牛乳でお腹がゴロゴロする子供…無理して飲ませなくてもいい?

牛乳でお腹がゴロゴロする
丈夫な骨や歯を作るために必要な栄養として知られているカルシウム。さらに、カルシウムには筋肉を伸縮させたり気分を落ち着かせたりする働きもあるため、これから身体づくりが始まる子供たちには大切な栄養です。

カルシウム摂取のために牛乳を飲んでほしいけど、お腹がゴロゴロするみたい…こんなときは、どうすればいいのでしょうか。

どれぐらいのカルシウムを摂ればいいの?


骨がぐんぐん成長する幼児期、カルシウムはとても重要です。3歳~5歳のカルシウム摂取推奨量は男児600mg、女児550mgです。30歳~49歳の男女は650mgですので、体の大きさに関わらず、大人と変わらない量のカルシウムが必要だということがわかります。
牛乳でお腹がゴロゴロする
出典:厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2015年版)

カルシウムを多く含む食品の代表格、牛乳はコップ1杯(200cc)でカルシウムは227mg。小魚や野菜に比べ、牛乳はカルシウム吸収率が高く、積極的に飲みたいものですが、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロ鳴ったり下痢をしたりして牛乳を飲めない子供もいます。ときには、牛乳に苦手意識を持つことも。

牛乳を飲むとお腹がゴロゴロするのはなぜ?


牛乳を飲んでお腹の調子が悪くなったりゴロゴロしたりするのは、お腹の中にある『ラクターゼ』という酵素の量が少なかったり、酵素の働きが弱いから。

このラクターゼは赤ちゃんのお腹にたくさんあって、母乳やミルクの中にある『乳糖』を分解して栄養を吸収しています。

でも、離乳期が始まって母乳やミルク以外の食品から栄養を摂るようになると、ラクターゼの量が少しずつ減少したり分解力が弱くなったりしてきます。

また、病気やウイルスに感染したためにラクターゼ量が減ってしまうこともあり、ラクターゼの量はひとりひとり違うのです。

そのため、ラクターゼ量の少ない人が牛乳を飲むと、分解されない乳糖が腸から大腸へ次々と運ばれ、溜まった乳糖が発酵して大腸内でガスが発生。お腹の張りやゴロゴロを感じるという流れができてしまいます。

さらに、分解されない乳糖が腸を刺激して下痢の症状を引き起こすこともあり、このような症状のことを『乳糖不耐症』と呼んでいます。

対処法は?


乳糖不耐症の人は乳糖を分解するラクターゼ酵素の力が弱いので、一度にたくさんの牛乳を飲んでしまうと酵素の分解が追い付かずいろいろな症状が出てしまいます。

そのため、少量の牛乳をゆっくり飲む、一気飲みしないなど気を付けましょう。そのほかの対処法は以下のとおり。
ホットミルクにする
冷蔵庫から出したばかりの牛乳は冷たいので腸を刺激してしまいます。牛乳を人肌程度に温めて飲むとラクターゼの働きが活発になって消化しやすくなります。
飲み物・料理に入れる
ココア・紅茶に温めた牛乳を少しだけ入れて飲んだり、グラタンやシチューなどの料理に入れたりする方法でもOKです。この方法だと腸への刺激が少なくゴロゴロ予防になりますね。
乳糖不耐症用の牛乳を飲む
乳糖不耐症用の牛乳は乳糖があらかじめ分解されているので、ラクターゼが少ない子供でも安心。スーパーの店頭でも販売されていて、パッケージには「お腹に優しい」「ゴロゴロしない」のような感じで書いてあります。

普通の牛乳と間違えないように、お店でしっかりチェックしてから買うようにしましょう。
ヨーグルトやチーズなどの乳製品を食べる
ヨーグルトに含まれている乳酸菌には乳糖を分解する力があるので、お腹への影響が少なくなります。また、チーズは乳糖を分解してから作っているので乳糖不耐症の人にもおすすめです。
牛乳や乳製品以外の食材を使う
桜えび・小魚・豆腐類・小松菜などのカルシウムを含む食材を組み合わせれば、牛乳にこだわらなくてもカルシウム不足を解決できます。

牛乳はカルシウムの他にたんぱく質・ビタミン類・ミネラルなどの栄養が含まれている食品です。でも、牛乳を飲むとお腹の調子が悪くなる場合は無理しなくても大丈夫! 料理や飲み物に入れる+乳製品や他の食材を使うなどの工夫をして、カルシウムを上手に摂り入れることができるようにしてあげてくださいね。

PHOTO/Voronin76/shutterstock参照/厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2015年版)日本乳業協会 10代の健康生活日本乳業協会 牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする理由ヘルスケア大学「乳糖不耐症の原因について」meiji「牛乳を飲むとお腹がゴロゴロするのはなぜですか」

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