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現代社会を生きる人々のリアルがここに!MERRYのアルバム「エムオロギー」

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MERRYは社会派ヴィジュアル系バンドと言っても過言はないほど、現代社会を生きる人々の心の闇や、世の中で起きていることをタイムリーに取り上げ、時に儚く、時に皮肉交じりに、聴く者の心に深く突き刺さるような楽曲を発表し続けているバンドだ。

アルバムタイトルの「エムオロギー」とは、バンドの頭文字「M」と「イデオロギー」を組み合わせた造語で、“MERRYというバンドの定義”を意味する。

“禁断世界”をテーマに制作されたアルバムだが、まさに現代社会、現在(いま)の日本を、そしてそこに生きる人々を映し出したかのような楽曲達で構成されている。

収録楽曲の中から、シングルとして発表された楽曲も含め、紹介していきたい。



MERRY「犬型真性MASOCHIST」





ボーカル、ガラの印象的な第一声で始まる。アルバム収録曲の中でも禁断色の強い楽曲だ。

決して他人には言えない「嗜好」を持ったこの主人公は、腐った日常で飾った自分を演じながら日々を生きている。

そんな主人公が本当の自分をさらけ出し、幸せを得られる唯一の場所、「秘密倶楽部」。

ここでは自分が生きている実感をひしひしと感じることができる。肉体的よりも精神的な“繋がり”を強く求めているような主人公の悲痛な叫び。

「嗜好」の影に潜む、社会から疎外されたような「孤独」を、ダークに痛々しくも切なく表現した楽曲。

MERRY「平日の女」



この世に男と女がいる限り、決してなくなることのない「不倫」。昔、誰かが言っていたように人間社会の文化となりつつあるのだろうか。

この「平日の女」は、社会のモラルや秩序を問うという意図で制作された楽曲なのだが、不倫する女性の心理描写が繊細に描かれており、聴いていると切なさがこみ上げてくる。

「不倫」という背徳の恋愛ながらも、ここまで男性を好きになってしまったのに報われないのかと思うと、同じ女性として少し同情してしまうほど。

ボーカル、ガラの少しハスキーな歌声と哀愁あるメロディーもたまらない。

本来の意図も頭の隅に置きながら、この儚くも美しい世界観に浸ってほしい楽曲だ。

MERRY「傘と雨」





夢も希望も持てず、心に深い闇を抱え、今日も生きる。日々色んな事が起き過ぎて、心が麻痺してしまったのだろうか。年を重ねれば重ねるほど、現実が重くのしかかってくる。

どんな綺麗事を言われようと、もう何も望まない。けど、“未来はきっと明るいだろう”、そう信じている。

世の中に絶望を感じつつも、明るい未来を想う気持ちを持って今日をまた生きていく。

現代社会に生きる人々のリアルな感情が詰め込まれた、多くの共感を呼ぶ楽曲。

MERRY「F.J.P」





昭和の、戦後の日本を彷彿とさせるような、少しレトロな雰囲気も感じさせる楽曲だが、歌われていることは現代の日本社会だ。

一昔前によく使われていた「勝ち組」、「負け組」なんて言葉を思い出す。

“腐ったキャンディー”を意味するものは、現代社会の歯車を回す大人達の心に潜む“欲の塊”、はたまた現代社会で吐き出されることなく溜まり続ける“膿”だろうか。

とにもかくにも“捕らわれの私達”には、どんなことが起きようと、どんな未来が待っていようと、ただ指を加えて見ていることしかできないのだ。

まさに現代の日本で日々繰り広げられている出来事を、リアルに痛切に風刺した楽曲だ。

MERRY「Happy life -reprise-」



「目の前の人1人幸せにできないで、世界平和なんて語るな」なんて言葉を耳にしたことがあるけれど、その通りだと思う。

この「Happy life -reprise-」は、そんな自分の目の前にいる人達の幸せ、自身のかけがえのない幸せを歌った、等身大のMERRYが詰まった人間味にあふれた、あったかい楽曲だ。

世界がどうなったって別にいい。自分の目の前にいる人達が幸せでいてくれたら、大切な君が隣にいてくれたら、それだけで僕の人生は最高に幸せなんだ。

日々の生活に追われ、あたりまえに慣れると、人はどんな恵まれた環境にいても自分が幸せだということをつい忘れてしまったり、感じなくなってしまう。

「幸せって何だっけ?」、この楽曲はそんな大切なことを思い出させてくれる。

MERRY「エムオロギー」





アルバムの最後に収録されている楽曲。



というのは、ファンである私達に向けての言葉だろう。

結成当初MERRYは、すぐ消えるバンドなどとひどいことを言われることもあったという。そんな彼らが、結成16周年を迎えた。

アルバムタイトルでもあるこの「エムオロギー」で、伝えたかったのは、これからの「未来」のMERRYのこと。

色んなことがあった16年間を回顧するような、ネガティブで刹那的な言葉も見受けられるが、“笑えない日々と さよなら”して、これからもお前らファンを信じてバンドを続けていきたい、そんなメッセージを感じ取った。

MERRYというバンドの「未来」をMERRY流に、私達ファンへ提示してくれた楽曲なのではないだろうか。

現代に生きる人々のリアルを哀愁メロディで届けるMERRY



綺麗事なしのリアルな現代(いま)を歌う、ヴィジュアル界唯一の社会派バンド、MERRY。

心に深く突き刺さる鋭くも脆い、儚くも美しいMERRYの楽曲達が、これからもっともっと必要な時代になっていく気がしてならない。

どんな時代になろうとも、どんな未来が待っていようとも、「傘と雨」の歌詞にあるように“未来はきっと明るいだろう”、そう信じて未来(あす)を生きていきたい。

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