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映画『火花』初日から空席だらけ…菅田&桐谷は「笑って泣ける」か

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芸人の又吉直樹が執筆した小説『火花』が、菅田将暉と桐谷健太のW主演、監督・板尾創路という豪華メンバーで映画化されています。公開直前に板尾と本作にチョイ役で出演するグラドル・豊田瀬里奈の不倫疑惑が報じられ、出鼻をくじかれた感が満載ですが、さっそく見てきました。

◆初日の開演10分前でもチケットが取れちゃった

11月23日、映画でも見ようと思い立って新宿に行くと、ちょうど『火花』の公開初日でした。予約していなかったので無理かと思いきや、開演10分前なのに空席だらけ! 菅田将暉ファンは見に来てないのかな? 初日なのに大丈夫かと不安になりながらも、良い席がとれてラッキー。

動員数はいかほどか調べると、11月25(土)~26日(日)の観客動員数ランキングでは洋画に引き離され初登場3位。土日2日間の動員は8万2400人、初日からの4日間累計の動員は16万4500人とのこと(興行通信社)。全国318スクリーンで封切られた作品にしては、ちょっとさみしい数字です。

◆「笑って泣ける」との前評判だったけど……

肝心の映画の内容は、Netflixでドラマ版を見ている私にとっては、キャストを人気俳優に置き換えただけの作品としか思えませんでした。原作ものだから仕方ないけれど、話の流れもセリフも展開もドラマのダイジェスト版。このセリフはドラマだったら笑えたのに、泣けたのに、桐谷健太や菅田将暉が言うと、なぜか笑えないし、泣けないんです。

そもそも『火花』という物語のいいところは二つあります。

一つは駆け出しの芸人がとにかくがむしゃらに上を目指すというシンプルなストーリー。そこには若い時代にしか出せない圧倒的なエネルギーがあって、表現者もそうでない人も、その熱量に自分の青春を重ねるでしょう。

もう一つは、芸人としてあるレベルまで到達したときに、自らの信じる笑いを貫き続けるか、あるいは大衆に受け入れられるために妥協するのか、その葛藤がわかりやすく2人の師弟=神谷(桐谷)と徳永(菅田)を通じて描かれる点です。

ドラマ版での売れたい! 売れたい! というセリフは、そのリアルさからか胸に迫るものがありましたが、菅田-桐谷はauの“鬼ちゃんと浦ちゃん”が浮かんでしまって、売れてる雰囲気を隠し切れていないんですよね。

◆印象に残った加藤諒と三浦誠己

菅田将暉の演技は素晴らしかったのですが、そもそも映画での「売れない芸人・徳永」のキャラクターがハツラツとしすぎています。

仮にも又吉の私小説的純文学です。徳永が神谷を飲みに誘うのも精一杯なところや、キャラ作りのため銀髪に染める自意識。せっかくセッティングされた偉い人との飲み会も神谷に呼ばれて抜け出してしまう。そのイタさが魅力的だったのですが、映画ではそのシーンが唐突にあるだけで、心情は全く描かれない。

そして、誰がなんと言おうと自分の芸を貫くカリスマ性がありながら、後半では自分に心酔する徳永をつなぎとめるような弱さを見せる神谷を、桐谷健太が演じきれていたかは疑問が残ります。

神谷の彼女役である木村文乃も演技は上手いのですが、風俗店で働いているシーンを描かない方が下支えの苦労に想像が膨らんだのに、なぜかコメディ風なワンシーンを足してしまったのは板尾監督の蛇足ではないでしょうか。

そんな中で注目すべきは、ピン芸人・鹿谷を演じる加藤諒と、神谷の相方役の三浦誠己です。先輩の徳永や神谷を差し置いて躍進していくのですが、中盤以降はあのファニーフェイスをテレビや広告の映像でしか見られないのがまた笑えます。

三浦は芸人から俳優の道に転向した過去があるのですが、彼が徳永を居酒屋に誘って話をするシーンが、この映画で一番良かったです。

ちなみに、ヤフー映画の評価は、5点満点で2.96点(11/30時点、評価437件)となかなかシビアな結果ですね。

◆『火花』体験が初めての人は普通に楽しめる

この映画、ドラマ版を見ていない方が幸せに鑑賞できそうです。菅田くんかっこいい~! 桐谷健太おもしろい~! 木村文乃の金髪可愛い~! と楽しみながら、芸人の苦労を2時間でなんとなく感じる映画としては全く問題ありません。

しかし、登場人物の心情ひとつひとつを丁寧に描いていた大傑作のドラマ版を知ってしまったが最後、あれがない、これはいらないのオンパレード。

映画を鑑賞するのなら、ドラマ版での予習は避けるのが賢明です。もう映画を観た人は、ぜひともドラマ版と見比べてみてください!

<TEXT/和田まおみ>


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