「新潟=淡麗辛口」のイメージに一石を投じる 甘口ながらキレがある『村祐酒造』の酒

しらべぇ

2018/1/12 21:00


(©ニュースサイトしらべぇ)

新潟の酒といえば淡麗辛口と言われて久しい。そんな市場に甘口の酒を送り出し、地酒のバラエティ化への先鞭をつけたと言っても過言ではないのが『花越路』『村祐』を手掛ける村祐酒造である。

■「新潟清酒の幅を拡げたい」


村祐酒造の3代目で代表取締役の村山健輔さんは、新潟の酒が淡麗辛口一辺倒と思われていた当時に甘口の酒を醸し、その評価を市場に問うた。

淡麗辛口自体を否定するのではなく、「これも、新潟の酒なのです」。そんな想いを抱いて酒造りをしてきた蔵元の信念を、市場は受け入れてくれたと村山さんは話す。

淡々と、しかし、丁寧に。目の行き届く範囲で大切に酒を醸す村祐酒造の姿勢は、一杯の酒から十二分に伝わってくる。

■当たりがやわらかく、キレがある酒を


(©ニュースサイトしらべぇ)

村祐酒造が日々の酒造りで表現する酒質は「口当たりのやわらかさやキレのよさ、そして飲んだ時の清潔感」。これを基本に、甘辛や酸味といった「味の違い」を経て、『村祐』や『花越路』の味わいが生まれるのだと村山社長は説明する。

原料米の浸漬や蒸かし、麹造りなど、各工程には決して手を抜けないポイントがある。村山社長はそれぞれの「勘どころ」でどう判断しどのように手を入れるかを決め、独自のエッセンスを加えることで、商品に無二の味わいを醸し出しているのだ。

造りに臨む姿勢はあくまで自然体。しかし、そこから生まれる多彩な味わいの酒には芯の強さすら感じさせる。多くの飲み手が惹きつけられるのもうなずける。

■価格の差を甘さの違いで表現


(©ニュースサイトしらべぇ)

村山社長は「お酒は頭でっかちにならず、おいしく楽しく飲んでほしい」と考える。そのため、自ら手掛ける『村祐』の酒は誰もが飲めば違いがわかるよう、商品によって甘みの違いを明確に引き出している。

原料の質と製法別でランクを分けているドイツワインを飲み比べた際、品質等級によって味わいにはっきりとした甘さなどの違いがあったことを思い出し、「その違いを日本酒で表現したら面白いのでは」と閃いたことがきっかけだったと、村山社長。

甘みがあるということは、それだけ原料米を使っているということでもあり、『村祐』シリーズのランクがアップするとともに甘みが増すのは、「わかりやすさ」に通じる。

日本酒の知識がなくても、直感的に「おいしい」と感じられる酒があってもいい。村祐酒造が酒に込めたのは、日本酒と人との垣根を取り払いたいという静かなるメッセージでもある

■データや情報にとらわれず自由に楽しんで


村山社長:料理にもさまざまなジャンルやおいしさがあるように、お酒にもさまざまなタイプや味わいがあります。そして、村祐酒造のお酒も甘いものだけでなく、辛口のものもあります。飲む時はデータや情報にとらわれず、料理やシチュエーションなどに合わせて、ぜひ自由に楽しんでください。

蔵元が自信をもってお薦めするお酒をいくつか紹介しよう

(1)『清酒 花越路』


(©ニュースサイトしらべぇ)

地元新潟で長く愛されている銘柄。普通酒とはいえ大吟醸と同じ製法で醸されおり、やわらかな口当たりと心地よいキレが堪能できる。日常的に楽しむ酒として、飲み手から根強い支持を受け続ける一本。

(2)『村祐 常盤ラベル』


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甘みと酸との絶妙なバランスが織りなす豊かな味わい。自ら酒を醸す村山社長のエッセンスが詰まった無二の世界観が多くの飲み手を魅了する。

「固定概念を持たず、純粋に酒の味わいを楽しんでほしい」との想いから成分データはラベルに記されていないが、規格は純米大吟醸酒。同シリーズの最高峰酒である。

(3)『花越路 大吟醸』


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「清酒 花越路」同様、地元で長く愛飲されてきた銘柄の大吟醸酒。華やかな吟醸香と上品な甘みとの調和がとれた味わいが、ハレの日などの酒席に彩りを添えることだろう。

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(取材・文/市田 真紀

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