芥川賞受賞作家・村田沙耶香が語る伝説的少女コミック「溺れるナイフ」の魅力

Woman Insight

2016/8/9 18:00


講談社「別冊フレンド」に連載され(04年~13年)、洗練された世界観と、リアルな心理描写で熱狂的に愛され続ける少女マンガ『溺れるナイフ』。本作が11月5日(土)からTOHOシネマズ渋谷ほか全国ロードショーが決定しました!

キャストは、小松菜奈、菅田将暉W主演、重岡大毅(ジャニーズWEST)、上白石萌音という最旬の顔が勢ぞろい。現在、「このキャスティング、この実写映画化は奇跡!」とSNSを中心に話題沸騰中です。

監督は、日本映画界最注目の新鋭・山戸結希。2015年、第24回日本映画プロフェッショナル大賞新人監督賞を受賞し、2016年3月には「乃木坂46」のシングル表題作『ハルジオンが咲く頃』の映像監督に抜擢されています。

8月5日、6日に、本作の舞台となった和歌山県新宮市にて、『溺れるナイフ』の公開を記念し、熊野大学Presents試写会が実施されました。

「熊野大学」とは、20世紀の日本文学を代表する作家・中上健次の名を冠にし、中上健次の出身地である和歌山県新宮市で、日本を代表する文学者たちが継続してきた文化を発信する勉強会。「溺れるナイフ」原作者のジョージ朝倉さんは、中上健次を愛読されていました。その理由からこの試写会が開催に。

8月6日は山戸結希監督、村田沙耶香さん(作家)、伊土紀州さん(脚本家)、市川真人さん(評論家)が参加 。本作をいち早く鑑賞し、絶賛されました。



村田沙耶香さんは上映後、「『溺れるナイフ』原作のファンで、すごく楽しみにしていました。ここ熊野で観られたことが嬉しいです」と語ってくれました。

大学の頃から、女の子の思春期の恋の話が好きで、もっと痛いものをずっと求めていました。ジョージ朝倉先生の『ハートを打ちのめせ!』を中学生に読んだとき、こういうものが本当に読みたかったと思いました。

ある日、思春期の女の子をとことん書いてみたいと思った時、自分が育ったニュータウンに住む女の子を書いたのですが、それはジョージ先生が描く 「場所に縛られる」という事に衝撃を覚え、影響を受けたからです。『溺れるナイフ』も大好きです。思春期の女の子の切実さ、コントロールができないものの衝動を目立たないタイプの女の子ではなく、あえて目立つタイプの女の子というのが鮮烈でした。

『溺れるナイフ』は少女コミックなのに「暴力」もきちんと描かれていて、以前は登場人物の暴力についてはあまり好きではなかったんですが、何度も読み返すうちに、だんだんと理解できるようになってきました。イヤじゃなくなってきた、というか……。暴力が衝動になるというのが、自分にはないので、好奇心とでもいうのか、それが中上健次的テーマであるならば、『溺れるナイフ』を通じて理解できたと言うことでしょうか。(村田沙耶香さん)

「溺れるナイフ」が作家・中上健次さんと繋がって考えられることは、両作品の未来の読者の希望になるのではないでしょうか。どちらも作品を深く理解する上で気になりますね。

気高く危うい10代の破裂しそうな恋と衝動を描いた、誰も出会ったことのないラブストーリー「溺れるナイフ」。原作をまだ読んだことがない人は、映画公開前にぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。(かすみ まりな)

★「溺れるナイフ」ストーリー

あの頃、君が世界の全てで、私たちは永遠だと信じていた―。 15歳の夏。東京から遠く離れた浮雲町に越してきた、人気モデルの望月夏芽(小松菜奈)。退屈でウンザリするようなこの町で、夏芽は体を貫くような‘閃光’と出会ってしまう。それは、コウと呼ばれる少年・長谷川航一朗(菅田将輝)だった。

傲慢なほどに激しく自由なコウに、反発しながらも、どうしようもなく惹かれてゆく夏芽。コウもまた、夏芽の美しさに対等な力を感じ、やがてふたりは付き合いはじめる。「一緒にいれば無敵!」という予感に満たされるふたり。しかし浮雲の夏祭りの夜、全てを変える事件が起きるのだった―。失われた全能感、途切れてしまった絆。傷ついたふたりは、再び輝きを取り戻すことができるのか。未来への一歩を踏み出すために、いま、ふたりがくだす決断とは― 。

『溺れるナイフ』
11月5日(土)TOHOシネマズ渋谷ほか全国ロードショー
(C)ジョージ朝倉/講談社 (c)2016「溺れるナイフ」製作委員会

映画公式サイト:http://gaga.ne.jp/oboreruknife/

当記事はWoman Insightの提供記事です。

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