【V系】BAROQUE 怜×A9 将、初対談! 出会い、葛藤、シーンの未来…濃密ロングインタビュー「大好きです!」

ウレぴあ総研

2016/8/31 11:50

L'Arc~en~CielのKen発案イベント『PARTY ZOO』で、共演するBAROQUEとA9。ファンからの熱望がありつつも、本格的な共演は今回が初だという2バンドから、ヴォーカリストの怜さん(BAROQUE)と将さん(A9)が『ウレぴあ総研』に登場です!

おふたりの思い出トークから、バンドとシーンの未来の話、「BAROQUEが大好きなんです!」というファン宣言まで?!(笑) 濃く熱く語って頂きました!

■怜:普通に考えたらめちゃくちゃ迷惑だよね!(笑)

——まず、意外なことにおふたりの対談は初めてなんですね。

怜:バンド同士の共演も、去年末のカウントダウンイベント『Tokyo Chaos 2015』が初めてだよね?

将:でも、『Tokyo Chaos 2015』も出演バンド数がすごく多いイベントだったし、出番の時間帯も全然違いましたからね。直接的に絡みはなかったかな。

怜:俺はA9のLIVEは見てたけどね(笑)。対バンとしてがっつりやるのは今度のPARTY ZOOが初めてかな。

——今年の頭にA9とPlastic Treeがツーマンイベント『共鳴の夜、共振の宴』を行ったじゃないですか。その時に「今度の対バン、A9と共演するのはBAROQUEなんじゃないか」って読みをするファンが多かったそうなんですね。共演を楽しみに待たれてるファンが沢山いるんだなあって感じたんですよ。

怜:そういう話が無かったわけではないんだけどね。A9もBAROQUEも同じように、枠を感じないバンドじゃない? だから「可能性があるかも!」って思ってくれたのかなあ。共演を求めてもらえるのは単純に嬉しいですよ。

将:俺、A9の前にBAROQUEのローディーとバンドを組んでたんですよ。だからBAROQUEは同じような雰囲気を持つバンドというよりは、メンバーの憧れの先輩っていうイメージが最初は強かったですね。

——BAROQUEの活動休止が2004年なので、2004年本格始動のA9にとってはまさにちょっと上の世代のバンドですよね。

将:そうそう。怜くんと俺、歳は同世代ですけどね(笑)。BAROQUEがメジャーデビューするちょっと前に、僕がA9の前にやっていたバンドで出演した高田馬場AREA(東京の高田馬場にあるヴィジュアル系イベントの老舗ライヴハウス)でのイベントに来てくれたことがあったんですよ。それで、トリだった僕達のバンドの後にBAROQUEがいきなり飛び入りで1曲やってくれたんです。

怜:うわ、あった! そんなこと! 「こちらがやらしてもらって」の間違いだね。普通に考えたらめちゃくちゃ迷惑だよね!(笑)

将:(笑)。しかも、BAROQUEがNHKホールでライヴやったすぐ後とかだったんですよね。当時って例えばShibuya O-WESTでワンマンをやることが、今でいうZepp Tokyoワンマンぐらいに大変だった。それぐらいヴィジュアル系が縮小しちゃってる時代だったんです。

そんな中でBAROQUEはNHKホールでライヴしてたりしたわけだから、めちゃくちゃクレイジーな存在だった。そんな存在が高田馬場AREAに来てくれて……! まさに“降臨”って感じ(笑)。もうね! すごいの! 俺、ライヴハウスが撮ってた記録用のビデオもらったからね!

怜:まじかよ(笑)。いやー、そんなこともあったなあ。懐かしいね。

■将:「これやっとけば売れるから!」って血糊ついた包帯を巻かれて(笑)

将:もうちょっと語らせてもらいたい!(笑) その時にね、「僕、ヴォーカルやってるんです」ってお話させて頂いたら、怜くんが「じゃあライバルですね!(ニコッ)」って言ってくれて。もうね、雲の上の存在のBAROQUEがちゃんと目線を合わせて言ってくれたのが、本当に励みになったんですよ!

怜:恥ずかしいなあ……! なんだか変にくすぐったい気分(笑)。

将:俺はもともとアパレル系の店員やってたところから、ヴィジュアル系の知識が全然ないままバンドをはじめたんですよ。わけが分からないまま当時のリーダーに「これやっとけば売れるから!」って血糊ついた包帯を巻かれて(笑)。「リストカットしてることにしろ」って言われて(笑)。

一同:(爆笑)。

将:俺のなかのヴィジュアル系って、LUNA SEAやL'Arc~en~Cielだったから、「なにこれ! 怖い怖い! やめよ!」って思ってたんですよ(笑)。そんな時に偶然、kannivalism(BAROQUE以前に怜・圭(BAROQUE(Gt))が所属していたバンド)の頃の怜くんたちのアートワークを見たんです。それがヴィジュアル系のアンダーグラウンドなサブカルさが全然ない、モードなアートワークでめちゃくちゃカッコよくて。「すごくカッコいい! よし、ヴィジュアル系をやめるのをやめよう。」って(笑)。

■怜:何も知らないからこそ、“知らない強さ”があった

——(笑)。将さんのヴィジュアルショックは怜さんだったということですが、怜さんが特にアートワークの面で参考にしたモノってなんだったんでしょうか?

怜:んー、なんだろ。かなり前だからね。でも、俺も血糊のついた包帯巻かされたな(笑)。俺もそれこそL'Arc~en~Cielとか、DIR EN GREYとか、そういうテレビに出てるヴィジュアル系しか知らなかったんだけど、圭に出会ってたくさんのヴィジュアル系と言われる世界観や音楽を教えてもらってさ。「包帯巻いて! 白塗りして! 寄り目して!」とかちっちゃいことから習ったよ(笑)。

何も知らない状態だったけど、だからこそ“知らない強さ”ってのはあったかも。メイクに関しても、当初いろいろと見たものだけではなくて、更にいろんなカラーを混ぜてみたり、ほんと思うままに自由にやってた。洋服が好きだったから「じゃあ洋服屋さんと何かやりたい!」って思ったりね。

将くんが見たやつも多分、当時俺が仲良くしていたアパレルショップとコラボして作ったアートワークだったと思うよ。知らないからこそいろんな挑戦ができてたんじゃないかな。

——BAROQUE って音楽的にもルックス的にも、ものすごくいろんな挑戦をされてましたよね。その挑戦の結果、いわゆる“オサレ系(ヴィジュアル系のサブジャンルのひとつ)の始祖”と言われて。

将:“オサレ系”、つまりBAROQUE が「既製品の衣装で濃いメイクをし、シャッフルの曲調があって、ヴォーカルの前髪が短い」っていうムーヴメントを作って……。

怜:前髪! 詳しいなあ(笑)。

将:あはは(笑)。そう、そのムーヴメントにみんなが乗っかった時があったんですよ。「君たちはそれじゃなくない?!」って感じの結構なおっさんバンドもそこに乗っかってたし、「BAROQUEになるかDIR EN GREYみたいな黒い感じになるか」、って時代がありました(笑)。

そんななかで、初期のA9はKagrraっていう和風なコンセプトのバンドが先輩にいたこともあり、“和洋折衷”というテーマを掲げつつDIR EN GREYよりの黒っぽいテイストで頑張ってた。でも、俺自身はめちゃくちゃ怜くんに影響を受けていたな。怜くんのインタビューを読んで、「GO!GO!7188や椎名林檎が好きなんだ……! 俺も聴いてみよう!」って思ったり(笑)。

怜:えー! そんなに見てたの? すっげぇ恥ずかしい!(笑)

——めちゃくちゃファンですね……!

将:そう! だから本当にウレぴあさん、今日の対談を用意してくれてありがとう……(笑)。

■将:BAROQUEが大好きだったからこそ、ただ真似をするのは嫌だった

怜:いやー、普段そんな話にならないじゃん? 普通にふたりでカラオケに行ったこともあるしさ。俺、そんなに飲みに行ったりするタイプじゃないし、飲むぐらいなら歌おうよってなったんだよね。喋るの得意じゃないから、ヴォーカリスト同士なら歌聞いた方が分かり合えるって思ったの。いろいろ歌ったよね。

将:いやー、楽しかったね。

怜:俺も将くんのルーツが垣間見れて楽しかったな。他のアーティストの曲を歌っても、やっぱり将くんらしくなる。自分にはできない声質や表現に、「おお~、俺もこんな声出してみたいな」とか。「じゃあ俺はこれを歌うから聴いてみて」的なやりとりをしてね。

将:怜くんの歌が大好きだから、幸せな時間でしたよ。普段、なかなか言えないよ、こんな「好きです!」みたいな(笑)。

でも、日本語を大事にして、日本的な綺麗なメロディの曲で……、っていうところにはすごくBAROQUEに影響を受けたけど、BAROQUEが大好きだったからこそ、ルックスの面なんかはただBAROQUEの真似をしてる奴等がすごく嫌だった。だからこそA9はどう見せていったらいいかなっていうのは考えましたね。

■怜:BAROQUEは孤独だった。だからこそ作ることができた道だったとも思う

——音楽性やルックスのこと以外にも、BAROQUEって「2000年代にヴィジュアル系が武道館に立てるんだ!」っていうモデルを示した部分もすごくあると思うんですよ。ネオヴィジュアル系の成功のビジョンを示したというか。

将:でも俺、BAROQUEはネオヴィジュアル系じゃないと思うなあ。BAROQUEが独断場で切り開いた道に、ウチら辺りのバンドが続いた2007~2010年ぐらいのムーブメントがネオヴィジュアル系だったと思うんだよね。

さっきの話と重なっちゃうけど、BAROQUEは道を作ってくれたけど、BAROQUEの武道館って、当時で言ったら東京ドームやるぐらいの難しいことだったから、俺たちとまた景色は違ったと思う。

俺たちの時はthe GazettEやシドが先に武道館をやってたから、「普通に登って行った先に武道館がある」ってイメージだったけど、BAROQUEはNHKホールできるバンドもいないなかをぶち抜いて行ったわけだから、モデルというよりも想像つかない領域。

——BAROQUE以前/BAROQUE以降で、ヴィジュアル系には紀元前とその後ぐらいの大きな変化があったと思うんですよ。怜さんは主観でそこを切り開かれて行ってたわけですけども、なにか周りが大きく変化していく感覚ってあったんでしょうか?

怜:俺たちは当時とにかくガキだったからさ。出会った時、圭なんて中学生だったからね。BAROQUEに入ってからは知らないことばかり。けど、勉強しつつとか成長しつつという以前に、とにかく駆け足に目の前にあるステージに向かって走り続けてた感じだったよ。

武道館まで、一気に休まず走り続けてたから周りも全然見えていなくて、今シーンにどういうバンドがいて、どういう状況とか全然知らなかったんだよ。孤立したバンドだったと思う。ヴィジュアル系の友達も少なかったし、孤独だった。

だからこそ作ることができた道だったとも思うんだけどね。武道館に立ったことも正直、明確には覚えていないんだよ。駆け足過ぎちゃって。

■将:A9は武道館に立って、逆に課題が見えてやることがさらに増えた感じだった

——規模感や質は違うかもしれませんが、おふたりは一度爆発的なムーブメントのあとに後にバンドのキャパ上げの速度が落ち着いて、活動の内容や楽曲がゆっくり成熟していくところまでを経験してると思います。

武道館ってキャパ上げの節目のひとつだと思うんですが、そこを経験した後にモチベーションを保ちながら上手くバンドと向き合い続けるのって難しくはなかったんでしょうか?

怜:そうだなあ、BAROQUEに加入した時点でまず俺が20歳のときには武道館をやろうっていう話だったからね。モチベーションがどうのとか、そんなの思ってもなくて。音楽はその時々に感じたものを取り入れつつ、今ある全てを全力でって。だからこそ、その後にどうあるべきか、試練は沢山あったよ。

将:A9は武道館に立って、逆に課題が見えてやることがさらに増えたって感じだったかも。これ以上行くには目の前のお客さんを楽しませる+αのことが必要になってくる。「味方になってくれる人どんどん増やすためにじゃあどうすればいいの?」ってところは考えるようになりました。

ここ以上に行くには誤魔化しとか無理矢理になにかっていうのはますます通用しなくなるから、必然的に本当に良いものを作らなきゃいけなくなる。そこがしっかり分かってればバンドのモチベーションはずっと保っていけるんだと思う。

■将:日本のヴィジュアル系を愛してる人は本当にいるんだよね

怜:A9って海外行ってるよね? キャパシティや音楽の内容以外にも、更に視野を広げた挑戦もしてるよね。

——A9は海外展開について、かなり先を行ってるバンドですよね。

将:飛行機が苦手なメンバーがいるのでアジアばかりなんですけどね(笑)。でも、ひとつのツアーでアジアだけでも20本ぐらいぐらいやったりしたね。

怜:どうなの? 実際。BAROQUEは海外公演一度しかないんだよね。

将:体重は10キロ落ちた(笑)。

——うわー、壮絶ですね……!

将:過酷だよ。でも行ってよかった。

インドネシアの人に、「僕たちはずっと日本の音楽が好きだったのに、日本のバンドは全然来てくれなかった。来てくれないうちに、現地に安く権利を売り渡して、どんどん海外展開したK-POPのことをみんな好きになってしまっていった。だから僕たちは悲しいしくやしい。」って言われて。それが本当に胸に残ってる。日本のヴィジュアル系……、きらびやかなルックスと音楽を愛してる人は本当にいるんだよね。

今回のPARTY ZOOぐらいの規模感でシーンが団結して、海外に届くぐらいいろいろな活動を展開していけたら、もう一度戻ってきてくれる人や、もっと好きになってくれる人が増えていくと思う。日本のバンドのブームって海外では2007年ぐらいに一度終わってしまってるんですけど、もう一度日本の素敵な文化として再確認されれば良いなと僕は思います。

■怜:PARTY ZOOの出演者は一緒のバスで移動したり、一緒にご飯も食べるらしい(笑)

——今、ラップの再評価の波がすごい勢いで来てるじゃないですか。『FREESTYLE DUNGEON』が流行っていて。それってあのジャンルにフックアップの精神がめちゃくちゃあって、下を育てて一致団結してラップを盛り上げようって気持ちがあるからあれだけすごいことになっている、という話を先輩ライターから聞いたことがあります。

2000年代以降のヴィジュアル系ってそういうコミュニティ意識やフックアップ精神が、他の音楽ジャンルに比べて希薄ですよね。

将:なんでだろうね、メイクで忙しくて交流する暇がないからとか(笑)。

——(笑)。2010年代以降のバンドだと出番前は楽屋で忙しくチェキを撮ってたりもしますしね。

将:DIAWOLFっていう個人的にやってるラウド系のバンドがあるんだけど、DIAWOLFのイベントの時って入りするとみんな酒持って楽屋に集まってくるんですよ(笑)。自分の出番が終わっても「打ち上げやるっしょ!」って待ってるし。最近、すぐ帰っちゃうバンドが多いなんてよく言いますけど、今こそもっと交流が必要かもね。

怜:だからPARTY ZOOは良い機会をもらえたよね。なんか、出演者は一緒のバスで移動するかもって話だし、一緒にご飯も食べるらしいし(笑)。ステージ以外の時間でも、イベントに向けてミュージシャン同士が話し合える時間をKenさんは大切にしたいんじゃないかなって感じるんだよね。

どういう奴らがどういう音楽やってるのか、そういう話からステージで良いものが生まれるんじゃないかって考えてる気がする。今まで集団での行動は少なかったから、刺激的な時間が多いだろうし、ワクワクしてる。

——集合写真もすごいですよね。HiGH&LOWかPARTY ZOOかってぐらいな(笑)。

将:あれ、なんで真ん中が犬なんだろう(笑)。Kenさんの立ち位置、引率の先生って感じじゃない?

怜:俺も思ってた(笑)。俺が引率してみんなを盛り上げようみたいな気持ちの表れなんじゃないかなあ。

あ、将くん圭とセッションするでしょ? あれ、すっごい楽しみにしてる。俺はひろぽん(ヒロト(Gt)・A9)とやらせてもらうんだよね。セッションのリハもみんなで一気にスタジオ入るって話だし、本当に先生みたいだよね(笑)。Kenさん、結構アドバイスをしっかりくれるタイプだし。

将: こういうイベントって、本気度のレベル1が「みんなで集合写真」、レベル2が「セッション」、みたいなのあるよね(笑)。

怜:本気度MAXが「イベントのための曲」でしょ?(笑)

将:PARTY ZOOも曲があるといいね。

怜:どうなんだろ? イベント内容も日々更新されてるからね! 本当にいろいろ楽しみだね。ステージへは全力で向かおうと思います。すごい“PARTY”になるんじゃないかな。

「PARTY ZOO ~Ken Entwines Naughty stars~」

2016年9月11日(日) 名古屋ダイアモンドホール

出演:AKi, BAROQUE, gibkiy gibkiy gibkiy, MUCC, Ken with Naughty stars

(問)ジェイルハウス 052-936-6041

2016年9月18日(日) 豊洲PIT

出演:A9, AKi, BAROQUE, MUCC, Ken with Naughty stars

(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

2016年9月25日(日) 堂島リバーフォーラム

出演:A9, BAROQUE, GUTS AND DEATH, MUCC, Ken with Naughty stars

(問)キョードーインフォメーション 0570-200-888

2016年10月2日(日) Zepp DiverCity Tokyo

出演:A9, BAROQUE, Made in Asia, MUCC, Ken with Naughty stars

OPENING ACT:VALS

(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

2016年10月9日(日) 仙台PIT

出演:AKi, BAROQUE, Made in Asia, MUCC, Ken with Naughty stars

(問)キョードー東北 022-217-7788

全会場 OPEN 16:00 / START 17:00 21:30終演予定

【チケット料金】

オールスタンディング

前売券 ¥7,000(税込・ドリンク代別)

当日券 ¥8,000(税込・ドリンク代別)

【チケット】各プレイガイドにて発売中

最新情報は、PARTY ZOOオフィシャルサイト、BAROQUEオフィシャルサイト、BAROQUEオフィシャルサイト】をチェック。

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