大渕弁護士がブログに綴った「頭蓋形状誘導ヘルメット」で治療した体験記

弁護士・大渕愛子さんが、生後5ヶ月のご子息(次男)に頭の形をキレイに整える「頭蓋形状誘導ヘルメット」の装着を開始したとブログで報告したところ、応援する声やヘルメットを装着する目標時間が1日23時間であることへの驚きの声など、さまざまな意見が集まっています。

何を隠そう7歳になる筆者の息子も、「頭蓋形状誘導ヘルメット」経験者。絶壁すぎる頭を矯正した過去があるんです。大渕弁護士のニュースを見て、気になっているママも多いのではないかと思い、参考までに経験談を記したいと思います。

筆者の息子がヘルメットをつけていた当時の写真

ご存じの方も多い通り、このヘルメットは頭の形が気になる赤ちゃんの頭蓋骨を矯正するというもの。ただし、頭の形をキレイにするといっても、美容的な観点だけから治療を受けることはできません。つまり、「ちょっと気になる」程度で連れて行っても、ヘルメットを作ってもらえないこともあるのです。

■生まれつき頭の形が悪い息子について悩み続けた日々と、治療の決意
息子の頭の形がおかしいと言うのは、生まれた直後から気付いていました。明らかな絶壁、しかも傾いているので、必ず同じ方向を向いてしまう。

それによって、より一層頭の形にゆがみが出てしまう…そんなサイクルの繰り返しでした。なにせ息子、向かせたい方向(左)に頭を傾けて寝せてみても、左側の面積が狭すぎて、“ゴロン”ではなく“パタン”と倒れてしまうほどだったんです。

授乳などで寝不足の中、夜な夜な調べてたどり着いたのが「頭蓋形状誘導ヘルメット」。当時は、まだ日本での治療がスタートしたばかりで、体験談も少なくすごく悩みました。しかも調べによると、お値段なんと約40万円!(当時の価格です)

歯列矯正と同様、保険適用外なのですべて実費。出産などで何かと出費がかさむ時期でしたし、ものすごく悩みました。けれど、「頭蓋形状誘導ヘルメット」の治療を開始できるのは生後3ヶ月~7ヶ月程度と決まっていたし、早めに対処するほうが効果も出やすいという情報から、生後4ヶ月の時に決意して病院の予約をとりました。

治療の前には、もちろん夫とも話し合いをしました。けれど夫は、自分自身が絶壁であることを未だに気にしているらしく、「今なら治るのだから」と快く受け入れてくれました。正直、私は頭の形を気にしたことはなかったので、そんな夫の意見は最後の一押しになりました。

■想像以上の重度変形! 治療開始時の実際の画像は…
そして迎えた来院初日、まずはなぜ頭の形を矯正したいのかをしっかりと確認されました。このとき、「頭蓋形状誘導ヘルメット」は美容的なものではないと、念押しされたことを覚えています。そして、息子の「頭のゆがみ度」を測定しました。

病院に行く前は「この程度なら治療の必要はありません」なんて言われたりするのかな、と心配していましたが、診断結果はかなりの重度変形。良くも悪くも、すんなりと治療に進みました。

このとき、実際にスキャンした息子の頭の画像がこちら。
写真の上部が顔側、下部が背中側


頭に奥行きがない、いわゆる絶壁と言われる「短頭症」と、頭が傾いている「斜頭症」の合併タイプである「短頭斜頭症」という診断結果でした。この傾きっぷり、今見返してもビックリしちゃいます…。

当時、診断してくださった先生によると、頭の変形は見た目だけでなく、耳の位置がずれる、かみ合わせが悪くなるなどのデメリットもあるのだそう。わが家はメガネ一家なので、息子も将来的にメガネをかける可能性が高く、耳の位置が左右違うとメガネがかけにくいということも気になっていました。

さらに、先生のお話では、頭の形は顔の凹凸にも繋がるといい、絶壁(正しくは「短頭症」)の場合は顔が平坦になりがちなのだとか。たしかに、当時の息子はおでこも出ていないし頬も平らで、顔に凹凸が少なかったんです。先生からは、頭が丸くなると、それと同時に顔にも丸み(凹凸)が出るという説明も受けました。

頭の変形は水頭症などの病気が原因であるケースもあるため、ヘルメットが使用できるかの適応診断も受けました。そして、息子の頭のサイズの模型を作り、オーダーメイドでヘルメットを作成。いよいよ治療がスタートしました。

■頭蓋骨を矯正するのではなく、骨の成長を誘導するヘルメット
頭蓋矯正と言うと、出来ている頭蓋骨に力を加えて形を整えると思うかも知れませんが、無理矢理頭を押さえつけて矯正するわけではありませんでした。正しくは、「この部分を中心に成長して欲しい」という部分に空間を作り、赤ちゃんの頭蓋骨がそこに合せて大きくなっていくよう促していくのです。

だからこそ、ヘルメットはすべて本人専用のオーダーメイド。それゆえ価格も高くなってしまうのですよね…。

■ヘルメットが完成!強い意志を持って臨んだ5ヶ月間
さて、実際にヘルメット治療を始めると、まずは慣らし期間として数時間の装着から始まります。そして、徐々に装着時間を長くしていき、大渕弁護士がいうように23時間、お風呂以外は基本的に着けておくという生活になるわけです。

当然、赤ちゃんは少なからず嫌がります。そりゃそうですよね、私だってもしヘルメットを着けて生活することになったら苦痛ですから。どうにか他のことに意識がいくようあやしてみたり、とにかく必至で続けました。

息子は夏に治療をスタートしたので、汗疹なども悩みのタネでした。外来の際には汗疹のクリームも処方され、ヘルメットを外しては薬を塗り、ヘルメットの臭い対策のためにアルコールシートで拭き拭き…。

もちろん、授乳や離乳食、おむつ替えなどの通常育児もあるので、毎日バッタバタ。とにかく「息子のために、頭の形をキレイにしてあげたい」という強い意志だけで乗り切っていました。

ヘルメットは、外出時も装着しておくのが基本。ヘルメットをした息子をベビーカーに乗せて散歩をするとジロジロ見られるし、「頭の病気」だと勘違いされることもしばしば。

ただし、真夏はとにかく暑い! 外でヘルメットなんてしていたら、汗びっしょりどころの騒ぎではありません。熱中症などになってしまったら元も子もないので、本来は持続装着しなくてはいけませんが、筆者は必要に応じて取ったり付けたりして過ごしました。

通院は、3週間に1回程度あり、頭の状態や頭皮のチェック、ヘルメットの調整(キツくなりすぎている部分を削るなど)をしてもらいました。

赤ちゃんを連れて通院するだけでも一苦労。しかし毎回、息子の頭が整っていく画像を励みに続けました。

■ついにヘルメット治療を卒業!治療終了時の実際の画像は…
一般的に「頭蓋形状誘導ヘルメット」の治療は3ヶ月~6ヶ月で終わり、息子が卒業したのは開始から5ヶ月後。
その時のスキャン画像がこちら。↓


最初の画像と比較するとこんな感じ。↓


こちらは横から見た形の比較。↓

親としては、大満足の成果となりました。

■頭蓋骨変形の原因は私の出産が切迫早産だったから? 本当に悩んでるママたちを思って
ちなみに息子本人はというと、ヘルメットを被っていた実体験をまったく覚えていません。もちろん、当時の写真はヘルメットを被っているものばかりなので、ヘルメットをしていたという事実は理解していますが、苦痛として残っているということはないようです。

そんな息子の頭蓋変形の原因は、私の切迫早産と診断されました。重度の切迫早産で、出産まで4ヶ月間入院し、26週以降は子宮頸管長ゼロ。卵膜で持ちこたえている状態だったんです(これは未だに奇跡と病院でも語り継がれているそうです)。かなり早い段階から胎児が下がってきていたため、息子の頭が私の子宮内で変形してしまったのです。

「頭蓋形状誘導ヘルメット」について、賛否両論あるのはわかっています。ヘルメット治療をしなくても、それなりに形は整っていたかもしれません。治療をする、しないは、医師の診断結果と親の判断だと思います。それでも、個人的には「やってよかった」と思っています。

もちろん、子ども一人ひとりの状況によって、医師の診断結果も違うため、筆者の息子の症状がみなさんのお子さんと同じわけではありません。

治療について「親の自己満足」と言われればそれまでかもしれませんが、あのころの私のように、赤ちゃんの頭の形で本当に悩んでいるママ達のためになれば、という思いで記事を書きました。何かの参考になれば幸いです。


本記事に書かれた「頭蓋形状誘導ヘルメット」の体験記事は、筆者の子どもが2010年7月から12月までの治療を受けていた当時の診断結果を元に執筆しています。あくまでも筆者の体験談であり、診断結果は個人によって異なるため、直接医師の診断結果を参考にしてください。

(nakamura omame)

当記事はウーマンエキサイトの提供記事です。

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