ひき逃げ逮捕の“レジェンドプロゴルファー”中村通容疑者にゴルフ協会から「大甘処分」の裏事情

日刊サイゾー


「関西四天王」とも呼ばれたゴルフ界のレジェンドがひき逃げで逮捕されたが、関係者からはプロゴルファーとしての処分について「1カ月の資格停止ぐらいが妥当」と話している。

12月10日、兵庫県警に逮捕されたのは、プロゴルファー中村通容疑者(67)。前日18時ごろ、宝塚市内で乗用車を運転中、男子大学生の自転車に接触して軽傷を負わせるも、そのまま立ち去ったとして、自動車運転処罰法違反(過失致傷)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕された。

この件に、日本プロゴルフ協会(PGA)の倉本昌弘会長は、メディアに「そんなことをするような人ではない」と話したが、ネット上では「性善説すぎる」「人柄は関係ない」と厳しい見方がされている。ゴルファーが刑事事件を起こした場合、PGAが理事会を経てライセンス停止などの処分を課すのが通例だが、PGA関係者は「処分は形だけでいい」と話す。

「行政処分は別に出るんだから、ゴルファーとしては関係ない。ひき逃げしたってゴルフに何か不利益あるわけじゃないから。一応、世間的にうるさく言われないよう、1カ月の停止とかでいいんだよ」(同)

なんとも極端な考え方だが、過去の例を見ても、基本的に私生活での問題について、ゴルフ界の処分は甘いといわれる。2年前、民家から作業着を盗んだ窃盗事件で逮捕されたプロゴルファー・伊藤勇気への処分は「3カ月間の資格停止」だった。伊藤はセーラー服にカツラという不審な姿で千葉市内の路上を歩いていたところ110番通報され、民家に逃げ込んで70代女性の作業着を盗んで着替えた。不法侵入と窃盗という犯罪で立件されたが、当初「理事会では半数以上の理事が、過去の事例から戒告程度でいいと言っていた」と関係者。

「でも、一部の理事が『大きく報道されちゃっているから』として資格停止に処分が格上げされた」(同)

交通事故による問題では、韓国籍の女子ゴルファー・黄アルムが14年1月、乗用車を運転中に男性をはねて死なせる事故を起こして逮捕されたが、日本女子プロゴルフ協会が「1カ月の資格停止」にとどめ、同年5月には復帰した。男子では人気選手の石川遼が無免許運転をしたときにもPGAが「本人が反省している」という理由から「処分ナシ」としたこともあった。

「中村さんは業界に貢献した大御所だから、彼を厳しく処分しようとする奴がいたら、周りが黙っちゃいないよ」と前出関係者。

そうなると今回も、厳しい処分にはならないのだろうか。

中村容疑者は1968年に当時の史上最年少17歳でプロテストに合格。同世代の山本義隆らと「関西四天王」と呼ばれ活躍。生涯獲得賞金は約7億5,000万円で、現在もシニアとして活動中。親族にゴルファーが多く、ゴルフ界のサラブレッドとも呼ばれ、ジャンボ尾崎ら有名ゴルファーからも「なかさん」と呼ばれ、敬われている。そんなレジェンドだけに、なお厳しい処分はありえないというわけだ。

ただ「その理由は他にもある」と、ゴルフ記者からはこんな話が聞かれた。

「PGAの役員は以前、暴力団とゴルフをしていても厳しい処分をされず、内閣府から強い批判を受けて慌てて退会させたことがあります。昔からヤクザとゴルフは縁が強くて、10年以上前から各スポーツ界が暴力団排除に積極的な動きを見せていたのに、ゴルフ界で本格的にそうなったのは3年ぐらい前からの話。今でこそヤクザとは絶縁した体裁を取っていますけど、実際には、まだまだ縁がある関係者も多く、特に古いゴルファーには後ろ盾みたいなヤクザがいるんですよ。だからレジェンドみたいな人に厳しいことをやると、何かとその背後に睨まれることもあるんで、特に昭和世代の選手には甘いんです」

ひき逃げ事件では、幸い被害者が軽傷で済んだが、ゴルフ界の中村容疑者への処分も“軽い”もので終わりそうだ。
(文=藤堂香貴/NEWSIDER Tokyo)

当記事は日刊サイゾーの提供記事です。

あなたにおすすめ

ランキング

ランキングをもっとよむ

注目ニュース

注目記事をもっとよむ

あなたにおすすめ