ジョジョの悪夢も?『ママレード・ボーイ』映画化に賛否「なんでも実写化するな」


 90年代に人気を博した少女漫画『ママレード・ボーイ』が22日、桜井日奈子(20)と吉沢亮(23)のダブル主演で実写映画化されることが発表された。しかし相次ぐ漫画の実写映画化を受け、原作ファンの間でも「なんでもかんでも実写化しないで!」「実写でいける作品」と意見が真っ二つに分かれている。一体なぜ実写化が頻繁に実現しているのか。

■実写化発表に賛否両論「なんでもかんでも実写化しないで!」

『ママレード・ボーイ』は、月刊少女漫画誌『りぼん』(集英社)で1992年から1995年にかけて連載された恋愛ストーリー。高校生の小石川光希は、両親に、離婚してハワイで知り合った松浦夫妻とパートナーを交換すると告げられる。光希は、離婚を必死に反対する中、松浦夫妻にも息子・松浦遊がいることを知る。作品が発表された当時、親同士が互いのパートナーを交換し、子供含めて一つ屋根の下で一緒に暮す……という破天荒な設定が話題を呼んだ。1994年から、TVアニメも放送されている。

2018年に公開されるという実写映画に対し、ファンの反応は悲喜こもごも。「なんでもかんでも実写化しないで!」「実写いけるんじゃないか」「よっぽど原作不足なんだな」「どうせやるならアニメで映画化してほしかった」「なぜ今さら……」と賛否両論だ。

「『帝一の國』や『銀魂』、『東京喰種』、『ジョジョの奇妙な冒険』『斉木楠雄のΨ難』など、このところ、堰(せき)を切ったように集英社の原作提供が行われている。同じ集英社作品の『ママレード・ボーイ』も、女性読者に絶大な人気があった。とはいえ、20年以上も昔の作品を引っ張り出すのは、まるで重箱の隅を突っつくような行動だ。集英社の動きに、一部の漫画ファンはついていけず、不信感を募らせている。ジョジョの悪夢を繰り返すつもりでしょうか」(漫画に詳しいライター)

また集英社は、他にも人気漫画の『BLEACH』と『嘘喰い』の実写映画化も進めている。『ONE PIECE』もハリウッドで実写ドラマ化される予定だ。

若手の有望株を、実写映画に繰り返し出演させる。何十巻にも及ぶ漫画のストーリーを、2時間の映画の脚本に仕立てさせる。映画業界全体にとっても、弊害は少なくないだろう。

「TVドラマの話だが、デーブ・スペクター(63)が『新潮45』(新潮社)で日本の役者の演技や脚本のレベルの低さを非難したばかり。こうして見ると、映画界も似た状況に陥っている。漫画原作の実写作品を近年量産し、脚本家がオリジナルを書く環境が少ない。桐谷美玲(27)らを筆頭に、役者は漫画を意識したわざとらしい演技がクセになってしまっている。もはや悪循環としか言いようがなく、度重なる実写化に、ウンザリしている映画ファンも少なくないだろう」(前出・報道関係者)

漫画の実写化作品を連発しても、業界の将来のためになるように見えない。そう分かっていても、映画業界がこだわる理由は何なのか。

「例えば、昨年公開された佐々木希(29)主演の恋愛映画『いきなり先生になったボクが彼女に恋をした』は、オリジナル脚本で作られ、原作漫画をムリヤリ圧縮して作った映画に比べれば悪くない出来だった。だが、反響は思わしくなかった。オリジナルの映画を作っても話題性がなく、『そこそこの出来では客が来ない』『製作費を回収できない』という厳しい現実がある。オリジナル物で勝負したいけど、ヒットを飛ばせる人材がほとんどいない。そこに業界全体のジレンマも感じられる」(映画関係者)

それならいっそのこと、たとえ炎上してでも話題になり、製作費を回収できる見込みがより高い、漫画原作のコンテンツを作るということか。しかし、今夏公開された『ジョジョ』や『東京喰種』が爆死するなど、漫画頼りが通用しなくなってきているのもまた事実。ジリ貧の映画業界に、明るい未来はあるのか……?
文・海保真一(かいほ・しんいち)
※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。

当記事はデイリーニュースオンラインの提供記事です。

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