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"荒れた海に出て行く漁師は英雄" 相次ぐ北朝鮮漁船の漂着の背景に金正恩政権のプロパガンダも

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 日本海側で相次ぐ漂着船。今週火曜日、北海道・松前小島の港で発見された船の乗組員は10人全員が北朝鮮国籍だった。彼らは1カ月前から漂流状態で、悪天候から避難するために上陸したと話しているという。海上保安庁も5人が松前小島に上陸したのを確認しているといい、昨日行われた立ち入り検査では日本製の家電製品や船外機が見つかったことが分かった。現在、漁の実態などについて乗組員から聞き取りを行っている。

先週には秋田・由利本荘市でも漂着した木造船と船に乗っていたとみられる8人の男性が見つかっている。男性らは「北朝鮮から漁のために来たが、船が故障して漂着した」と話しており、船内からはイカが見つかっている。地元の遊漁船の船長、髙橋孝幸さんは「古い木造船の漁船なんでしょうけどね。よくあれで、こんな遠くまで来るなって感じですけどね。ずっと海、時化てましたからね。なぜこんな時に操業していたのか疑問ですよね」と驚きを隠せない様子だった。

それだけではない。先月23日には新潟県佐渡市でハングルが書かれた木造船が漂着。船体には網やイカ釣りの針が見つかった。21日には山形県鶴岡市で同じくハングルのような文字が記されていたという木造船が漂着しているのだ。

■地元漁協「いい気になって北朝鮮の船がどんどん入ってくる」
 日本の排他的経済水域内にある、「大和堆(やまとたい)」と呼ばれる漁場。イカが集まる絶好のポイントとして知られ、日本の漁船の多くがこの周辺海域で操業しているが、漁師の大道光司さんが撮影した映像には、船首に北朝鮮の国旗を掲げ、イカを集める集魚灯を装備した船の姿が収められている。

 「推測だけども500~700隻くらいの船だったんですよ。木造船の、日本だったら40年も50年も前の船ですよ。どこに寝室があるのか、どこでご飯を食べるのか。トイレもどこでしているのか?この寒い時期だから体は参っていたんじゃないかと思う」(大道さん)

このように、北朝鮮のものと見られる木造船がイカ漁を行う様子は度々目撃されており、とりわけ一網打尽で捕獲する「流し網」という、資源保護の観点から禁止されている漁法で操業していることから、海上保安庁も排他的経済水域から出ていくよう放水などで警告を繰り返している。山形県漁協の本間昭志組合長は「我々としては非常に困っているというのが実情ですね。日本側に入ってきても拿捕しないものですから、いい気になって北朝鮮の船がどんどん入ってくる状況なんです」と困惑する。

■工作員の可能性は「100%無い」
 北朝鮮では漁業権は軍が取り仕切っており、経済制裁で外貨獲得が厳しくなる中、イカ釣りは貴重な収入源だと言われているのだ。人々が一昔前の小型の木造船に乗り込み、北朝鮮から400km近く離れた海域まで現れる背景には、金正恩委員長の意向も深く関係しているという。東海大学の山田吉彦教授は"荒れた海に出て行く漁師は英雄"という金正恩政権のプロパガンダや食糧確保のため、どんな危険な状態でも海に出ないといけない状況があると指摘する。

 デイリーNKジャパン編集長の高英起氏によると、海流の関係で北朝鮮のごみが日本海側に漂着するのは日常的なもので、漁船の漂着も珍しいことではないのだという。

ただ、最近では北朝鮮軍が中国の漁船に漁業権を売った結果、近海の水産資源が少なくなってきており、北朝鮮の漁船が遠くに出ざるを得ない状況もあるのだという。周辺海域では中国側の乱獲に怒った北朝鮮軍が中国の漁船を襲撃、乗組員を殴打するという事件まで起きているという。また、北朝鮮国内ではイカ釣り漁の人員を国内で募集している一方、この時期は波が荒いということもあり、漂着が多発したのではないかと推測した。

一方で高氏は、彼らが漁船の漂着を装った工作員である可能性については「100%無い。国にとって大切な工作員をリスクを冒してまで送り込むメリットはない。マレーシアやシンガポールなどで華僑に身分を変えるなど、もっとスマートなやり方がある」と指摘した。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

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