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レゴランド低迷が示す「ディズニーランドが強い理由」! 消えたテーマパークの失敗例

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 今年4月1日、愛知県名古屋市港区の金城ふ頭に「レゴランド・ジャパン」がオープンした。デンマーク発祥のブロック玩具メーカー「レゴ」が造る国内初の体験型テーマパークとして、鳴り物入りで開業したものの、当初から「規模が小さいのに、入場料が高すぎる」「園内の食事メニューが高い。しかも食べ物・水筒持ち込みNGはあり得ない」などと批判が巻き起こることに。

レゴランドは、世間の声に応えるべく、開業2カ月を前に、家族向け割引1日パスポートを販売し、飲み物の持ち込みも可能に。さらに、夏休み期間、年間パスポート所有者は2人まで無料で一緒に入園できる割引サービス、近隣県在住者向け割引の実施など試行錯誤を続けており、今年9月には、「来場者数延べ100万人突破」を発表。この数値は「予定通り」というが、今後入場者数が伸びるのか、下降していくのか、今もなお世間の注目を集めている。

しかし、レゴランド以外のテーマパークが順風満帆かといえば、そうではないようだ。東京経営短期大学専門講師で、『テーマパーク産業の形成と発展』(三恵社)などの著者・中島恵氏は「日本のテーマパークは、東京ディズニーリゾート(TDR)とユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)という2トップが抜きん出ているだけで、大半は経営状態が悪いんです」と語る。

「テーマパークは、カップルやファミリー層向けの施設と位置づけられますが、若者の恋愛離れや結婚しない人の増加、少子化などによって、来場者数が減っています。またエンタメ産業が多岐にわたり、分散化しているのも、テーマパーク低迷の要因として考えられます。六本木ヒルズや東京スカイツリーのソラマチタウンのような無料の観光施設が全国に増え、テーマパークの強力なライバルになっています」(中島氏、以下同)

今回は、中島氏に、問題を抱えて潰れていったテーマパークを振り返るとともに、レゴランドの今後について語ってもらった。

■ディズニーランドを知ってしまった日本人

日本では、これまでに数多くのテーマパークが潰れていった。中島氏は、その大きな要因として、「多くの日本人がディズニーランドを経験していること」を挙げる。

「例えば、1997年に開業し、2008年に経営難で閉園した岡山県倉敷市の倉敷チボリ公園。デンマークにある最古のテーマパークをモデルにしており、現在でもデンマークでは成功していますが、とにかく“ショボい”と感じるんです。まず面積自体も狭いですし、子ども用の小型のアトラクションばかりで、ジェットコースターも“絶叫系”ではない。では、なぜショボいと思ってしまうのかといえば、ディズニーランドを知っているからなんです。ディズニーランドが大成功を収めている日本とアメリカでは、ほかのテーマパークが伸び悩む傾向があると思います」

ディズニーランドが立派に見えるのは、事業にかける資金が、ほかのテーマパークとは比べ物にならないからだという。例えば、レゴランドの総投資額は約320億円だが、一方でディズニーランドは、シーのアトラクション「トイ・ストーリー・マニア!」「タワー・オブ・テラー」は、それぞれだけで約210億円かかっているそうだ。

次に中島氏は、新潟ロシア村や四国ニュージーランド村、とうほくニュージーランド村など、諸外国にスポットライトを当てたテーマパークの“ダメだった点”を次のように解説する。

「こうしたテーマパークはコンセプトがはっきりしているため、テーマパーク経営のノウハウに乏しい初心者でも作りやすいんです。その国にある特徴的な建築物を作って、民族衣装や民族レストラン、民族料理、民芸品を用意し、現地の民族音楽をBGMとして流せばいい……と考えているのでしょうが、初心者である分、失敗してしまう。気軽に海外旅行に行ける人も少なかった時代は、こうした外国村・外国フェアの需要もあったかもしれませんが、どんどん格安で海外に行けるようになったので、客足が遠のいたのでしょう。それに最近では、トルコ料理やブラジル料理など、多国籍料理店を街中でよく目にするようになりましたし、海外がより身近になっています。05年開業で、08年にスピード閉園した名古屋のイタリア村は、テーマパークというより複合商業施設とイタリア料理フェアという感じでした」

テーマパーク経営に明るくない人でも、その分野に進出できる背景には、「ジェットコースターやメリーゴーランドといったアトラクションを売り、組み立てまでやってくれる企業が存在しています。『いくらあれば、これだけのアトラクションが作れます』というパッケージ販売なので、資金さえあれば、思ったより簡単にテーマパークができるんです」という。

さらに、コンテンツを有する会社がテーマパーク産業に前のめりになりすぎて失敗した例も。95年、松竹大船撮影所の敷地内に建設されたものの、98年に巨額の赤字を出して閉園した鎌倉シネマワールドがそれだ。『男はつらいよ』等のセットを実物大で再現したゾーンが目玉となっていた。

「『男はつらいよ』というヒットコンテンツを持っていた松竹が、創立100周年事業として建設した“映画を体感できるテーマパーク”でしたが、あっという間に経営難に。100周年に合わせなければと、素人集団が開業を急いでしまったことが失敗の要因だと経営陣が記者会見で述べたと、『日経流通新聞』(98年5月7日、15頁)に掲載されていました。それでも、開園当初は、中高年~お年寄り層が結構来場し、お土産を購入して帰っていくパターンが多かったそうです。ただし、アトラクションに乗るタイプのテーマパークではないので、来場も1回限りが多かったはず。さらに96年には、寅さんを演じた渥美清さんが亡くなった影響で、来場者が激減したといいます」

さまざまな要因によって、潰れていったテーマパーク。しかし中には、危機に瀕しながらも復活を遂げたテーマパークもあるという。後編では、レゴランドがぜひ参考にしてほしいテーマパークを紹介する。

(後編につづく)

外部リンク(サイゾーウーマン)

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