北野武も非難?日本アカデミー賞に早くも”出来レース”の声飛び交う


 映画とは誰のためのものなのかーー。1月16日、第40回日本アカデミー賞の各部門の優秀賞が発表された。3月3日に最優秀賞が発表される予定だが、映画ファンから疑問の声が出るなど、早くも出来レースを疑う声が広がっている。

■日本アカデミー賞、早くも出来レース感満載?

年が明け、ついに発表された今年の日本アカデミー賞。各部門のノミネート対象は2015年12月16日から2016年12月15日に発表された商業映画およびその出演者。昨年話題を集めた『シン・ゴジラ』や『君の名は。』はもちろんのこと、数々の日本映画がノミネートしている。

しかし以前から、同賞の存在を疑問視する声もチラホラある。2014年10月には、第27回東京国際映画祭内のイベントで北野武(70)が「(日本のアカデミー賞では)推薦された作品しかノミネートされない。自分の映画がアカデミー賞に推薦されたことは一回もありません」「全部持ちまわり。今年はあそこ、次はどこ。アカデミー賞の会員が選んだなんて言っているけどアカデミー賞の会員なんかどこにもいない。そういう汚いことばかりやっているから日本映画がダメになる」と厳しく非難していた。

今回のノミネート作を見た映画ファンからも「笑っちゃうくらい配給会社が大手ばっかり」「出来レースの商業臭が半端ない」「日本映画界も地に落ちたな」と疑問の声があがっている。

「キネマ旬報ベスト・テンで興行収入230億円越えの『君の名は。』はランキング外。映画業界の中には、伝統を破るような新しいものや大衆に支持される大ヒット作品より、古き良き“ザ・映画”を好む姿勢が垣間見える。さらに怪しいのが日本アカデミー賞。授賞式を放送する日本テレビとの結びつきが強く、賞の構造そのものが、買収疑惑が起きたレコード大賞のように“大人の事情”が融通されやすい。昨年もジャニーズ幹部に言及した二宮和也(33)の発言がテレビ放送時にカットされるなど、受賞者の貴重なコメントより、業界内に荒波を立てないことが重要視される場。メリル・ストリープのトランプ批判スピーチが世界的なニュースになった米ゴールデングロープ賞とは”俳優ファースト”の姿勢が雲泥の差です。今年も俳優のコメントは、都合の悪い部分はすべてカットされるのでは」(報道関係者)

だが、その一方の俳優陣の顔触れにも疑問の声が飛び交っている。『ちはやふる-上の句-』で優秀主演女優賞、『怒り』で優秀助演女優賞にダブルで選ばれた広瀬すず(18)には「『ちはやふる』で主演女優賞にノミネートしてるのはなんで?」、東出昌大(28)には「64-ロクヨン-永瀬正敏(50)や吉岡秀隆(46)のあの演技を押さえての東出受賞?」と首をかしげる映画ファンが少なくない。

「『シン・ゴジラ』でゴジラを「ガッズィーラ!」と言って失笑を受けた石原さとみ(30)でさえも優秀助演女優賞に入った。岡田准一(36)は特に話題になることもなかったが、まるでアカデミー賞に合わせたかのように主演作『海賊とよばれた男』を出してきた。ファンの間では、宮崎あおい(31)と一緒に最優秀主演賞に選ばれ、結婚する説がにわかに囁かれ始めている。とにかく政治的な臭いが隠してきれていないのが、日本アカデミー賞というイベントなのです」(前出・報道関係者)

3月3日に各部門の最優秀賞が発表される日本アカデミー賞。今年も波紋を呼ぶことは間違いなさそうだ。映画ファンの納得する結果になることを祈るばかりだ。
文・海保真一(かいほ・しんいち)
※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。

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