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「わろてんか」84話。千原ジュニアの「被災地初の“お笑いドキュメンタリー”」と趣旨は同じなんだと思う

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連続テレビ小説「わろてんか」(NHK 総合 月~土 朝8時~、BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~)
第15週「泣いたらあかん」第84回 1月12日(金)放送より。 
脚本:吉田智子 演出:川野秀昭


84話はこんな話
東京で被災した芸人たちを大阪に呼んで寄席で公演してもらおうと、てん(葵わかな)は思いつく。
そして、キース(大野拓朗)は、志乃(銀粉蝶)と栞(高橋一生)を和解させるために、もう一度アサリ(前野朋哉)とコンビを組む。

笑いは人を救えるか
いよいよ、「わろてんか」最大の命題であり、てんが常々言い続けている、笑いは人の心の薬になり得るかについて描かれそうだ。

東京に慰問に行っている風太(濱田岳)も「笑いがいちばんのご馳走」と言う。
この場面を見ていたら、昨年(17年)の暮れ(12月17日)、NHKで放送された
「被災地初の“お笑いドキュメンタリー”『千原ジュニアがゆく 聞いてけろ おもしぇ~話』」を思い出した。

千原ジュニアが、東日本大震災で被害に遭った方々を訪ね、彼らのとっておきのおもしろい話を訊くという趣向で、ジュニアが、一般人の話にとても上手に耳を傾け、彼らの話をどんどん引き出して、盛り上げていく様も見事なうえ、なによりも、え、そんなことが・・・というような笑える話を、おっちゃんやおばあちゃんたちが嬉々として語り、笑い続ける姿が印象的な番組だった。

そこでは、面白い話をしないとやっていられないというようなホンネも出た。これは現実逃避なのだと。さらっと言っていたけれど、その切実さに身を引き裂かれそうになった。みんなゲラゲラ笑っているのだけれど、心のうちは、当時、味わった痛みは、いかばかりか、当事者でない私にはわかるなんてことは言えない。でも彼らの面白い話を一緒に笑って聞くことはできる気がした。
「わろてんか」はまさに、この番組と同じようなことをやろうとしているのだと思う。これも吉本つながりなのだろうか。
狙いはほんとうに意義深い。わかるひとだけわかればいい的にしないで、なんとか多くの人に理解されるように描いてほしい。

栞の苦悩
いまのところ笑えない栞と志乃の確執を、キースが溶かし、笑いに変えることはできるのか。

東京に帰ると言う志乃を心配するてんだが、栞はお金はてんに託すものの、母親とちゃんと向き合うことは拒否する。
「(母親は)たったひとりだから厄介だ」と突っぱねる。
正式に伊能家の息子になるときに冷たくされたことが忘れられない栞は、それだけ母親への思慕が強かったのだろう。
「自分の心もわからないような人間がこうして活動写真をつくっている」とじつに苦しそう。高橋一生の表情は、母恋しや、母恋しや、と泣いているようにしか見えない。
昨年、大河ドラマ「おんな城主直虎」で、彼の演じた役が亡くなったとき、「日本一の悲劇役者の称号を差し上げたい」という記事を書いたのだが、ほんとうに悲哀が似合う俳優である。

また、同じく昨年、高橋が出て人気を博したドラマ「カルテット」(TBS)に「行間案件」というエピソードがあった。要するに、言葉の行間を読め(いわゆる「忖度」)という話で、まさに、高橋一生の表情は想像力膨らむ行間がたくさん用意されている。主に悲哀案件で。
お母さん役の銀粉蝶も、突然出て来て、短期間で都合よく記憶を失ったり戻したり振り回されっぱなしながら、なんとか振り回されまいと、役に血肉を加えようとしているのを感じる。

「わろてんか」の脚本は難易度が高く、笹野高史、北村有起哉、銀粉蝶、内場勝則などのように、よっぽどの経験や能力や、高橋一生のような突出した個性がない限り乗り越えることができない。器用さだけでは無理だろう。だから、仲代達矢と共演した映画などもあって若手では芸達者なはずの徳永えりも苦戦して見える。最初の頃、てんを支え、かなり役に立っていた徳永演じるトキが、昨今は、風太に夢中で、恋心を怒鳴ることで表現するだけの単純なキャラになってしまった。恐妻キャラでは、どうしたって、万丈目の奥さん役の枝元萌にはかなわない。
芝居の巧さには定評のある濱田岳すら、このドラマはどうにも手に負えないように見えるので、致し方ない。風太とおトキ、ふたりしてがんばってこのクセがすごいドラマを乗り越えてほしい。
(木俣冬)

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