紅白出場決定の欅坂46...センターの平手友梨奈が意外な告白「今年はいいことがなかった。ひどいことばかり心に残っている」

リテラ

2017/11/21 21:29


 今月16日、『第68回NHK紅白歌合戦』の出場歌手が発表され、欅坂46は昨年に引き続き2回目の出場が決まった。

第59回レコード大賞の優秀作品賞に「風に吹かれても」が選出されるなど、一見順風満帆のように見えるグループの活動だが、内情はまったくそんなことはないようだ。

デビュー以来ずっとセンターを務めている平手友梨奈は、「ROCKIN'ON JAPAN」(ロッキング・オン)2017年12月号に掲載されたインタビューでこんな発言をしてファンを驚かせている。

「今年はいいことがあった覚えがないもん」
「いい思い出がないです(笑)。ひどいことのほうがあったような気がします。そっちのほうが心に残っています」

彼女が言う「ひどいこと」の詳細はインタビューでは明言されていないが、ある程度想像することはできる。

そのうちのひとつに入ると思われる出来事が、幕張メッセで行われていた握手会(6月24日)の最中にファンの男から発煙筒を投げつけられた事件だ。

発煙筒を投げた後イベントスタッフに取り押さえられた男はナイフを所持していたため銃刀法違反で現行犯逮捕。犯人の男は具体的な名前を出したうえで「思い描くイメージが崩れていくのが許せなかった。イメージを守りたくて刺して殺そうと思った」と供述。明確な殺意をほのめかしており、状況が状況なら最悪の事態に発展していた可能性もあった。

このような事件があったのにも関わらず、運営は握手会を強行。翌25日の握手会も、平手を含めた数名の欠席を認めたものの握手会自体は中止せず、多くの批判が寄せられた。しかし、運営側はその後も握手会の開催そのものを考え直すような行動はとっていない。

そしてもうひとつが、この夏のグループを苦しめた過密スケジュールだ。とくに平手はこの期間に体調を崩し、ライブを途中で抜けたり、欠席したりといった状況に何度も追い込まれている。

欅坂46は8月2日の神戸ワールド記念ホールを皮切りに1カ月で全国6カ所(11公演)をまわるアリーナツアー『真っ白なものは汚したくなる』をスタートさせたが、その初日公演から平手は客からもはっきりとわかるほど終始コンディションが悪そうで、表情に覇気がないうえ、フリ遅れや間違いも顕著だった。結局、ライブ途中でステージを降り、そこから先は平手抜きのメンバーでライブを行うことになっている。曲が始まる前の静寂のなか、様子のおかしい彼女を心配したメンバーによる「てち、やばい」という声をマイクが拾うという一幕もあった。また、翌3日に同会場で行われた全国ツアー神戸公演2日目のステージでも立っているのがやっとといった状態で、同じように途中でステージを降りている。

●平手友梨奈「「不協和音」は気持ちが入らないと歌えない」

欅坂46は同月5日、お台場で行われたTOKYO IDOL FESTIVAL 2017にも出演。ここにも平手は出演したが、やはり立っているのがやっとという状態。ボサボサの髪と伸びた前髪で目を隠し終始うつむき加減で、センターを務める人間とは思えぬほど存在感を消し去っていた。この日のステージにはテレビ中継も入っていたため、神戸の公演よりも多くの人に平手の状況が伝わることになり、「てち大丈夫か?」との声が溢れた。その後、16日に日本ガイシホールにて行われた全国ツアー名古屋公演でも欠席を余儀なくされている。

しかし、このようにステージに立てなくなってしまったり、立てていたとしても十分なパフォーマンスができなくなってしまうような状況は、ただ単に身体的な疲労により引き起こされるものではないらしい。

「STREET JACK」(KKベストセラーズ)2017年12月号に掲載された平手のインタビューのなかで取材に同席していたマネージャーは、かつて彼女が言っていた「私は、エネルギーの充電に時間がかかると思うんです。『サイマジョ』を歌ってエネルギーを出したら、次の曲を歌うのに、また充電させて放出する。このエネルギーが溜まりきらないと放出できなくなる」という発言を紹介。精神的な問題がパフォーマンスに大きな影響をおよぼしていると証言した。

実際、平手自身も前掲「ROCKIN'ON JAPAN」のインタビューのなかで、欅坂の楽曲やライブについてこのように発言している。

「"不協和音"は気持ちが入ったり、その世界に行かないとできないです。だから、できる時とできない時がだいたいわかるので、(ライヴで)『今日はできないな』と思ったらできないし、やれるとしても自信はないです」
「欅坂46の曲って、それぞれストーリーがあって全部繋がってるって思うんですけど、セットリストに、そのストーリーのつながりが見えないと、切り替えができないんです」

これは、「提供された楽曲をただ単に歌うだけ」といった、操り人形としてのアイドル像から脱し、ひとりの表現者としての自覚が彼女のなかで芽生えつつあることを示している。

しかし、この思いと彼女の現状は大きな矛盾をはらんでいる。

言うまでもなく、欅坂46のすべての楽曲の歌詞は秋元康氏のペンによるものであり、そのほかのクリエイティブの面においても、恋愛禁止などプライベートな面でも、周囲の大人たちのコントロール下に置かれている。

そのシステムの範疇にいる限りにおいては、彼女の自立にも限界がある。その相克といかに対峙していくのか。

さらに言えば、平手自身がインタビューのなかで挙げる『サイレントマジョリティー』や『不協和音』といった欅坂46の代表的な楽曲は、大人がつくったシステムや同調圧力へのプロテストを歌ったものだ。それを深く表現しようとすればするほど、自らの抱える矛盾や相克にも自覚的にもならざるを得ないだろう。

ライブ途中にコンディションを崩してしまうほどの精神的な苦しみは、そういった矛盾を乗り越えようとしているがゆえに起きているものかもしれない。事実、前掲「ROCKIN'ON JAPAN」のインタビューのなかで、最近はコンサートの演出などに関して平手からアイデアを出すこともあると語られており、自らを蝕む矛盾を壊そうと試みているようだ。

AKB48ブレイク以降の隆盛をほこってきたグループアイドルのフォーマットも、そろそろ更新されてほしいものである。
(新田樹)

当記事はリテラの提供記事です。

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