「わろてんか」46話。49日を過ぎてから、実の父の死を知るショックはいかばかりか

エキレビ!

2017/11/24 08:30

連続テレビ小説「わろてんか」(NHK 総合 月~土 朝8時~、BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~)
第7週「笑売の道」第46回 11月23日(木)放送より。 
脚本:吉田智子 演出:東山充裕


連続朝ドラレビュー 「わろてんか」46話はこんな話
風太(濱田岳)はてん(葵わかな)に、儀兵衛(遠藤憲一)が亡くなったと伝える。

お父さんが亡くなってから、すでに49日も過ぎていた。
なぜ、教えてくれなかったかと悲しむてんに、風太は、儀兵衛に止められていたと答える。

以前、お金を借りに一度、京都に戻ったおり、藤岡家の縁側で、雪の花を見ながら話したことを思い出すてん。「(京都へ)帰りたい」と、大阪の縁側で泣く。
いま横にいるのは、父ではなく藤吉だ。
てんの頭を優しく抱く藤吉。こういうところ、松坂桃李はハマる。

「今夜は冷やしあめがよう売れとる」
父の死を知った翌日(だと思う)、冷やしあめを売っていても、いつもの元気がないてん。
「今夜は冷やしあめがよう売れとる」と啄子。
「今夜」という言葉がはいることで、その前の場面でてんが冷やしあめを外で売っていた昼間から時間が経過して、夜の興行時間になったことがわかる。
その日は終日、てんは浮かない顔で、冷やしあめを売っていたのだろう。

この「今夜」をもっと前の回のどこかの台詞で入れてくれていたら、45回を見たとき、昼間は興行してなかったのか、と戸惑わなくて済んだのにと思うが、おそらく、46回で啄子が言っているのは、悲しみに耐えてようがんばって売ったねというねぎらいなのだろう。
というのは、そのあと「芸人は親の死に目に会えない」という話につながるからだ。
たとえ、親が死んでも、笑って高座を全うしないといけない厳しい世界。
でも、子供が立派にやるべきことをやっていることが「親の本望」だから、「わては死んでも悔いはありまへん」「親のたったひとつの願いは子供の幸せや」と啄子は、亡くなった儀兵衛に代わるかのように、親の気持ちをてんに伝える。
顔で笑って心で泣いて。まったく生きることは大変だ。

誰にも負けない藤吉の能力
藤吉がてんを寄席に誘う。
高座の上では、キース(大野拓朗)や吉蔵(藤井隆)たちが芸を繰り広げている。いつもおちゃらけてばかりいる彼らも、泣きたいことがあるのかもしれない。

彼らの芸を見て、つい笑ってしまうてん。その手をまた優しく握る藤吉。やっぱり、松坂桃李、ここもハマる。
45話のリリコと電話で会話しているところといい、優しさだけは人一倍。藤吉はなにもできないけれど、癒やしという特殊能力を持っているのだろう。愛の天使なのだ、彼は、たぶん。

今日の、わろ点
46話は、儀兵衛が亡くなったことを知った悲しみの回だったので、しんみり。
おもしろといえば、「わろてんか」のあとが「あさイチ」でなく「サラメシ」で、「イノッ“チ”ではなく中井貴一(ナカイキイ“チ”)です」と中井貴一が挨拶したところであった。
(木俣冬)

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