本格再始動第一弾シングルはラップを絡めた最先端のエレクトロ・ファンク / 「フィルシー」ジャスティン・ティンバーレイク(Song Review)

Billboard JAPAN

2018/1/13 18:00



入れ替わりの激しいアメリカで、第一線で活躍するシンガーとしては、ここまで息の長い人も珍しい。アイドル・グループ=イン・シンクのデビューから20年経った昨年は、映画『トロールズ』のテーマ曲としてリリースした「キャント・ストップ・ザ・フィーリング!」で【第89回アカデミー賞】のオープニングを飾り、同曲は2016年の全米ソング・チャートで自身5曲目の1位を獲得、同年の年間チャート10位にランクインする大ヒットとなった。

2018年1月5日に発売した新曲「フィルシー」は、その「キャント・ストップ・ザ・フィーリング!」のような、どの国のどの世代が聴いても楽しめる曲……というタイプではなく、ラップを絡めた最先端のエレクトロ・ファンク。タイトルが示す“卑猥”にシャウトするあたり、ファンカデリック~パーラメント路線の70年代Pファンクのようにも聴こえる。

プロデュースは、ジャスティンの代表曲「クライ・ミー・ア・リヴァー」(2002年)や、ソロ初のNo.1獲得となった「セクシー・バック」(2006年)などを手掛けたティンバランド&デンジャというゴールデン・コンビに加え、ブルーノ・マーズの『24K・マジック』やリアーナの『アンチ』などにも参加した、米カリフォルニア州出身のシンガー・ソングライター=ジェイムス・フォントルロイもクレジットされている。

「これはキレイな歌じゃない」とつぶやいているように、何したいかは分かるだろ?……と、たしかにクリーンな内容ではないが、目を疑うような表現や汚いスラングが飛び出すワケではなく、割とキレイな形で比喩表現をしているため、「キレイな歌じゃない」と、否定するほど卑猥で汚らわしい歌でもない。ここ最近の若手ラッパーたちが歌っている曲に比べれば……。

リリース同日に公開されたミュージック・ビデオは、黒のタートルネックに大きな眼鏡を掛けた、某ソフトウェア企業の設立者風の装いで、ステージに登場した人間型ロボット製品の発表を近くで見守るという、近い未来を再現したような内容。途中、ムーンウォークやヘッドロールなど、ロボットが難易度の高いダンスを披露すると、ジャスティンもたまらず踊りはじめ、“ロボット・ダンス”を本物のロボットと共演するという、ユニークな演出も組み込んでいる。ビデオのディレクターは、そのムーンウォークを世に広めたマイケル・ジャクソンや、妹・ジャネットの作品も手掛けたことのあるマーク・ロマネクが担当。

同曲は、2月2日にリリースすると告知された、通算5作目のスタジオ・アルバム『マン・オブ・ザ・ウッズ』からの先行シングルで、新作にはカントリー・シンガーのクリス・ステイプルトンやアリシア・キーズ、ファレル・ウィリアムスなども参加する予定。また、2月4日に米ミネアポリスのUSバンク・スタジアムで開催される【第52回スーパーボウル】のハーフタイム・ショーでパフォーマンスすることも決定していて、おそらく新曲「フィルシー」も披露するのではないかと思われる。

ジャスティンのスーパーボウル出演は、2004年の【第38回スーパーボウル】以来14年振りで、全開はジャネットの衣装を剥ぎとって、胸を露わにしたことが騒動となった。今回は、“ヤンチャ”な演出ではなく、クリエイティブなパフォーマンスをしてくれるだろう。

Text: 本家 一成

◎リリース情報
「フィルシー」
ジャスティン・テインバーレイク
2018/1/5 RELEASE

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