ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース 彼らが与えてくれた「Power Of Love」

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ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース 2017.11.24(fri) グランキューブ大阪


2008年に10年ぶりの来日を果たし、2013年の『SPORTS30周年記念公演』から4年ぶりの来日となるヒューイ・ルイス&ザ・ニュース。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の主題歌として知られる「The Power of Love」は代表曲のひとつであり、 80年代のポップミュージックの金字塔というべき名曲だが、もちろんそれだけが彼らの全てではない。明るく、力強く、スリリングなサウンドとグルーブ、そしてポジティブなメッセージを携えた数々のナンバー。ファンならばもつ、「あの曲を生で聞きたい、どんなアレンジになるのか確かめたい、そして、生のヒューイの歌声にシビれたい」という願い。それらが叶う瞬間がやってきた。ことに、今回の公演は、そのエッセンスとなる珠玉のナンバーに新曲を交えたセットで展開されたという。
ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース 撮影=日吉“JP”純平
ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース 撮影=日吉“JP”純平

暗転の中、ハートビートのSE。ひとりづつ、メンバーが登場する。幾度となくオープニングで使われてきたこのSEで始まるのは、そう「The Heart of Rock and Roll」だ。ヒューイ・ルイスが黒いシャツとデニムの渋い姿で登場すると、ひときわ大きな歓声があがる。オレンジとパープルのバリーライトがステージを煽り、サックスとオルガンのソロ、そしてヒューイ・ルイスのブルース・ハープがうなる。客席は勤め人ふうの人たちなど、年齢層は高めだが、ショーが始まると思い思いに盛り上がる。続く「Remind Me Why I Love You Again」はゆったり目のファンキーな新曲。ホーンセクションがオトナの色気を彩った。『Fore!』に収められていた「Doing It All for My Baby」では、気鋭のギタリスト、ステフ・バーンズの素晴らしい泣きのギターが客席を満たした。ステージ前半をパワーだけで押し通さず、じっくりと引きこむあたりに彼らの余裕が感じられる。コーラス部分では客席も参加、会場は一体感に包まれて静かに暗転となった。

すると、ギターがうねり、聞き覚えのあるフレーズが。「I Want a New Drug」だ。客席では自然と観客が身体を揺らし、会場はすっかり彼らのペースに。長めのギターソロの後、ベースのリフレインだけをバックにヒューイ・ルイスが歌うパートでは、会場の手拍子もより大きくなる。CDでは聴かれないライブならではの多面的な展開は客席を魅了し、前半の一つ目のピークを迎えた。
ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース 撮影=日吉“JP”純平
ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース 撮影=日吉“JP”純平

「アリガトウゴザイマス、コンバンワ、ハローオオサカ」とMCでヒューイは語る。「今日は2017年11月24日だね? 思い出に残る日にしよう」そんな、あたたかなヒューイの言葉に客席は拍手で応える。続くは、軽快でどこかコミカルなニュアンスの8ビートのナンバー「Her Love Is Killing Me」。曲の終わりに客席から手拍子を受けると「Killing Me!」と言い放ち、曲を終えた。

続く、バラード系のキラーチューン「Jacob's Ladder」が披露されるが、イントロではヒューイのブルース・ハープが担い、ちょっと感傷的なタッチではじまる。時を経て見せる、渋みを増した今の彼らの「Jacob's Ladder」だ。「Step By Step,One By One」というサビのコーラス部分ではギターの5度フレーズによる展開で感動が増す。ここでグッときたファンも多いのではないだろうか。一歩づつ、一つづつ、歩み、ここまでやってきた彼らの人生、そして客席の一人ひとりのリスナーの人生が一つとなる。ハイハットが細かくリズムを刻むなかギターソロが奏でられると感涙の瞬間となった。「ストラトキャスターの一番良い音を鳴らしてるなあ~」という声が客席の後ろの列から聞こえてきた。御意、である。そして、一呼吸おいてはじまったノリのよい人気曲「Hip To Be Square」では、指を左、右、正面に指すという振り付けをヒューイが披露。客席もそれに応え、会場は大きなダンスホールとなり、熱気に包まれた。
ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース 撮影=日吉“JP”純平
ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース 撮影=日吉“JP”純平

中盤では、メンバーがステージの前に出て、一列にならんでアンプラグド風のセッティングが組まれた。ここでメンバー紹介。キーボードのショーン・ホッパー、ドラマーのビル・ギブソン、そしてプライベートでも連んでいるというサックスとギターを担当するジョニー・コーラ。一人ひとりを、親愛の情たっぷりに友人を紹介するように、ライフスタイルを添えて紹介。客席も、その友人の一人として迎えられたようで嬉しくなる。そして、「曲を知っている人は歌って、知らない人は手拍子で!」と呼びかけた。

客席からの手拍子をバックに「Uh-Hum」を演奏、ドゥワップ風に歌い、茶目っ気たっぷりの表情に客達は微笑む。「Lookin For A Love」では曲の終わり、歌と客席と手拍子の呼吸がピッタリと合り、きれいに仕上がって歓声があがった。

再び、バンドスタイルに戻って優しく包容力のある新曲「While We're Young」を演奏。そして、「Let's Go,Back to the future!」というヒューイの声に誘われて始まったのは例の映画エンディングテーマに使われていた「Back In Time」だ。ジョニー・コーラのサックスも冴え渡り、後半の盛り上がりをキメた。そして、お馴染み「Heart & Soul」のイントロが流れると、ひときわ客席の手拍子も大きくなる。間奏部分ではドラムのカウベルに誘われて、曲のアクセント部分で会場全体がかけ声をあげた。

休む間もなく「Are You Ready?」とヒューイのコールに促され、ソウルフルな「But It`s Alright」がはじまる。若い頃から比べると圧倒的な声量は落ちたかもしれない。しかし、こうしたソウルフルな曲になると`今の方が味わい深く、断然魅力的だ。そして、本編のエンディングは開放感のある「Long Time」。オルガン・ソロ、ギター・ソロ、サックス・ソロ、ヒューイ・ルイスがたっぷりと歌声を披露した後、一足先に姿を消し、終了となる。
ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース 撮影=日吉“JP”純平
ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース 撮影=日吉“JP”純平

アンコールで登場したヒューイはホーンセクションの実力派メンバーを丁寧に紹介。「あの曲をまだやっていないね?」という各席の気配を感じながら、「30年前に作り、毎晩毎晩演奏してきた。この曲を大阪に!」と叫び、「Power Of Love」を演奏。客席の人々も何度も聴いたが聴き飽きることのない、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースの魅力が注ぎ込まれたこのナンバー。「この曲はみんなのものなんだ」と、サビの「Power Of Love」のフレーズは客席にマイクを向けて、客席を煽った。「願いは叶えられた!」という圧倒的なカタルシスが会場の隅々に染みこむ。その後に聴かせる「Stuck With You」はヒューイの少し枯れた感じがしみるロックバラード。調べてみると「Stuck With You」とは「腐れ縁」というか「君とはなんだかんだといっても離れられない」という意味の言葉。ファンと自身の関係を暗示したのか、客席に親しげな眼差しでヒューイは歌う。最後は、ドラムとヒューイのブルースハープで始まる「Workin' for a Livin’」。彼らのステージのエンディングの定番というべきド派手なパーティ仕様のロックナンバーだ。ヒューイの雄叫びも炸裂。そして、終了かと思いきや、「まだやるのか?」といった表情をみせ、客席を盛り上げ、圧巻のうちにステージは幕を閉じた。最後にステージに並ぶと、メンバー全員が腕をまくった決めポーズで満面の笑みを浮かべながら去っていった。

どのタイミングだったか「みんないたから、僕たちがいるんだ。ありがとう!」とヒューイは言った。世界的な成功を収めた彼らだが、こうして接すると、われわれの地元で活動するローカルバンドのように身近で温かい存在に感じられるから不思議。そんな彼らは以降もコンスタントにツアーを行ない、精力的に活動を続けていくという。我々も、彼らが与えてくれた「Power Of Love(愛の力)」を携え、がんばって生きていこうじゃないか。

レポート・文=櫻井一哉 写真=日吉"JP"純平

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