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「コウノドリ」7話。子宮全摘出の決断「お母さんになる人生とお母さんにならない人生。何が違うのかなあ」

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小松「鴻鳥先生、私決めたよ。悔しいけど仕方ない。これが私の人生だ」

11月24日放送の金曜ドラマ『コウノドリ』(TBS系列)第7話。
サクラ、四宮らとともにペルソナ総合医療センターで長年働いてきた助産師の小松が、子宮腺筋症、卵巣チョコレート嚢胞(のうほう)の治療のため、子宮の全摘出手術を決断した。


第7話 あらすじ
ある日、お腹の痛みで倒れてしまった助産師の小松(吉田羊)。「子宮筋腫があることはわかっていたけど、忙しくて検査に行けないでいた」と言う。
心配したサクラ(綾野剛)と四宮(星野源)に促され詳しい検査をおこなった結果、子宮腺筋症と卵巣チョコレート嚢胞であることが明らかになる。子宮の全摘出手術をすすめられるが、小松は手術に踏み切れないでいた。

人間は死ぬまで一人。でも仲間なら助け合える
小松「鴻鳥先生は、どうしたらいいと思う?」
サクラ「手術も選択肢のひとつとして、考えたほうがいいと思います」
小松「鴻鳥先生のいう手術っていうのは、子宮を全部取るってことだよね。卵巣嚢胞も一緒に」

ドラマの中でもテロップがあったとおり、小松が患った「子宮腺筋症」とは子宮に発生した子宮内膜症のこと。本来は子宮の内側に位置する子宮内膜に似た組織が、外側の子宮筋層にできる病気だ。
そして、「卵巣チョコレート嚢胞」とは、卵巣に発生する子宮内膜症のこと。卵巣の中に嚢胞(袋)ができ、その中に古くなった子宮内膜や経血が溜まっていく。
どちらも不妊の原因になり得るうえ、放っておくとがん化してしまう場合もある。胃や肺ならば、素直に医者に従い摘出手術を選べと言えるかもしれない。しかし、子宮となると悩んでしまう。子宮の摘出手術を選ぶということは「こどもを産まない人生を選ぶ」ということだからだ。

ホルモン治療などの方法もないことはないが、再発や子宮がんになるリスクは残る。
「全摘をすすめるのが、本人のためだ」と告げる四宮を、何も言えずただ悲しそうにサクラが見つめる。

小松「向井さん知ってた? 身寄りがない人って、生命保険入るのも苦労するんだよ。自分の保険さえ簡単にかけられない。だから、親も兄弟も、夫もこどももいない私にとって、子宮は最後の頼りだったんだ」
向井「……」

小松は手術を決断する。
サクラ、四宮、下屋(松岡茉優)、倉崎(松本若菜)、向井(江口のりこ)。決断するまでに、小松が「仲間」と思っている人たちが代わるがわる登場した。

肩を揉み合う、公園で話し込む、患者さんを明るく見送る、仕事で助け合う、同期会で軽口をたたき合う。
日常の短いシーンがポンポンと連なり、小松を中心にして仲間たちが行き交っているような印象の構成。その場面構成そのものが、一人ぼっちになってしまうことを恐れていた小松への「仲間がいる」というメッセージになっているように感じられた。

後輩たちを労わり、倉崎には「仲間を頼って」、下屋には「自分を褒めてあげて」とアドバイスをした小松。でもその言葉は、誰にでも優しい小松に対してサクラたちが思っていることでもあった。

小松「今回のことで、みんなが自分のことのように心配してくれて。向井さんみたいな友だちもいてさ。ああ、私は一人じゃないんだなって。私を待ってくれている人がいるんだなあって」

第3話で四宮が佐野夫婦に向けて言った「人間は二人で1つになんかなれない。死ぬまで一人だよ」「別々の人間だからこそお互いを尊重し合う。それではじめて助け合える」というセリフを思い出す。
ペルソナのメンバーは、お互いを尊重し合い、助け合っているから「仲間」として結ばれているのだ。

お母さんになる人生、ならない人生


小松「向井さん、聞いていい?」
向井「なんですか」
小松「お母さんになる人生と、お母さんにならない人生。何が違うのかなあ」

小松が手術を決断する前、向井はこの質問に答えられなかった。
手術を終えて退院した小松から「私の中から大事なものがなくなっちゃったけどさ、私には、支えてくれる仲間がいる。それってさ、向井さん。すっげえ心強いんだよ。仲間っていいよね」と言われ、向井は泣いてしまう。質問にちゃんと答えなかったことを、後悔していたのだろう。

内閣府発表の「平成26年度『結婚・家族形成に関する意識調査』報告書」によると、20~39歳の女性1518名のうち「こどもを持たない」と決めている人はわずか2.8%だった。
その他の女性は、積極的にこどもを持ちたい、または時期などをみてこどもを持とうと考えている。
筆者は30代の女性だが、こどもを持ちたいかどうか、まだはっきりと心を決められていない。ただ、自分に備わった身体の機能を使わずに死んでしまうことが、時々無性に怖くなる。
積極的に産みたいと思っていなくても、もし今日「子宮を摘出します」と言われたら、喪失感でパニックになってしまうような気がする。

こどもを産めなくなった人が「産めない人生でもいいか」と思えるまでには、たくさんの時間が必要だと思う。産みたかったと思いながら一生を終える人もいるかもしれない。小松も、完全に吹っ切れたわけではないから泣いてしまう。
そんな小松に、「おばあちゃんになっても一緒に温泉に行きますからね」と、向井は未来の約束をした。
お母さんになった向井と、ならなかった小松の人生は違う。でも、分断されてしまうわけではなく、ちゃんと生きておばあちゃんになれば一緒に温泉に行くことだってできる。

赤ちゃんは未来だ。
でも、赤ちゃんを産めない(かもしれない)からといって、その女性に未来がないわけではない。
『コウノドリ』を見ていて引け目を感じてしまうような子ナシの女性をも、救い上げて肯定してくれる優しい回だった。

第7話は、TBSオンデマンドやAmazonビデオ、TVerで配信されている。
12月1日(金)放送の第8話では、優秀で向上心がある新生児科医・白川(坂口健太郎)に試練が訪れる。また、四宮の「相談したいこと」は何なのか。サクラに弱みを見せていく四宮、見逃せない。

(むらたえりか)

金曜ドラマ『コウノドリ』(TBS系列)
出演:綾野剛、松岡茉優、吉田羊、坂口健太郎、宮沢氷魚、松本若菜、星野源、大森南朋、ほか
原作:鈴ノ木ユウ『コウノドリ』(講談社「モーニング」連載)
脚本:坪田文、矢島弘一、吉田康弘
企画:鈴木早苗
プロデューサー:那須田淳、峠田浩
演出:土井裕泰、山本剛義、加藤尚樹
ピアノテーマ・監修・音楽:清塚信也
音楽:木村秀彬
主題歌:Uru「奇蹟」(ソニー・ミュージックレーベルズ)

11月18日発売 TBS系金曜ドラマ『コウノドリ』公式ガイドブック (ヤマハミュージックメディア)

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