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相次ぐ木造船漂着、そして兵士亡命が示す北朝鮮経済の危うさ

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 ここ1か月の間に、北朝鮮の木造船漂着が20件以上発生している。エンジンの故障で1か月漂流したというイカ釣り船は秋田県由利本荘市に漂着、男性8人が保護された。さらに2日後、秋田県男鹿市に漂着した木造船からは8人の遺体を発見、11月29日には北海道で10人を乗せた木造船が発見されている。連日のように漂着する木造船。北朝鮮では一体何が起こっているのだろうか。

24日付の北朝鮮の『労働新聞』に「ほぼ1か月間、徹夜で行われる冬期漁獲戦闘」と書かれている通り、経済制裁による食糧難に直面している北朝鮮では、金正恩委員長の指示で漁獲量を増やすことが急務になっているというのだ。

2日放送のAbemaTV『みのもんたのよるバズ!』に出演したコリア・レポート編集長の辺真一氏は「年間目標を達成するために命がけで獲れと言われ、漁民たちが無理している」と説明する。「経済と核・ミサイル開発の"並進路線"の結果、こういうことが起きている。主食はトウモコロシ・米だが、毎年50~60万トンが不足していると言われる。中国から買うためには外貨が必要なので、外貨を獲得しようとしているが、経済制裁で売れなくなっている。国連の人道機関を頼るという動きも難しくなる。そこで水産業の目標を高く持てと金委員長が発破をかけた。しかし、朝鮮半島の近海の漁場は中国に譲渡してしまっているため、北朝鮮の漁師たちは遠くに出ないといけない。少ない燃料で多くの魚を獲るために無理をする。極端な話、人間よりも魚の方が大事になっている」。

また外貨を獲得するための特殊事情もある。国連で北朝鮮制裁に携わった古川勝久氏によると、中国の漁船に漁業権を付与することで稼げる外貨も北朝鮮にとっては重要なのだという。それによって北朝鮮の漁師たちは自国の近海から締め出され、さらに経済制裁による燃料不足により、小さな船での操業を余儀なくされているのだ。

このような惨状に国際社会が手を差し伸べるべきではないかとの意見もある。これについて辺氏は「北朝鮮は核・ミサイル開発の予算を(国民に)回せばいい。北朝鮮が核・ミサイル開発につぎ込んだ予算の補填を国際社会がする必要はない」との考え方を示した。

世界に衝撃を与えた、板門店での北朝鮮兵士による衝撃的な亡命劇の背景にも、北朝鮮の経済危機があると言われている。

辺氏は「アメリカが軍事演習をやると、北朝鮮の戦争遂行能力が削がれる。合同軍事演習に対応するために北朝鮮も食料など備蓄したものを吐き出さないといけない。栄養失調という話があったが、分からないでもない。また、北朝鮮はこの亡命事件についてうんともすんとも言わない。とてもではないが、これは公にできない。38度線を警備している兵士を総取り替えした。おそらく彼らを一定期間管理して、箝口令をしいて、漏らさないようにしている。それくらい北朝鮮にとっては衝撃的だったと思う」と指摘、「兵士の家族について「今まさにアメリカと決戦だという時に、前線の兵士が寝返ってしまった。これは金正恩委員長の面目がつぶれることになる。親兄弟は収容所送りになるだろう。恥をさらすことになったから」と予測した。

国際政治学者の川上高司氏は「ここまで来ると人権問題。前線の兵士がやせ細って逃げるところまで金正恩体制はやっているのかということを、国連は世界中に示した。流れついた白骨死体も、いかに北朝鮮がひどい状況にあるのかということを示している。それとは全く関係なく金正恩は自分の命、体制を守るためにミサイルを作ろうとしている。それに対してアメリカはアメリカの論理で動いている。矛盾に見えるが、それが国際政治の機微だと思う」との考えを示した。

 そのような状況下で、金正恩体制を崩壊させる動きは北朝鮮国内にはないのだろうか。

川上氏はクーデターについて「かなり数の例があったと思うが、消滅してどこかにいってしまった。今後起こる可能性はないと思う」と話す。自民党の松川るい参議院議員は「北朝鮮は階級社会。金正恩の周りにいる人と一般の人とは持っている情報が全く違う。国境を超えてくる人は全然情報を持っていない」と指摘。「また、北朝鮮内部で"首領様"と言っているのは、全部がウソではないと思う。やらされているからやっているわけではなくて、相当洗脳されていると思う。冷戦が終わるときに民主化した東欧諸国では情報があり、自由を希求する人民がいて、そして連帯する人がいた。内部崩壊が起こるためのそういった条件が北朝鮮にはない」との見方を示した。(AbemaTV/『 みのもんたのよるバズ! 』より)

▶次回『みのもんたのよるバズ!』は9日(土)夜8時~生放送!

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