

ご存知「マルちゃん」に「はな」の字が添えられ「これで満点 はなマルちゃん」。桜を模したかまぼこ的な具も。
同じく「俺の塩 ゆず香る和風だし塩焼そば」「ホットワンタンたまごスープ」「麺づくり しょうが醤油味」もあり。ダジャレよりも夜食としての温まりや消化の良さを考慮してるイメージ。ありがたい。

力技型
強引ながらも必死に「縁起」に食らいつく姿勢。見習いたい。

●DONBURI亭 中華丼(グリコ)


どーんと合格!と擬音のみでゲン担ぎ。どーんと不合格の場合も…?とか言いだしたらキリが無いのでそこは目をつむりましょう。ダルマ以上にどんぶりのグリコマークの縁起が良さそうなので是非もっとフューチャーしてほしい。一杯300問!とか。


裏面には絵馬型の応援メッセージ欄があり、有事の際にはこのまま奉納できなくもない。
ちなみにグリコはカレーの「こくまろ」でもゲン担ぎバージョン販売。

●Tohato カナエルコーン 勝とうショコラ味(東ハト)


いわずと知れたキャラメルコーンの増強版。「ル」しかあっていないものの、韻をしっかり踏んだライム。商品名だけでなく「勝とう=ガトー(ショコラ)」という味覚名でもゲン担ぎ。通常味のバージョンも。パッケージにはよくあるダルマでなく招き猫をすえるなどオリジルな可愛らしさも。

例のC型だけでなくハート型も混じっており「ハートが入っていたら運がアップするかも!」とあおる一方、万が一に備え「ハートが入ってなかったら受験の時に運をとっておこう!」と見事な保険も。かつては五角(ゴーカク)の星の時もあり。で、実際ハートを探してみたところ…


10個も発掘。逆にこんなところで(失礼)運を使ってどうする?と少し凹みかけたので、結局は服用する人のメンタル次第なのでしょう。

●Vポテコ 醤油マユネーズ味 (東ハト)


普段のポテコにVを冠して勝利度アップ。
しょうりにまよわねーず という翻訳には、苦しさ以上に「ここまでやっていただいて」と恐縮してしまう。
かつては「勝ボナーラ」味や「勝カレー」味もあり、当時の商品名は「合格ポテ校」。こういう変遷から各社のご苦労を偲ぶのも一興。

●Vなげわ 柚子胡椒味 (東ハト)


Vポテコ同様のなげわ版。
ゆずれないこのしょうぶ と、こちらも負けないテコ入れ度。
なお、カナエルコーンなどこれらの東ハト商品はQRコードから「カナエル神社」へ飛び願掛けができる。ちなみに「カナエル神社」も先ほどの「ばかうけ神社」ともに神社本庁には属していない。

ヤケクソ型
読んで字のごとし。唯一無二のスタンス。

●一平ちゃん夜店の焼そば 受験生応援!ポン酢鰹醤油味 (明星)


ショートケーキ味やチョコソース味など攻めの姿勢でおなじみ一平ちゃん。今回も無難な味ながら
ポンと勝つおぉー勝ユー! と、有無を言わせぬ空耳っぷり。「ポン」はともかく「酢」はどこへ?などと気にしてはいけない。一平ちゃんのアイデンティティ・マヨビーム(マヨネーズのことです)も迷わずマヨビームと縁起を徹底。しかもよく見るとただの「一平ちゃん」ではなく、小さな「で」と「と」が加えられており、「ゲームセンター・あらし TVゲーム道場」だと思って入門したら、実は小さな「・」が「山」の字で「ゲームセンター山あらし」という別人の道場だったという手口を思い出す。
つまり正式には、いっぺんでちゃんとポンと勝つおぉー勝ユー! ということらしく、もはや暗号だ。


「ちゃんとポンと」に味の素感を感じるがもちろん明星。
パッケージも、ダルマ・桜・絵馬・紅白しめ縄・鰹・荒波と豪華さのドーピング。キットカットの対局に位置する縁起界のヒールレスラー。QRコードによる開運応援おみくじつき。


中中吉でした。マヨネーズで字を書かせるなどとにかくサービス精神の乱れ打ち。

すっきり型
短めで無駄がなく、どこか快感を覚える作品の数々。

●ド通る(ドトールコーヒー)


気持ちいいほどの直球。いやさド・直球。裏面に応援メッセージを手書きするスペースはあるものの、全体にシンプルなので、ただのブラックコーヒーとして手に取り、ただのブラックコーヒーとして飲み干し、ただのブラックコーヒーとしてリピートしている人もいるのではないだろうか。

●キットカット 伊予柑(いい予感) ネスレ日本


いくつか種類あるキットカット受験応援シリーズの中でも見事なキレの良さ。
「キット、春は来るいい予感」というコピーは、ダジャレであることを忘れてしまうほどの麗しき一句で、その自然さは「黒木瞳」級。しかも伊予柑の旬は1~3月とまさに今が最盛期。だからどうしたというわけではないがやはり気持ちいい。 個別包装にも前述の通常味と同じく応援が。


●勝ちグミ(UHA味覚糖) 


「勝運の寺」「勝ちダルマ」として有名な大阪の勝尾寺とのコラボ。シンプルながら無駄のないダジャレっぷり。本物の寺を持ってくるとは、権威に弱い我々はただひれ伏すしかない。


ハリボーではあり得ないであろうダルマ型。やや固めで眠気覚ましにも良さそう。

まさかのダジャレなし型

●トッポ(ロッテ)


かつて「トッパ(突破)」と名前ごと変えていたものの今年は元来のトッポのまま。トッパ時はラジオとのコラボだったのでその影響か?
「最後まで勇気たっぷり」とチョコ=勇気に置き換えるものの、少し半端な印象。


裏面では暗記シートを使うという小技も披露。トッパ復活の際には、これを使って「Toppo」の字が「Toppa」になるというのはいかがだろうか。

●サクサクすすむ!クランキー(ロッテ)


「サクサク」の使い方がそのままな印象。パッケージには桜が多数。


個別包装の応援メッセージは文房具をモチーフとしたもの多し。
「可能性は計りしれない」などの標語っぽいものが多い中、「机にかじりつこう チョコにもかじりつこう」の異様さが際立つ。これくらいの強引さが全体に欲しい。

●おっとっと 開運醤油バター味(森永製菓)


受験ゲン担ぎものとして購入したものの(いぬ)型を発見、どうやら新年ありきの開運ものらしい。めでたいことに変わりはないのだが二つの開運が交わる時期なのでややこしい。キャラメルコーンやポテコは同時進行でひなまつり関連味なども発売する抜かりなさ。
しかし、このおっとっとは富士山、めで鯛、など縁起は抜群だし、さらに桜型や絵馬型、ダルマ型など追加すれば、ネーミング的にも「落っこちそうで落ちない」と受験向きなのではないか?「落っこちそう」が余計か。

●十勝バタースティック (パスコ)

パッケージに特に変更はないが、「勝」を含むためか「合格へまっしぐら」の追加シールあり。とりあえず様子見といったスタンスなので来季はどっぷりと参戦していただきたい。

今年はないかも?
かつてあったゲン担ぎ商品。

●勝ちの種 (亀田製菓)
柿の種に加えコーヒーチョコ入りというのがニクい。コーヒー入りではないがアルビレックス新潟の応援グッズとして同名で販売中。

●ハイルレモン (明治)
ご存知ハイレモンのゲン担ぎ化。今年は販売していないよう。

●うカルピスキャンディ(カンロ)
今季は「う」付きの発売は無いようだが、通常のカルピスキャンディにおのおのが「う」の文字を添えて受験生に渡すのが定番化しつつある模様。

色々並べてみて思ったのは、シンプルな名前ほどドラえもんの秘密道具のネーミングセンスと傾向が似てるということ。
「ひい木」とか「ころばし屋」とか「税金鳥」とか「オーバーオーバー」とかの傾向。大山のぶ代でも水田わさびでも、あの言い方で再生してみるとそれっぽくなるはず。「ココ勝ッツサブレー!」とか「勝ちグミー!」とか「うカルピスキャンディー!」とか。「勝ちの種ー!」なんてあった気すらする。

MVP発表
さて、MVPは…

「キットカット 伊予柑(いい予感)」に決定させていただきます!
消費者の想いから生まれた言葉だからと、今も「きっと勝つ」表記をパッケージに使わないなど、この企画の存在自体を揺るがしかねない凜とした姿勢。それでいて「伊予柑=いい予感」という新たな美しいフレーズを発掘し、味としてもまとめる技術など、まさに心技体そろった横綱感がその選考理由です。賞金も名誉も何もかも一切ありませんがおめでとうございます!
ちなみに謙虚さの欠片もない一平ちゃんのドーピング感も大好きなのでこれからもガンガン攻めていただきたいです。

なお、今回購入した全18商品のうちもっとも多く入っていたデザインは桜(17/18・勝ちグミ以外)で、ついで多かったのがダルマ(8/18)、絵馬(6/18)の順です。さて、こんなことは一切忘れて受験生の皆様がんばってください!
(柿田太郎)

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