「女芸人NO.1決定戦THEW」ゆりやんレトリィバァ優勝で楽しみなタイトル誕生、客席の反応改善を

エキレビ!

2017/12/12 09:45

「女芸人No.1決定戦 THE W」(主催・日本テレビ)。
今回が初めてとなるこの大会、応募資格は「女性」であることのみ。ジャンルの制限はないため、コントあり、漫才あり、ポールダンスらしきものあり、の異種格闘技となった。636組がエントリー、第一回の優勝を手にしたのは ゆりやんレトリィバァだった。


1本目
まず1本目は対決方式

1 はなしょーVS.ニッチェ
対戦順はトーナメント表を抽選順に埋めていく形式で出場者自ら決めたもの。
ハナショーにとってニッチェは憧れの存在であり「単独ライブにもお花を出してくれたり、お金を払って見に来てくれたり」という関係らしい。
対戦したいことをアピール、ニッチェもそれを受け対戦することに。「あーやって言われたら別のところに置けない。ぶっちゃけ迷惑!」

はなしょーは教育実習の先生に片思いする女子が設定のコント。
ニッチェはファミレスを舞台にしたコント。

2 アジアンVS.紺野ぶるま
アジアン、ファイナリストの中で唯一の漫才。
ここ3年間、劇場には出ていたもののテレビ出演はお休みしていた。前日の事前番組で「(3年間隅田の)婚活のためにテレビをお休みしていたのにそれがダメだったから、やっぱテレビ出して、ってワガママすぎるでしょ?」というアジアンに対し、ヒロミが「俺なんて10年休んでた、出れば良いよ」と言う優しさにグッときた。(婚活、妊活、育児休業をせざるをえないんだよ女子はよ!)

対するは、ピン芸人・紺野ぶるま。事前VTRで「かわいらしい」「モデル的」「キレイ」とビジュアルを誉める編集がなされていたが、事務所先輩のよゐこがいう通り、「ネタしっかりしている」「設定も彼女に合った絶妙な設定」。
彼氏こーちゃんを翻弄する浮気性の女を演じる一人コント。

3 中村涼子VS.牧野ステテコ
この大会でいちばん異種格闘技っぽい戦いだったのでは。
どちらも芸歴10年越え。おかっぱ。……芸風は真逆だ。

中村涼子のコントは、幽霊とのラブコメ。ドラマチックで引き込まれた。もっと見たい!

対するは牧野ステテコ。ポールダンス(ポールダンス?)しながら自己紹介(自己紹介?)していく。
副音声の松本が「この雑さ!」と言いながらハマっていた様子。

4 まとばゆうVS.押しだしましょうこ
まとばはプロのピアニスト(音大卒業、老人ホームやホテルで演奏しているそう)で、ピアニストと並行し7年前から芸人の道へ。
手短にまとめたーよ♪と電子ピアノを弾きながら名作のあらすじを披露していく音ネタ。

ダークホース、押しだしましょうこは鳥取市役所で働くアマチュア。まわしを付けた格好でちゃんこ鍋トーナメント。鳥取をPRする。
副音声が今日イチざわついたのは押しだしましょうこだった。(松本「うそやん…」「賢すぎてこうなってるのか…?」高須「途中から気になってしまった」)

5 どんぐりパワーズ VS ゆりやんレトリィバァ
ふたり合わせて200kgを超えるどんぐりパワーズ。肥満外来を舞台にした体型をひたすら利用したコント。

ゆりやんレトリィバァ、すでに押しも押されぬ売れっ子で、R-1ぐらんぷりも3回も進出している実力者ながら、事前VTRで「ネタやって1位取る女芸人ならな意味ない」ときっぱり語る。外国人の女の子に扮しアメリカのドラマや昔の日本映画などモノマネネタ。

2本目
2本目は1本目を勝ち抜いた5組の戦い。
いちばん点数を取った者が優勝となる。

1 ニッチェ…母一人子一人のハートフルショートコント。切ない。

2 アジアン…漫才。頭から離れない曲を消すための曲。

3 牧野ステテコ…ポールダンス(ポールダンス?)しながら自己紹介(自己紹介?)。衣装が金色に!

4 まとばゆう…イントロに歌詞を載せる歌ネタ。

5 ゆりやんレトリィバァ…未来の世界のネコ型ロボットのボヤキ。

応募資格は「女性」。漫才、コント、ピンネタなんでもあり
今年のR-1ぐらんぷりは12人のうち実に5人が女性(横澤夏子、ゆりやんレトリィバァ、石出奈々子、紺野ぶるま、ブルゾンちえみ)。M-1は3年連続・初出場の男女コンビが決勝に進んでいるし(2015年メイプル超合金、2016年相席スタート、2017年ゆにばーす)、キングオブコント2位の男女コンビ・にゃんこスターのインパクトも記憶に新しい。お笑いハーベスト大賞はパーパー(男女コンビ)だし、NHK上方漫才コンテストの今年の優勝者はゆりやんレトリィバァだ。

しかしこの「THE W」の大会の開催を知った時に、私がまず思ったのは
「男女関係ない場所で今まで戦ってきた人をわざわざ『女性』でくくる意味ってあるんだろうか?」ということだった。
「女だてらに」という目線の視聴者もいることだろう……、それ、なんかヤダ。
どうせやるなら、男女問わないジャンル不問の、新しい大会でも良かったのではないか、と思っていた。
でも、見終わって思ったのは「楽しみな大会が増えて嬉しい。好きな芸人増えて嬉しい」だったので、ま、いっか。

副音声の松本が
「女の方が肝が座っているから生放送でも力が出せるのでは」
「(女芸人と男芸人の違いは)男芸人は下品なんですよ、女性にモテたくてやってるとこあるでしょ、女芸人さんてそういう意味で清いんよね。異性を意識してないっていうか」
と話していたのが印象的。

401名の審査員
審査方法がM-1やキングオブコントと違い、一般視聴者395名+ゲスト審査員6名の計401名が審査するというのも特徴的。視聴者の感覚に近い結果になったのではと思う。
ゲスト審査員(ヒロミ、柴田理恵、新川優愛、生瀬勝久、吉田沙保里、若槻千夏)も1票づつ。他の大会のようなピリピリ感はなかった(副音声の松本「審査員多くて良いなー」「にゃんこスター未だに言われる」)。

ひとつ残念だったのが観覧の客席の反応。TV観覧慣れしている人が多かったのかもしれないが、余りにも素直な「えー」「おお~」「ヒュー」はネタを邪魔してはいないか。人生かかっている賞レース、という気持ちで芸人は挑んでいるはずだ。(副音声で松本・高須も「ここで『ヒュ~』はどう思てんのやろ」とボヤいていたので次回はどうか改善を。)

兎にも角にも、圧倒的な得票で、ゆりやんレトリィバァの優勝!ほんっと面白かったー。
ゆりやん、おめでとうございます!!

(イラスト・文/まつもとりえこ)

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