【現地取材】石川県金沢市の激ヤバいお茶漬け屋 / 店員が「ヤッホー」しか喋らない謎すぎる展開

東京から石川県金沢市まで北陸新幹線によって一本で結ばれたこともあってか、金沢市に訪れる観光客がかなり増えたそうだ。新幹線の開通によって従来よりもかなり金沢市へのアクセスが改善され、一度は金沢市に観光に行きたいと考えている方もきっと多いことだろう。


ぜひ訪れておくべき店舗


金沢市には金沢城や兼六園などといった観光スポットの他に、寿司や日本酒など美味しいグルメもたくさんある。今まで東京からのアクセスが難しかったのがもったいないほど魅力が凝縮されている街なのだ。

もし、そんな金沢市への観光をお考えの方がいるのであれば、ぜひ訪れておきたい店舗があるので紹介したいと思う。


お茶漬け専門店「志な野(しなの)」


そのお店とは、金沢駅からは少し離れるが、片町1丁目という繁華街に存在するお茶漬け専門店「志な野」である。こちらは夜22時半からしか営業していないのだが、金沢を代表する繁華街に店舗を構えていることもあってか、平日でも待ち時間ができることもあるほどの人気店であり、実際に味のクオリティも非常に高い。

しかしそれ以上にこの「志な野」は、店舗を営む夫婦による奇特な接客が話題となり、知る人ぞ知る珍スポットとなっているのだ。



実際に行ってみたレポート


記者もこれまで「志な野」を訪れる機会はなかったのだが、先日ついに金沢市を訪問する機会に恵まれ、念願の「志な野」デビューを果たすことができた。その時のことをレポートしたいと思う。

店員が「ヤッホー!」としか喋らない


とある平日の夜23時。宿泊していた宿から歩いて「志な野」へと向かい、店の扉を開くとおかみさんが大きな声であいさつをしてくれた。

「ヤッホォォォォーーー!」

えっ!? 何!? と、予備知識がないと一瞬にして混乱してしまうことだろう。実はこの「志な野」は店舗を営む夫婦2人が「ヤッホー!」としか喋らないという意味不明な設定となっているのである!


メニューの選択権がない


店内は非常に狭く、カウンター席があるだけ。奥には座敷席もあったようだが、現在はそちらを使って仕込みなどをしているようで、お客さんが座ることはできないようだった。記者もカウンター席に腰を下ろすと、矢継ぎ早におかみさんが話しかけてきた。

「ヤッホーね?」

これも冷静に考えると意味不明すぎるのだが、「ヤッホー茶漬けでいいよね?」ということのようだ。「あ、はい」ととっさに反応すると、おかみさんは再び大声で「ハイ、ヤッホォォォーーー!」と叫び、一瞬にしてヤッホー茶漬けの一式を提供してくれた。



こちらの写真が「ヤッホー茶漬け」の一式である。シャケ、わかめ、昆布、梅干しなどの具が盛られた皿から好きなものをご飯の上に盛り付け、自らダシをかけて食べるというスタイルだ。

ちなみに、店内には他にもいろいろなメニューが張り出されているが、選択権は一切存在しない。有無を言わさずにヤッホー茶漬けが提供されるのである。しかも厳密にはヤッホー茶漬けというメニューも掲示されていない。正式名はどうやら「志な野茶漬け」というようなのだが、志な野茶漬けをヤッホー茶漬けと読んでいるようである。なんのこっちゃ。


味は非常にウマい!


ヤッホー茶漬けは何回でもご飯をおかわりすることができるらしいので、まずは少しだけ具を盛り付け、ダシをたっぷりとかけて早速いただいてみることにした。

……ウヒョッ! これはウマいぞ!

地元石川県産のお米を使っているというご飯の炊き加減も見事だが、ダシの味がとにかく秀逸。適度な塩加減の中に旨味が凝縮されていてメチャクチャウマい。正直、具を使わなくてもダシとご飯だけで何杯でもおかわりできそうなレベルである。

おかわりのやり取りもすべて「ヤッホー」


あっと言う間に1杯食べ終えてしまったので、早速おかわりのシステムも活用してみることに。

記者「すみません、おかわりお願いします」 おかみさん「はい、ヤッホォォォォォーーー!」

どうやらおかわりのやり取りもすべて「ヤッホー」で片付けるようだ。茶碗にホカホカのご飯をよそい、やっぱり「ヤッホー!」と言って提供してくれた。

記者は食べ進めていく中でついつい咳き込んでしまったのだが、おかみさんはその様子を見てお茶を差し出してくれた。もちろんその時もかけてくれた言葉は「ヤッホー」。すごい、本当に徹底している……。


ヤッホー以外の言葉も一瞬解禁された


この日の「志な野」もかなりの来客があり、記者が食事をしているタイミングでは店舗の外に少しだけ行列もできていたようだった。そんな中、カウンターで食事を終えた若者3人組がそのまま居座り、写真撮影をしたりしながら会話をしていると、店主がさすがに若者たちに注意をした。

店主「すいません、食べ終わったら出ていってもらえるかな」

あ、そこはヤッホーじゃないんだ。

他にも、会計のときにはさすがに「はい、760円ね」と言うなど、どうしてもヤッホーで表現できない部分は普通に日本語を使ってくれる。この夫婦が日本語を話していると妙に嬉しい気分になるのが不思議だ。きっと海外旅行中に街で日本語が聞こえてきたような感覚なのだろう。


7杯以上食べるとサインを飾られる


「志な野」ではヤッホー茶漬けを7杯以上食べると壁にサインを飾ってもらえるシステムとなっている。サインの内容はやはり夫婦の接客に釣られるのか、「ヤッホー!」と大きく書かれているものが大半であった。……これ、飾る意味あるのか?


最高記録は28杯


ちなみにおかわりの最高記録は28杯となっていて、平成20年以来9年間更新されていないそうだ。大食いに自信のある人は記録にチャレンジしてみてもいいだろう。少食の記者は4杯を食べるのが精一杯であった。かなり難しい記録だろうが、旅の良い記念になるのではなかろうか。

大食いチャレンジを抜きにしても、夫婦の接客とお茶漬けの味は一度堪能する価値が大いにあると言えるだろう。金沢市に訪れる際にはぜひ「志な野」にも足を運んでみてほしい。

店舗情報


志な野
住所: 石川県金沢市片町1-10-10
営業時間: 22時半~翌2時
定休日: 日曜・月曜

■執筆・監修:Mr. Fox
執筆、撮影、編集家。日本生まれ、生年不詳、トレードマークはキツネの顔。世界各国を回りながら、メディアに関わる仕事をしてます。人のアイデアを転がします! コンコン。https://twitter.com/im_mr_fox/

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